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第一話 寂しがりやの妹
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一人暮らし二日目。
朝、目覚めると目の前に小春がいた。
妹とはいえ、同い年の美少女だ。
「小春って、寝顔可愛いんだよな」
いつも幼いようにみえる顔が、もっと幼く、可愛くみえる。
すると起きたらしい小春が、呻きながら瞼を開ける。
「んん…お兄ちゃん?おはよー」
「おはよう小春、一つ言いたいことがある」
すると寝ぼけてるのか、晴に抱きついてきた。
「なぁに…?お兄ちゃん……」
そんな無防備な妹に、ため息を吐きながら静かにどける。
「何で俺のベッドの中に?」
晴が借りてるマンションは1LDKで、寝室に晴のベッドがあり、小春はその横に布団を敷く形で寝ている。だから、どんなに寝相が悪くても、晴のベッドには入って来れないはずだ。
「んん…何か寒くて、お兄ちゃんに温めてもらおうと……」
「もう高校生なんだから、一緒に寝るのはやめてくれ……」
すると、不満そうに小春の頬が膨れ、むぅと唸った。
「でも…」
「でもじゃない…」
そう言って小春の言葉を遮り、呆れた様にため息を吐くと、小春は瞳を湿らせた。涙目になりながら、それでもむぅぅぅと頬を膨らませながら訴えてくる小春に、うっと唸りながら、妹に対する自分の甘さにまたため息を吐いた。
「夏までは…たまにならいいけど、夏は暑いからやめてくれよ?その条件だったら…」
「いいの!?ありがと、お兄ちゃん!」
そう言って小春は、頬を緩め嬉しそうにはにかむ。その小春に、晴は優しく微笑み、優しく頭をなでた。
すると、玄関の方からインターホンが鳴った。
「ん?誰だろう?お隣さん、なわけはないか、まだ空きって書いてあったし…」
「宅配便とかじゃない?」
頼んだ覚えが無いので首を横に振る。結局わからないまま玄関へ向かうと、そこには…
「はーい、どちら様ですか?」
「ひっぐ」
そこには、泣きながらぽつんと佇む一人の少女がいた。六女の咲希だ。
「さ、咲希!?どうした!?」
泣いているということに心配になって近づく。すると咲希はいっそう泣き出した。
「にぃに、きゅうにいなくなったから…さきのこときらいにかったのかなって…ひっぐ」
そう、嗚咽を出しながら泣いている咲希を見て、晴は、咲希に何も言わずに出たことを後悔した。
「ご、ごめんな咲希、咲希がこんなに寂しがるとは思ってなくて……」
すると、ある疑問に気づく。
「ん?咲希、一人で来たのか?」
すると横から、今年から大学に通うことになっている女子大生が出てきた。長女の陽菜だ。
「はぁ、よかった陽姉が一緒で」
陽菜はちょっと呆れたようにため息をついた。
「咲希を一人で行かせるわけにはいかないわよ」
「でも、何で急に…まぁ、察しはつくけど……」
「もう、晴ったら咲希に何にも言わないで出ていくのは可哀相よ?昨日一日ずっと、家の中をにぃにがいないって探し回ってたんだから」
そこまで寂しがっていたとは思わず、晴は申し訳なさでいっぱいだった。
「ごめんな咲希、今日はここに泊まっていっていいから、ね?」
そう言って、宥める様に頭を撫でる。すると咲希が抱っこしてと手を伸ばしてくるので、仕方なく咲希を抱き上げる。
「てことで、私も泊まっていい?」
「陽姉もかよ…」
「だって、私がいたほうが明日咲希を連れて帰れるし、また帰るのは嫌だし、疲れたし…晴といられるし」
どうしてこう、姉妹は晴といたがるのか、わからないという様にため息を吐く。
「ふふ、そりゃあ、皆晴のことが大好きだからよ、少なくとも私は晴のこと、大好きよ?優しいし、気が利くし、何でもしてあげたくなっちゃうのよねぇ」
「陽姉、邪推するのはやめてくれ……」
すると、咲希も口を開いた。
