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第3章 咲き誇る竜花と大龍の意志 料理屋「○」拡大成長編1
リナとジークの初デート〜心配症の仲間達〜1
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「へえーそれで結果、許しちゃうのがマスターらしいね」
「私としてはあの男爵の息子が元見合い相手って事で少し気にはなったんだけどね・・・まぁマスターだから上手くやってくれると信じて私も気にしない事にしたんだ」
「リナも大概優しいな・・・偉い偉い」
・・・ジークはリナの頭を撫でて子供を褒める様にポンポン甘叩きした
子供扱いされて頬をぷくっと膨らませ怒る仕草が可愛くてジークは笑顔になる
リナも釣られて笑顔になり二人は甘く見つめ合う
二人は最高に楽しい時を過ごしていた
そもそもの発端はバッツの思いつきで付き合う様な始まりだったが、二人は満更でもなく、むしろ出逢いの形としてはお互いにバッツに感謝する程に満たされていた
要はお互いに一目惚れに近い感覚だった
そして二人は見つめ合い、手を恋人繋ぎで歩き出した
そんな二人を草葉の陰から遠目に見守る一人バッツと街角から見守る三人『聖竜の花』のメンバー達だった
リナとジークは最近の色々なクエストやトラブル処理の為、時間が取れず・・・
意外にも今日が初めてのきちんとした「デート」だとバッツや『聖竜の花』の仲間達に伝えていた
二人のデートを邪魔するつもりは無い・・・幸せになって欲しい
しかしながら、バッツと聖竜の花のメンバー達は心配で我慢出来ずに隠れて見守る事にしたのだった
何故なら先程から甘々な雰囲気で歩いていく二人は鎧と武器を装備しながらの明らかにデートとは程遠い格好をしていたからだ!
「ジークよぉ・・・本当に初めてのデートにドラゴン狩りとか何処に喜ぶ女の子いるんだよぅ」
バッツは心配で我慢出来ずに着いて来てしまっていたのだ
聖竜の花のメンバーはまだ顔も見た事のないリナの彼氏がどんな男か見に来ていた目的もあったのだが、二人の装いを見てそれどころじゃない
「リナったら照れ隠しでドラゴン狩りに行くって言ってたのかと思っていたけど・・・ありゃ本気みたいね」
「ありえないわ・・・」
「もっと可愛い服着て出かけるって選択肢は無かったのかしら?」
三人も呆れながらも心配で着いて来てしまっていた
「それにしても・・・あの噂の彼氏・・・何処かで見た事あるイケメンだと思っていたら」
「知ってるの?」
「知ってるも何も魔法騎士団の天使ジーク様じゃない」
「えーあの未だかつて誰とも付き合った事が無いって話の?数ある令嬢達が全く相手にされない金髪の悪魔?」
「それよ・・・でもあの様子だと噂もあてにならないわね、めちゃくちゃラブラブじゃない」
「幸せそうで羨ましいぃ」
「こうなると、リナに頼んでイケメンの魔法騎士団員を紹介してもらうしか無いわね」
「えーナイスアイデアじゃん!」
「そうでもしないと私達も大概彼氏いない期間長いものねー」
「みなまで言うな?悲しくなる」
「・・・・・・・・・とにかく二人のデートをこっそりついて行って偶然出会ったフリして彼氏とも知り合って紹介してもらうって流れでクエスト発生ね?」
「そういう事です」
「じゃあ聖竜の花、頑張って全員彼氏ゲットだね!」
そんな上手くいかないのは解っている
だが、クエストとなるとSランクパーティとしては手を抜かない女のプライド?が生まれていた
バッツも聖竜の花メンバー達も冗談と思っていたドラゴン狩りだったが、念の為持って来ていた軽めの装備をして二人をつけていく
「ん・・・?あの横の草木に隠れてる人ってどう思う?」
「二人の様子見ながら追いかけてますね・・・」
「怪しいから・・・捕まえて話聞くか?」
「そうしましょう」
同じターゲットを追っているので出会うのは必然だったが、先に気づいた聖竜の花
バッツは気付けば三人の女の子に囲まれていた
「ちょいとお兄さん?あの二人とはどういう関係かしら?」
「えっ?俺?」
・・・心配で覗いていたとは言いづらいバッツをよそに、顔を見てイケメンだと思った一人が気付く
「待って!あなた、もしかしたらリナの彼氏の友人?」
「ひょっとして魔法騎士団の団員さん?」
「これってチャンスじゃない?」
三人は顔を見合わせてヒソヒソ話をしている
「何ですか?」
「あなた・・・二人が心配で追いかけていたんでしょ?・・・私達もなの!」
「マジかよ?もしかして『聖竜の花』?」
「そうそう、とりあえず二人を見失う訳にはいかないから追いかけながら話すけど、初デートを失敗には終わらせたくないという気持ちは解る?」
「・・・そこは俺も同じだ!」
