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5.正しい権力の使い方
「……なあ、おまえはいつからオレのこと好きだったんだ?」
射精の余韻が収まった後、二人でごろりとベッドに横たわった。
いったい何のサービスなのか、チュッチュっと顔中に甘ったるいキスを落としてくる。
「初めて会った時からだよ、悪ぃか」
そう言い返してみるものの、立て続けに二回もイった所為でオレはもうヘロヘロだ。
「それは奇遇だな。オレも、初めて会った時からおまえのこと好きだったぜ」
「は?」
今、ダンカンはなんて言った?
「ええと、おまえが好きなのって……」
「パーシィ、おまえのことだよ」
「……え、ええっ!? 嘘!? なんで!?」
「嘘じゃねーよ」
これは夢だろうか。
娼館にやって来たら出てきた男娼がダンカンってのも、全部、オレが望んだ夢なのか……?
てことは、このまま寝て起きたら全部夢オチでしたとか、そんなことあったりするのか?
一瞬そんなことを考えたが、オレはその考えを打ち消した。
もしこれがオレの願望が見せた夢だとしたら、こんなに腰が重ダルいハズねぇわ。つーことは、これは間違いなく現実だ。
「それに、オレはもうおまえ専属のネコになったしな」
「えっ……!?」
先程のセックス中にした約束は、どうやら有効らしい。マジで?
「好きな奴に抱かれたら、もう二度と他の奴になんて抱かれたいと思わねーよ」
信じられない気持ちでいたのが、表情に出ていたのかもしれない。苦笑しながら、ダンカンは付け加えた。そして、やっぱり、ダンカンがオレのことを好きだと言うのは嘘でも聞き間違いではないらしい。
「だから、これからよろしくな」
「お……おう」
ダンカンへの想いを断ち切るためにここにやってきたというのに、まさかダンカンと両想いになるなんて。これからダンカンとオレは、恋人同士ということでイイのだろうか。
新しい関係にドギマギしていると、背後からぎゅっと抱きしめられた。
汗が冷えてお互いの肌の表面はひんやりとしているが、身体の芯はまだ熱い。触れた部分が、じんわりと熱を持ってくる。それどころか、ドクンドクンとダンカンの心臓の音がうるさいくらいに伝わってきた。
「なぁ、結婚しよーぜ」
「はぁ!?」
ダンカンの唐突な台詞に、思わず変な声がでた。
「嫌か?」
「何を言ってるんだ。無理に決まっている」
嫌とか嫌じゃないとかではない。
この国では法律上同性婚は認められていない。
なので、それはどうやっても無理だ。
「なんで?」
「なんで、って法律が……」
「でも、パーシィは宰相じゃん」
「あ、ああ……そうだが?」
それにダンカンは将軍だ。
だから、結婚するために国外に移住することもできない。
「別に、法律くらい変えれんじゃん。そんくらいの権力、あんだろ?」
「あ……」
今まで考えたこともなかったけれど、確かに。やろうと思えば、法律の改正は……できるか? 可能性を提示されて、思わず、実現までの手順を頭の中で計算してしまう。
「で……でも、各省庁との調整がだな……」
「んなもの、誰かが何か言ってきたら、オレが黙らせてやんよ」
ダンカンは、クイッと腕を曲げて力こぶを見せてきた。
「頼もしいな」
「それが取り柄だからな」
彼と一緒ならなんでもできる気がする。
こいつを好きで良かった。心からそう思った。
「それじゃあ……そうだな。将軍職の副業をまずはしっかりと禁止しねぇとな」
「おまえが居れば十分だ。そのかわり、しっかりオレを満足させてくれよ?」
「望むところだ」
オレはこの時の言葉をすぐに後悔することになる。
ヤり足りないというダンカンに煽られて、馬鹿みたいに腰を振った。
おかげで腰が砕けそうだ。
鬼将軍の体力舐めてたオレの完全な敗北だ。
それからしばらくして、この国で同性婚が認められることになる。
そしてオレたちは同性婚一号として、末永く幸せに暮らすことになるのだった。
おしまい
射精の余韻が収まった後、二人でごろりとベッドに横たわった。
いったい何のサービスなのか、チュッチュっと顔中に甘ったるいキスを落としてくる。
「初めて会った時からだよ、悪ぃか」
そう言い返してみるものの、立て続けに二回もイった所為でオレはもうヘロヘロだ。
「それは奇遇だな。オレも、初めて会った時からおまえのこと好きだったぜ」
「は?」
今、ダンカンはなんて言った?
