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約10年後を見据えてⅢ
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「そうですね。さっきも言ったとおり、本体に合流することが1番大切です。その中で、何か肝心な情報を掴んでいるのなら、その情報をもしもに備えて暗号化し、どこかに隠し持つということが必要でしょう」
「……うん、なかなか関心だね。ちなみ、これは演習だから、ウィルの小隊が取った行動は正しいといえると思うわ。まぁ、単純にそこの大隊長が嫌いだったから、やりこめてやる!くらいで、特攻したとも考えられるけど、どうかしら?」
「姫さんってさ、どこにでも目があるわけ?こえぇーって」
だそうよ?とカイルにいうと、驚いていた。アデルは真相を知って衝撃を受けている。ちょっと可哀想なくらい、肩を落としているので、アデル?と名を呼んだ。やはり、伝説の1戦でウィルたちと戦ったことを誇りに思っていたのだろう。
「真相は知らない方がいいということが、よくわかりました。あの日、ウィル様に負けたのは、そういうことだったのですね?」
「まぁ、あのくらいの兵力差で援軍がないのなら、突っ切る方が早いしなぁ……そう思わない?」
私に話を振ってくるウィルにどうして?と聞けば、不敵に笑う。
「姫さん、百人くらいなら余裕で斬っちゃうし、俺もそれに続けるだろ?あとの98人で三百人くらいの相手なら、余裕だと思わない?」
「簡単そうに、ウィル様は言っていますけど、普通の小隊長なら無理ですからね?」
「……アデル、招待用でもないアンナは、普通に鍛え上げた本気の近衛をぶちのめすらしいぞ?」
「……規格外、ここにもいましたね?」
ジョージアとアデルがお互い視線を合わせて、ため息をついている。私、そんなに規格外ではないですけどね?と首を傾げているとウィルにまで追随される。
「姫さんと俺なら負ける気しないけどな。例え、本当に死地にいたとしても」
「私はそうなたら、ウィルに背中だけじゃなくて命も預けることになると思うけど」
「重いけど、受け止めてしんぜよう!」
悪ふざけをしたあと、もう一度カイルに向き直る。さっきの答えについて、まだ、話したいことがあったからだ。
「カイル」
「はい、なんでしょうか?アンナ様」
「さっきも言ったとおり、今回は演習の話だった」
「はい、そうです」
「本当に戦時中で、敵と遭遇なんてしないほうがいいに決まっている。それにね?」
「……はい」
「本当に戦争をしているのなら、さっきの答えでは、満点をあげられないわ!」
「厳しいな?アンナ」と声が聞こえてくるので、そんなことないですよと答えた。私の考えうることなら、まず、しないといけないことがあります。
みなが興味津々でこちらを見てくるので、自然と頭がベッドに寄ってくる。内緒話をするわけでもないので、なんだかか、変な感じだ。
「何をするのが正解ですか?」
「……考えてみた?」
「……はい。まだ実戦経験もありませんから」
「そうね。まだ、しなくていいと思っているから、今は、体を鍛えることが大事だもの」
なんだろうと唸っていると、実地訓練でも習っただろうウィルが答えてくれる。もちろん、あのふざけた雰囲気は消えて、真剣にウィルは話始めた。
「あの日、小隊長として課せられたことは、小隊が重要機密を持ち出すこと。それなのに、楽しく2晩もとめてもらっているから」
「別にいいのに。そろそろ現行って、出来上がるんじゃないの?」
「愛が籠りすぎて、持って帰って来ました。5歳なのに、それを自国へ持っていかれないように防衛線を貼りつつは守るのが僕の仕事」
「御見それしました。アンナ様って結構いろいろ考えているんですね」
「そうね。私の本来の仕事は、そういうものだから。それじゃあ、話を戻すけど……」
「はい、お願いします」
「さっき、カインが言ったのは、下の下の作戦ね。どのあたりがっていうと……敵に会わないように全員で生き抜くが正解」
「逃げるということですか?」とレオが聞いてきたので、頷く。
「ただし、ただ逃げているだけじゃダメよ?周りを見て、臨機応変にのらりくらりとできれば、一人前かなぁ?」
「命があるから、こうやって意見交換会もできるんですし……もっと、いろいろと教えてください。勉強は苦手ですけど、もっと学びたいので」
「それはよかった。私の出来る限りの知識をあげるわ。レオにもアデルにも。もちろんアンジェラたちにも」
ニコリと笑いかければ、そっか、逃げるのもひとつの戦法かとレオが呟いている。いつの日にか、領地の訓練を同じ方法でしようと思う。そのとき、今日の教訓を元に、どこまで出来るか楽しみで仕方がなかった。
「ウィル」
「ん?何?」
「いつの日にか、領地でも同じような訓練をしてみたいわ」
「それなら、レオがデビュタント終わってからが良いかもしれないな。カイルもいることだし」
おもしろそうだと喜んでいるウィルは新しいおもちゃを与えられたかのように喜んだ。
レオの成長もみれるし、カイルも。なんだか、楽しみがたくさんね?
