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97. ガラハドと新人造人間と

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…やばい。このガラハド、物凄く便利だ。
剣術スキルは通常、スキルレベルに合った剣に対する知識を感覚で教わるため、使用者によっては使い物にならない。
ただし、適正やバフなどは常時発動しているわけだが…
人造人間の場合、学習能力がプログラムとして存在しているからか、スキルを与えただけで自動的に剣術の基礎を学び、応用等もした上で戦闘するごとにどんどん洗礼されていっている。

「ご主人、吸精値が満タンだ」

「おう」

俺達はそう会話を続け、一旦停止してガラハドの更新を行った。

「何か要望はあるか?」

「そうだな…基本的にはないが、回復が乏しいのと、索敵がないから敵の位置が把握しにくいな」

「なるほど…」

今回のレベルアップで獲得したSPは150。
その為、俺はガラハドに自己再生(50)と索敵(10)、感覚強化(25)を付与した。

「残りは65ポイントか…」

今のこいつに必要なものは特にないが…剣術のレベル3は100ポイント必要な為、出来ない。

彼はそう考えると、獲得スキルを確認した。

「ふぅむ…ステータスを伸ばしてみてもいいかもしれないが…どうしたものか」

そう言いながらスキル欄を見ていると、いくつかのスキルに目を向けた。

「25ポイントで物理耐性と魔法耐性…
人造人間には状態異常がないらしいし…
この2つは獲得しておこう。
これで、残りは15ポイント…
よし、あとはステータスの攻撃とスピードに半分ずつ…っと、これで良し」

「ご主人、このまま続けるか?」

「いや、ちょっと待っててくれ。新しく、神社の巫女を作り出す」

俺はそう言うと、想像設計図の次元に転移した。

「見た目は和装の女性で…んー、日本人っぽい童顔の女性にして…髪は黒…瞳はどうするか…んー、黒だと逆に印象が少なくなるんだよな…
よし、赤色にしよう。表情によっては、可愛くもなるし美しくもなるし、恐怖も与えることが出来そうだな…んじゃ、このまま…
生産」

俺は直ぐに生産場で新たな人造人間を制作した。

〘名称を登録して下さい〙

「有栖」

〘登録完了。ステータスの更新を行います〙

《有栖》
【ステータス】
《Lv》0
《吸精値》0/100
《SP》0
【能力値】
《耐久値》1000/1000
《MP》0
《STR》0
《DEF》0
《AGI》0
【スキル】
なし

「んで、100個吸収させて…よし、それじゃあステータスを構成していこう」

ガラハドと集めた分を含め、こいつは現在レベル2、所有SPは250…

彼は直ぐにステータスを更新した。

《有栖》
【ステータス】
《Lv》2
《吸精値》0/300
《SP》0
【能力値】
《耐久値》1000/1000
《MP》13
《STR》12
《DEF》10
《AGI》20
【スキル】
《交渉・2》
《演技・1》
《棒術・1》
《神聖術・2》

「よろしくお願い致します、ご主人様」

「おう、ガラハドとも仲良くしてくれ」

「ほぉ~、ご主人はこうやって俺を作ったのか」
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