「ええと、おまえが好きなのって……」
「パーシィ、おまえのことだよ」
「……え、ええっ!? 嘘!? なんで!?」
「嘘じゃねーよ」
これは夢だろうか。
娼館にやって来たら出てきた男娼がダンカンってのも、全部、オレが望んだ夢なのか……?
てことは、このまま寝て起きたら全部夢オチでしたとか、そんなことあったりするのか?
一瞬そんなことを考えたが、オレはその考えを打ち消した。
もしこれがオレの願望が見せた夢だとしたら、こんなに腰が重ダルいハズねぇわ。つーことは、これは間違いなく現実だ。
「それに、オレはもうおまえ専属のネコになったしな」
「えっ……!?」
先程のセックス中にした約束は、どうやら有効らしい。マジで?
「好きな奴に抱かれたら、もう二度と他の奴になんて抱かれたいと思わねーよ」
信じられない気持ちでいたのが、表情に出ていたのかもしれない。苦笑しながら、ダンカンは付け加えた。そして、やっぱり、ダンカンがオレのことを好きだと言うのは嘘でも聞き間違いではないらしい。
「だから、これからよろしくな」
「お……おう」
ダンカンへの想いを断ち切るためにここにやってきたというのに、まさかダンカンと両想いになるなんて。これからダンカンとオレは、恋人同士ということでイイのだろうか。
新しい関係にドギマギしていると、背後からぎゅっと抱きしめられた。
汗が冷えてお互いの肌の表面はひんやりとしているが、身体の芯はまだ熱い。触れた部分が、じんわりと熱を持ってくる。それどころか、ドクンドクンとダンカンの心臓の音がうるさいくらいに伝わってきた。
「なぁ、結婚しよーぜ」
「はぁ!?」
ダンカンの唐突な台詞に、思わず変な声がでた。
「嫌か?」
「何を言ってるんだ。無理に決まっている」
嫌とか嫌じゃないとかではない。
この国では法律上同性婚は認められていない。
なので、それはどうやっても無理だ。
「なんで?」
「なんで、って法律が……」
「でも、パーシィは宰相じゃん」
「あ、ああ……そうだが?」
それにダンカンは将軍だ。
だから、結婚するために国外に移住することもできない。
「別に、法律くらい変えれんじゃん。そんくらいの権力、あんだろ?」
「あ……」
今まで考えたこともなかったけれど、確かに。やろうと思えば、法律の改正は……できるか? 可能性を提示されて、思わず、実現までの手順を頭の中で計算してしまう。
「で……でも、各省庁との調整がだな……」
「んなもの、誰かが何か言ってきたら、オレが黙らせてやんよ」
ダンカンは、クイッと腕を曲げて力こぶを見せてきた。
「頼もしいな」
「それが取り柄だからな」
彼と一緒ならなんでもできる気がする。
こいつを好きで良かった。心からそう思った。
「それじゃあ……そうだな。将軍職の副業をまずはしっかりと禁止しねぇとな」
「おまえが居れば十分だ。そのかわり、しっかりオレを満足させてくれよ?」
「望むところだ」
オレはこの時の言葉をすぐに後悔することになる。
ヤり足りないというダンカンに煽られて、馬鹿みたいに腰を振った。
おかげで腰が砕けそうだ。
鬼将軍の体力舐めてたオレの完全な敗北だ。
それからしばらくして、この国で同性婚が認められることになる。
そしてオレたちは同性婚一号として、末永く幸せに暮らすことになるのだった。
おしまい
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