変異した世界で俺だけズルいスキルで無双タイム？

96. 雷の魔石とガラハド

「…んー、やっぱレアドロップだよな…てか、一体の魔物からレアドロップだからか大量に魔石がゲット出来るのって普通にバグってんだよなぁ…」

…それにしても、なんか小さいな。

俺はそう思い、一度鍛炎眼による素材鑑定をしてみた。

【雷の魔硝石】
雷の魔石の欠片で、特定のスキルによる合成によって雷の魔石に変換することが出来る石。

「…あ、そういう感じなのか…うーん、取り敢えず想像設計図に雷の魔石を登録して…んで、それを制作…5個必要…
うん、足りてるっぽいな。
それじゃあ…生産！」

俺はそう言って、生産場で人造人間をしてみた。設計図通りに創り出すと、直ぐに試運転としてダンジョンで動かし始めた。

〘名称を登録して下さい〙

「んー…そんじゃ、強くしたいし…
ガラハド！」

〘登録完了。ステータスの更新を行います〙

《ガラハド》
【ステータス】
《Lv》0
《吸精値》0/100
《SP》0
【能力値】
《耐久値》1000/1000
《MP》0
《STR》0
《DEF》0
《AGI》0
【スキル】
なし

「？？？」

しかし、完成された人造人間のステータスは何の役にも立たないレベルのステータスだった。

「うーん…どうするか」

『世界で初めて
超科学理論:人造人間の制作
を完了した者が出現しました。
初の制作者に取扱説明書と称号を与えます。
今後、人造人間はその者の許可なしに制作しても決して動くことはありません』

「取扱説明書…」

【人造人間-取扱説明書】
人造人間の初期値は0となり、レベル1の際にSPを100ポイント獲得します。
そして、そのポイントによってステータスの強化やスキルの構成等を選択出来ます。
レベルの上げ方は、
雷の魔石=5
雷の魔硝石=1
このポイント制度により、吸精値を上昇させることができ、一定数上昇させるとレベルが上昇します。
人造人間は、あらゆる物を知識として無限に蓄えることができますが、一定期間以上レベルが上がらなかったり、肉体などの構成に使用する金糸を与えなければ、故障してしまいます。
そのため、定期的に金糸と雷の魔石及び雷の魔硝石を与えましょう。

「…なるほど？つまり、こいつは名前の付いた模型で、レベル1に上げなければいけない…
って事か」

そういうことなら…
俺はそう思い、人造人間を収納すると、敵が居るであろう奥地へと走っていった。

「さて…一体に付き雷の魔硝石は9個獲得出来る。
んで、レベル0の吸精値は100だったから…
うん、適当に狩ってれば集まるだろ」

そう言って彼は、張り巡らせられた通路を片っ端から進んでいき、見つけた機獣種は全て倒していった。

「ふぅむ…まるで迷路みたいだな。
ただ、見つけた扉とかは全部オブジェで開かなかった…
んでもって、中央に近付くほど敵が増えてきてる、か…」

100個は集まったし、1回起動してみよう。

そう思って彼はガラハドに100個ほど魔硝石を吸収させると、レベルが上昇したのか光だした。

「…お、本当にSPが増えてレベル1に…んー、多分ステータス自体は普通にこの世界のハンターと同じ…
んでもって、一般人の初期値の平均は5…
となると…よし、大体構成は考えられた」

人造人間のステータス構成は、
能力値は1～10までは1ポイント
11～50は2ポイント
スキルは基本的にはレベル1で10ポイント
レベル2となると50ポイントも必要になる。

「剣術スキルをレベル2にして…
ステータスは…取り敢えず全部ステータスを10ずつ。
これで残りは10ポイント…
ふぅむ…貯めるのもありだし、何かしらのスキルを獲得するのもありだが…
あ…そうか…盾術を獲得。
ガラハドは穢れなき騎士…
騎士の如く剣と盾で戦わせても良いかもな…
それに、ステータスが少ない分の補いともなる…」

「よろしくな、ご主人様」

「…男から言われるとは思わなかったが…取り敢えず、仲間なんだから様付けは必要ない。
それと…今回のダンジョン、必要な分は自分でも集めておけ」

「ご主人、命令は？」

「…はぁ、基本的には俺の相棒として共闘行為、戦闘に関しては見つけ次第殲滅の動きだ。
雷の魔硝石及び魔石は、基本的には半分残して他は全て吸収していい。
ただし、ステータス更新はお前じゃできないみたいだから要望があれば極力聞き入れるが、ないならば俺が更新していく」

「了解だ」