「さきもにぃにのことだいすき!にぃにすごくやさしいし、いつもいっしょにいてくれるから、でも、さっきはきらいだった…でもいまはすき!」
咲希のその言葉を聞いて、晴は思わず笑みが溢れた。続く様に小春も口を開く。
「それを言うなら私もお兄ちゃんのこと好きだよ?だってすごく優しいし、いっつも私のこと助けてくれるし」
「ほら、皆晴のことが好きなのよ?ここにはいないけど、凪沙も、光も、春花も皆、晴が好きって昨日言ってたからね」
そんなことを聞くと、妹達への申し訳なさがこみ上げてきた。そして、つくづく甘いと思いながらも
「わかった、時々だけどそっちに行くし、陽姉も春花も光も凪沙も咲希も、皆いつでも来ていいよ」
「その言葉、春花達にも伝えとくね」
「そうしてくれ、もう何でもいいや……」
そう言って晴は、呆れたようにため息を吐いた。
(ほんと、この姉妹には敵わないなぁ)
すると、キッチンに向かう陽菜の姿があった。
「今日は私が作るから、ね?晴は咲希と遊んであげて」
陽菜がそういうと、咲希が近づい来て晴の服の袖を掴んだ。
「にぃに…」
「よし、遊ぼうか咲希」
すると咲希があまりにも嬉しそうにはにかむので、優しく頭を撫でた。その様子を見て、羨ましそうな視線が飛んできたような気がした。昨日もこんなことがあったような気がして、やっぱり姉妹だなぁと晴は思った。
次の日の朝。
咲希は晴と離れることにすごく泣いていて、宥めるのにかなり苦労していた。
「さきここにいる!にぃにとこはるねぇねといる!」
「咲希、いつでも遊びに来ていいから、ね?陽ねぇねと帰ろ?」
すると咲希は、うぅと唸りながら、しょんぼりした表情で「うん…」と頷いた。
「陽姉俺も行くよ、咲希、一緒に行こうか」
そう言って、しょんぼりしている咲希に微笑むと、咲希は顔を明るくさせ、嬉しそうに手を繋いできた。それを見て、可愛いなぁと思いながら、咲希を送るためとはいえ、実家に帰ることに不安を覚えつつ玄関を出た。
「私も行くー」
そうして、小春と陽菜と咲希と、不安を抱えながら実家までの道を歩き出した晴だった。
晴と小春の高校入学まであと3日!!!
朝、目覚めると目の前に小春がいた。
妹とはいえ、同い年の美少女だ。
「小春って、寝顔可愛いんだよな」
いつも幼いようにみえる顔が、もっと幼く、可愛くみえる。
すると起きたらしい小春が、呻きながら瞼を開ける。
「んん…お兄ちゃん?おはよー」
「おはよう小春、一つ言いたいことがある」
すると寝ぼけてるのか、晴に抱きついてきた。
「なぁに…?お兄ちゃん……」
そんな無防備な妹に、ため息を吐きながら静かにどける。
「何で俺のベッドの中に?」
晴が借りてるマンションは1LDKで、寝室に晴のベッドがあり、小春はその横に布団を敷く形で寝ている。だから、どんなに寝相が悪くても、晴のベッドには入って来れないはずだ。
「んん…何か寒くて、お兄ちゃんに温めてもらおうと……」
「もう高校生なんだから、一緒に寝るのはやめてくれ……」
すると、不満そうに小春の頬が膨れ、むぅと唸った。
「でも…」
「でもじゃない…」
そう言って小春の言葉を遮り、呆れた様にため息を吐くと、小春は瞳を湿らせた。涙目になりながら、それでもむぅぅぅと頬を膨らませながら訴えてくる小春に、うっと唸りながら、妹に対する自分の甘さにまたため息を吐いた。
「夏までは…たまにならいいけど、夏は暑いからやめてくれよ?その条件だったら…」
「いいの!?ありがと、お兄ちゃん!」
そう言って小春は、頬を緩め嬉しそうにはにかむ。その小春に、晴は優しく微笑み、優しく頭をなでた。
すると、玄関の方からインターホンが鳴った。
「ん?誰だろう?お隣さん、なわけはないか、まだ空きって書いてあったし…」
「宅配便とかじゃない?」
頼んだ覚えが無いので首を横に振る。結局わからないまま玄関へ向かうと、そこには…
「はーい、どちら様ですか?」
「ひっぐ」
そこには、泣きながらぽつんと佇む一人の少女がいた。六女の咲希だ。
「さ、咲希!?どうした!?」
