料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~

斬原和菓子

文字の大きさ
9 / 53
第1章 揚げ出し鶏と淡い恋 料理屋「〇」黎明編1

エールとから揚げとライムの香り4

しおりを挟む
 営業が終わってからの自分の為に作る賄いご飯は少々酒を飲みながら自由に作るのが俺の好みだ

「ミャオは酒は飲めるのか?飲めるなら2杯エールを注いで厨房に持ってきてくれ」
「ミャオは大人なのにゃ!飲めるに決まってるにゃ♡」

そうか…晩酌は一緒に楽しめるなら嬉しいな…


片栗粉に少量水を入れ、そぼろ程度に混ぜておき、それと小麦粉を混ぜる
あらかじめ仕込みで仕込んでおいた鶏肉をまぶして衣付けをし、菜箸から気泡が出るくらいの中温(170℃)にした油に鶏肉を入れる、くっつかないように注意して片面3分くらいから裏返して2分あげ、一度油切バットに取り出す
強火にして、油の温度を高温(180℃)にして1分さらに揚げる

2度揚げにするとカリカリジューシーなから揚げの完成
ライムを添えて出来上がり!
レモンでも良いのだが、俺はライムで食べるのが好きだから好みで分けてもいい

好きな人はマヨネーズも有りだしな!

まぁ正直、から揚げに一番合うのはエールかw
厨房にあるテーブルに料理を運ぶと…

「お待たせにゃ♡エール大なのにゃ♡」
「おいおい…酔いすぎないように気をつけろよ」
「はいにゃー♡」

「じゃあ改めて…ミャオうちに来てくれてありがとう!歓迎するよ!乾杯!」
「カンパーイにゃ!」

厚めのグラスをカツンとぶつけエールをあおる…

「プハッ!仕事上がりのエールは最高だな!」
「ふわーから揚げとエール最高ニャー♡」

肉にしみ込んだ下味もいい感じだ!ニンニクとショウガの様な風味がこちらの世界の食材でもきちんと効いており実に美味い!
エールとグラスを冷やせるように魔法で氷属性を付与したガラスケースを作っておいて正解だった

熱々の料理と冷えたエールは夏に向けて最高のプレゼンになるだろう
ウッドバードのから揚げはうちの主力になりそうだな
地鶏の様な良質な歯ごたえもあり、旨味も強い…しかし、固すぎず噛み切れる肉とジューシーな脂…
本当に美味い

「近いうちにまたウッドバードを狩りに行こうな…卵も手に入ったらチキンライスと卵でオムライスも良いな」

「そうだにゃー!卵をとれなかった恨みは忘れてないニャーw」
「というかにゃ・・・オムライスって何にゃ?それも美味そうにゃ♡・・・ミャオは良いご主人様に拾われて最高にゃ♡」

「そうか…喜んでもらえて嬉しいよ♡おかわりもあるからな」

「みゃうーん♡美味しいにゃー…お酒も美味しいにゃー…なんだか身体が熱くなってきたニャー」

ん???

「あれ…ミャオさんや?お酒飲めるんだよね…?」

「飲めるも何も…初めて飲むにゃ♡ハルが作るもの飲むものは全部独り占めさせないにゃ…だからエールも飲んでみることにしたにゃ…」

「え?それって大丈夫…なんだよね?」

「らいじょうぶなのにゃ・・・ミャオは・・・おとなのにゃんこなのにゃw」

なんだか目が少し座ってきてない…か?
から揚げを豪快に口に入れてグビグビッとエールを飲み干すミャオの様子を見ていると…

おもむろにミャオはシャツを脱ぎ捨て…
「アッついニャー」

と言いながら俺の顔を両手でパチーンと挟んでキスをしてきた!!