やいのやいのとしていると、扉が開いた。そこには、リアンが大きなため息をついて、部屋の前で立っていたのであった。
「……うん、なかなか関心だね。ちなみ、これは演習だから、ウィルの小隊が取った行動は正しいといえると思うわ。まぁ、単純にそこの大隊長が嫌いだったから、やりこめてやる!くらいで、特攻したとも考えられるけど、どうかしら?」
「姫さんってさ、どこにでも目があるわけ?こえぇーって」
だそうよ?とカイルにいうと、驚いていた。アデルは真相を知って衝撃を受けている。ちょっと可哀想なくらい、肩を落としているので、アデル?と名を呼んだ。やはり、伝説の1戦でウィルたちと戦ったことを誇りに思っていたのだろう。
「真相は知らない方がいいということが、よくわかりました。あの日、ウィル様に負けたのは、そういうことだったのですね?」
「まぁ、あのくらいの兵力差で援軍がないのなら、突っ切る方が早いしなぁ……そう思わない?」
私に話を振ってくるウィルにどうして?と聞けば、不敵に笑う。
「姫さん、百人くらいなら余裕で斬っちゃうし、俺もそれに続けるだろ?あとの98人で三百人くらいの相手なら、余裕だと思わない?」
「簡単そうに、ウィル様は言っていますけど、普通の小隊長なら無理ですからね?」
「……アデル、招待用でもないアンナは、普通に鍛え上げた本気の近衛をぶちのめすらしいぞ?」
「……規格外、ここにもいましたね?」
ジョージアとアデルがお互い視線を合わせて、ため息をついている。私、そんなに規格外ではないですけどね?と首を傾げているとウィルにまで追随される。
「姫さんと俺なら負ける気しないけどな。例え、本当に死地にいたとしても」
「私はそうなたら、ウィルに背中だけじゃなくて命も預けることになると思うけど」
「重いけど、受け止めてしんぜよう!」
悪ふざけをしたあと、もう一度カイルに向き直る。さっきの答えについて、まだ、話したいことがあったからだ。
「カイル」
「はい、なんでしょうか?アンナ様」
「さっきも言ったとおり、今回は演習の話だった」
「はい、そうです」
「本当に戦時中で、敵と遭遇なんてしないほうがいいに決まっている。それにね?」
「……はい」
「本当に戦争をしているのなら、さっきの答えでは、満点をあげられないわ!」
「厳しいな?アンナ」と声が聞こえてくるので、そんなことないですよと答えた。私の考えうることなら、まず、しないといけないことがあります。
みなが興味津々でこちらを見てくるので、自然と頭がベッドに寄ってくる。内緒話をするわけでもないので、なんだかか、変な感じだ。
「何をするのが正解ですか?」
「……考えてみた?」
「……はい。まだ実戦経験もありませんから」
「そうね。まだ、しなくていいと思っているから、今は、体を鍛えることが大事だもの」
なんだろうと唸っていると、実地訓練でも習っただろうウィルが答えてくれる。もちろん、あのふざけた雰囲気は消えて、真剣にウィルは話始めた。
「あの日、小隊長として課せられたことは、小隊が重要機密を持ち出すこと。それなのに、楽しく2晩もとめてもらっているから」
「別にいいのに。そろそろ現行って、出来上がるんじゃないの?」
「愛が籠りすぎて、持って帰って来ました。5歳なのに、それを自国へ持っていかれないように防衛線を貼りつつは守るのが僕の仕事」
「御見それしました。アンナ様って結構いろいろ考えているんですね」
「そうね。私の本来の仕事は、そういうものだから。それじゃあ、話を戻すけど……」
「はい、お願いします」
「さっき、カインが言ったのは、下の下の作戦ね。どのあたりがっていうと……敵に会わないように全員で生き抜くが正解」
「逃げるということですか?」とレオが聞いてきたので、頷く。
「ただし、ただ逃げているだけじゃダメよ?周りを見て、臨機応変にのらりくらりとできれば、一人前かなぁ?」
「命があるから、こうやって意見交換会もできるんですし……もっと、いろいろと教えてください。勉強は苦手ですけど、もっと学びたいので」
「それはよかった。私の出来る限りの知識をあげるわ。レオにもアデルにも。もちろんアンジェラたちにも」
ニコリと笑いかければ、そっか、逃げるのもひとつの戦法かとレオが呟いている。いつの日にか、領地の訓練を同じ方法でしようと思う。そのとき、今日の教訓を元に、どこまで出来るか楽しみで仕方がなかった。
「ウィル」
「ん?何?」
「いつの日にか、領地でも同じような訓練をしてみたいわ」
「それなら、レオがデビュタント終わってからが良いかもしれないな。カイルもいることだし」
おもしろそうだと喜んでいるウィルは新しいおもちゃを与えられたかのように喜んだ。
レオの成長もみれるし、カイルも。なんだか、楽しみがたくさんね?
やいのやいのとしていると、扉が開いた。そこには、リアンが大きなため息をついて、部屋の前で立っていたのであった。
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