泣いているということに心配になって近づく。すると咲希はいっそう泣き出した。
「にぃに、きゅうにいなくなったから…さきのこときらいにかったのかなって…ひっぐ」
そう、嗚咽を出しながら泣いている咲希を見て、晴は、咲希に何も言わずに出たことを後悔した。
「ご、ごめんな咲希、咲希がこんなに寂しがるとは思ってなくて……」
すると、ある疑問に気づく。
「ん?咲希、一人で来たのか?」
すると横から、今年から大学に通うことになっている女子大生が出てきた。長女の陽菜だ。
「はぁ、よかった陽姉が一緒で」
陽菜はちょっと呆れたようにため息をついた。
「咲希を一人で行かせるわけにはいかないわよ」
「でも、何で急に…まぁ、察しはつくけど……」
「もう、晴ったら咲希に何にも言わないで出ていくのは可哀相よ?昨日一日ずっと、家の中をにぃにがいないって探し回ってたんだから」
そこまで寂しがっていたとは思わず、晴は申し訳なさでいっぱいだった。
「ごめんな咲希、今日はここに泊まっていっていいから、ね?」
そう言って、宥める様に頭を撫でる。すると咲希が抱っこしてと手を伸ばしてくるので、仕方なく咲希を抱き上げる。
「てことで、私も泊まっていい?」
「陽姉もかよ…」
「だって、私がいたほうが明日咲希を連れて帰れるし、また帰るのは嫌だし、疲れたし…晴といられるし」
どうしてこう、姉妹は晴といたがるのか、わからないという様にため息を吐く。
「ふふ、そりゃあ、皆晴のことが大好きだからよ、少なくとも私は晴のこと、大好きよ?優しいし、気が利くし、何でもしてあげたくなっちゃうのよねぇ」
「陽姉、邪推するのはやめてくれ……」
すると、咲希も口を開いた。
「さきもにぃにのことだいすき!にぃにすごくやさしいし、いつもいっしょにいてくれるから、でも、さっきはきらいだった…でもいまはすき!」
咲希のその言葉を聞いて、晴は思わず笑みが溢れた。続く様に小春も口を開く。
「それを言うなら私もお兄ちゃんのこと好きだよ?だってすごく優しいし、いっつも私のこと助けてくれるし」
「ほら、皆晴のことが好きなのよ?ここにはいないけど、凪沙も、光も、春花も皆、晴が好きって昨日言ってたからね」
そんなことを聞くと、妹達への申し訳なさがこみ上げてきた。そして、つくづく甘いと思いながらも
「わかった、時々だけどそっちに行くし、陽姉も春花も光も凪沙も咲希も、皆いつでも来ていいよ」
「その言葉、春花達にも伝えとくね」
「そうしてくれ、もう何でもいいや……」
そう言って晴は、呆れたようにため息を吐いた。
(ほんと、この姉妹には敵わないなぁ)
すると、キッチンに向かう陽菜の姿があった。
「今日は私が作るから、ね?晴は咲希と遊んであげて」
陽菜がそういうと、咲希が近づい来て晴の服の袖を掴んだ。
「にぃに…」
「よし、遊ぼうか咲希」
すると咲希があまりにも嬉しそうにはにかむので、優しく頭を撫でた。その様子を見て、羨ましそうな視線が飛んできたような気がした。昨日もこんなことがあったような気がして、やっぱり姉妹だなぁと晴は思った。
次の日の朝。
咲希は晴と離れることにすごく泣いていて、宥めるのにかなり苦労していた。
「さきここにいる!にぃにとこはるねぇねといる!」
「咲希、いつでも遊びに来ていいから、ね?陽ねぇねと帰ろ?」
すると咲希は、うぅと唸りながら、しょんぼりした表情で「うん…」と頷いた。
「陽姉俺も行くよ、咲希、一緒に行こうか」
そう言って、しょんぼりしている咲希に微笑むと、咲希は顔を明るくさせ、嬉しそうに手を繋いできた。それを見て、可愛いなぁと思いながら、咲希を送るためとはいえ、実家に帰ることに不安を覚えつつ玄関を出た。
「私も行くー」
そうして、小春と陽菜と咲希と、不安を抱えながら実家までの道を歩き出した晴だった。
晴と小春の高校入学まであと3日!!!
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