「じゃあまずは追いつきましょう、話はそれからね」
こうして不思議な臨時パーティを組んだ四人はリナとジークを追いかけるのであった
「私としてはあの男爵の息子が元見合い相手って事で少し気にはなったんだけどね・・・まぁマスターだから上手くやってくれると信じて私も気にしない事にしたんだ」
「リナも大概優しいな・・・偉い偉い」
・・・ジークはリナの頭を撫でて子供を褒める様にポンポン甘叩きした
子供扱いされて頬をぷくっと膨らませ怒る仕草が可愛くてジークは笑顔になる
リナも釣られて笑顔になり二人は甘く見つめ合う
二人は最高に楽しい時を過ごしていた
そもそもの発端はバッツの思いつきで付き合う様な始まりだったが、二人は満更でもなく、むしろ出逢いの形としてはお互いにバッツに感謝する程に満たされていた
要はお互いに一目惚れに近い感覚だった
そして二人は見つめ合い、手を恋人繋ぎで歩き出した
そんな二人を草葉の陰から遠目に見守る一人バッツと街角から見守る三人『聖竜の花』のメンバー達だった
リナとジークは最近の色々なクエストやトラブル処理の為、時間が取れず・・・
意外にも今日が初めてのきちんとした「デート」だとバッツや『聖竜の花』の仲間達に伝えていた
二人のデートを邪魔するつもりは無い・・・幸せになって欲しい
しかしながら、バッツと聖竜の花のメンバー達は心配で我慢出来ずに隠れて見守る事にしたのだった
何故なら先程から甘々な雰囲気で歩いていく二人は鎧と武器を装備しながらの明らかにデートとは程遠い格好をしていたからだ!
「ジークよぉ・・・本当に初めてのデートにドラゴン狩りとか何処に喜ぶ女の子いるんだよぅ」
バッツは心配で我慢出来ずに着いて来てしまっていたのだ
聖竜の花のメンバーはまだ顔も見た事のないリナの彼氏がどんな男か見に来ていた目的もあったのだが、二人の装いを見てそれどころじゃない
「リナったら照れ隠しでドラゴン狩りに行くって言ってたのかと思っていたけど・・・ありゃ本気みたいね」
「ありえないわ・・・」
「もっと可愛い服着て出かけるって選択肢は無かったのかしら?」
三人も呆れながらも心配で着いて来てしまっていた
「それにしても・・・あの噂の彼氏・・・何処かで見た事あるイケメンだと思っていたら」
「知ってるの?」
「知ってるも何も魔法騎士団の天使ジーク様じゃない」
「えーあの未だかつて誰とも付き合った事が無いって話の?数ある令嬢達が全く相手にされない金髪の悪魔?」
「それよ・・・でもあの様子だと噂もあてにならないわね、めちゃくちゃラブラブじゃない」
「幸せそうで羨ましいぃ」
「こうなると、リナに頼んでイケメンの魔法騎士団員を紹介してもらうしか無いわね」
「えーナイスアイデアじゃん!」
「そうでもしないと私達も大概彼氏いない期間長いものねー」
「みなまで言うな?悲しくなる」
「・・・・・・・・・とにかく二人のデートをこっそりついて行って偶然出会ったフリして彼氏とも知り合って紹介してもらうって流れでクエスト発生ね?」
「そういう事です」
「じゃあ聖竜の花、頑張って全員彼氏ゲットだね!」
そんな上手くいかないのは解っている
だが、クエストとなるとSランクパーティとしては手を抜かない女のプライド?が生まれていた
バッツも聖竜の花メンバー達も冗談と思っていたドラゴン狩りだったが、念の為持って来ていた軽めの装備をして二人をつけていく
「ん・・・?あの横の草木に隠れてる人ってどう思う?」
「二人の様子見ながら追いかけてますね・・・」
「怪しいから・・・捕まえて話聞くか?」
「そうしましょう」
同じターゲットを追っているので出会うのは必然だったが、先に気づいた聖竜の花
バッツは気付けば三人の女の子に囲まれていた
「ちょいとお兄さん?あの二人とはどういう関係かしら?」
「えっ?俺?」
・・・心配で覗いていたとは言いづらいバッツをよそに、顔を見てイケメンだと思った一人が気付く
「待って!あなた、もしかしたらリナの彼氏の友人?」
「ひょっとして魔法騎士団の団員さん?」
「これってチャンスじゃない?」
三人は顔を見合わせてヒソヒソ話をしている
「何ですか?」
「あなた・・・二人が心配で追いかけていたんでしょ?・・・私達もなの!」
「マジかよ?もしかして『聖竜の花』?」
「そうそう、とりあえず二人を見失う訳にはいかないから追いかけながら話すけど、初デートを失敗には終わらせたくないという気持ちは解る?」
「・・・そこは俺も同じだ!」
「じゃあまずは追いつきましょう、話はそれからね」
こうして不思議な臨時パーティを組んだ四人はリナとジークを追いかけるのであった
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