「???」

「なんだか…からだが…熱くてたまらないのにゃ…おいしいから揚げできぶんもいいにゃー♡」

「それと…今のキスは…関係…あるの?」

「なんだかそういうきぶんになったのにゃー」

「気分の問題なんだ・・・」

「そういうきぶんなのにゃ・・・というわけで・・・いただきますなのにゃー♡♡♡」

「えー???」

そのまま2階にあるソファーまで強引に連れていかれてしまった

「ミャオの事きらいかにゃ・・・?」

「いや…好きですけど…」

「じゃぁ…大丈夫なのにゃ…ミャオもハルの事大好きにゃ♡・・・それに夜は楽しみにしておくにゃっ♡て…言っといたにゃ・・・♡」

「えー???確かに言ってたけど・・・ンぐッ」

ミャオにキスで口を塞がれ
そのまま二人はキスをしながら重なり合うように抱き合い…





・・・朝を迎えてしまった・・・



・・・何でだろう?ニンニクか?酒か?・・・なんだか昨夜はすごくハッスルしてしまった気がする・・・

「責任とって…ミャオを大事にして…くれなのにゃ♡」

もう隣で寝言でもそんなことを言うミャオをみて・・・ある意味何かを諦めた・・・俺は


微笑みながら
「ちゃんと大事にするよ・・・ミャオ♡」
と寝ているミャオにキスをした







しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓
恋愛
 隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。  どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。  巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。  転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。  そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

異世界でホワイトな飲食店経営を

視世陽木
ファンタジー
 定食屋チェーン店で雇われ店長をしていた飯田譲治(イイダ ジョウジ)は、気がついたら真っ白な世界に立っていた。  彼の最後の記憶は、連勤に連勤を重ねてふらふらになりながら帰宅し、赤信号に気づかずに道路に飛び出し、トラックに轢かれて亡くなったというもの。  彼が置かれた状況を説明するためにスタンバイしていた女神様を思いっきり無視しながら、1人考察を進める譲治。 しまいには女神様を泣かせてしまい、十分な説明もないままに異世界に転移させられてしまった!  ブラック企業で酷使されながら、それでも料理が大好きでいつかは自分の店を開きたいと夢見ていた彼は、はたして異世界でどんな生活を送るのか!?  異世界物のテンプレと超ご都合主義を盛り沢山に、ちょいちょい社会風刺を入れながらお送りする異世界定食屋経営物語。はたしてジョージはホワイトな飲食店を経営できるのか!? ● 異世界テンプレと超ご都合主義で話が進むので、苦手な方や飽きてきた方には合わないかもしれません。 ● かつて作者もブラック飲食店で店長をしていました。 ● 基本的にはおふざけ多め、たまにシリアス。 ● 残酷な描写や性的な描写はほとんどありませんが、後々死者は出ます。

異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件

さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ! 食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。 侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。 「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」 気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。 いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。 料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

異世界勇者のトラック無双。トラック運転手はトラックを得て最強へと至る(トラックが)

愛飢男
ファンタジー
最強の攻撃、それ即ち超硬度超質量の物体が超高速で激突する衝撃力である。 ってことは……大型トラックだよね。 21歳大型免許取り立ての久里井戸玲央、彼が仕事を終えて寝て起きたらそこは異世界だった。 勇者として召喚されたがファンタジーな異世界でトラック運転手は伝わらなかったようでやんわりと追放されてしまう。 追放勇者を拾ったのは隣国の聖女、これから久里井戸くんはどうなってしまうのでしょうか?

異世界ネットスーパー始めました。〜家事万能スパダリ主夫、嫁のために世界を幸せにする〜

きっこ
ファンタジー
家事万能の主夫が、異世界のものを取り寄せられる異世界ネットスーパーを使ってお嫁ちゃんを癒やしつつも、有名になっていく話です。 AIと一緒に作りました。私の読みたいを共有します 感想もらえたら飛んで喜びます。 (おぼろ豆腐メンタルなので厳しいご意見はご勘弁下さい) カクヨムにも掲載予定

転生したら無自覚に世界最強になっていた件。周りは僕を崇めるけど、僕自身は今日も日雇い仕事を探しています。

黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ異世界に転生した元サラリーマンの星野悠。 彼に与えられたのは「異常な魔力」と「無自覚に魔術を使う能力」。 しかし自己評価が低すぎる悠は、自分のチート能力に全く気づかない。 「困っている人を助けたい」――その純粋な善意だけで、魔物を一撃で消滅させ、枯れた大地を蘇らせ、難病を癒してしまう。 周囲が驚愕し、彼を英雄と崇めても、本人は「たまたまです」「運が良かっただけ」と首を傾げるばかり。 これは、お人好しな青年が、無自覚なまま世界を救ってしまう、心温まる勘違いと奇跡の物語。

処理中です...