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46 2枚目の切り札
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「スケベエロエロドエロエロアワセテエログロドゲスエロ」
!?
得意満面な顔で不可解な言葉を口にしたクピドゥス。
何やら聞いたことのない言語の様だがこの上なく破廉恥な響きである。
皆が頭に困惑の?を浮かべる中驚愕の声を上げる者が。
「そ、それは…!」
「アッロガーンス王家の者のみが知るアッロガーンス王家語!」
その声は何とアッロガーンス王と王妃…
テナークス王太子のパパとママである。
王家専用入場口で入場するのを待っていたのだが、テナークスが来ない。
そうこうする内に何やら会場が騒がしいので何事かと出てきたところでまさかの男爵令嬢の妊娠宣言。そして見事なアッロガーンス王家語の披露!
アッロガーンス王妃の目がギラギラと不穏に光り出す。
「‥ち、父上…母上…」
青褪めたテナークスが困惑顔で両親を見る。
アッロガーンス王妃がズイと前に出てクピドゥス同様得意満面で口を開く。
「素晴らしいわ!だってそうでしょう?ピウス姫はもう6ヶ月もこのアッロガーンス王家語を学んでいるのにまだ全然習得出来ていない!…なのにその令嬢は文章どころか発音までも完璧にアッロガーンス王家語を話して見せたのよ!」
まだどんなに凄い事が起きたのかよく分かっていない会場の雰囲気に王妃は親切に説明する。
「我が国の王太子妃教育は王家の者のみが知る秘匿の言語であるアッロガーンス王家語で行うの…だからすんなり王太子妃教育に入れるように6ヶ月も前から学ばせてあげたのに…ピウス姫は他は優秀でも言葉は苦手な様でね!」
唾を飛ばしながら鬼の首を取ったように大声で話すアッロガーンス王妃。
何故にそんなに嬉しそうなのかと言えばそれはもうただの醜い嫉妬である。
美しく優秀な完璧王女。
愛する息子はメロメロ。
アッロガーンス王妃自身は子爵家の出。
しかもクピドゥス同様実は母親の再婚により子爵令嬢になれた元平民。
酔った国王の戯れに一夜の相手を務め王太子を妊娠した為、今の地位を得た。
元平民の平凡な容姿に平凡な能力。
バリバリの王女であるピウス姫とは比べる事も出来ないほど見劣りする自分…
女として母としてピウスに嫉妬せずにいられなかった。
(男爵令嬢クピドゥスの調べはついている…私と同じ元平民。その上王太子の子供を妊娠した…クピドゥスを妃に取り立てなければほぼ同じ道を辿った私が否定されることになる…悪いけど正妃はクピドゥス、ピウス姫には側妃になってもらうわ!)
ニヤニヤする母に嫌な予感を感じつつテナークスはか細い声を出す。
「そ、それはピウス姫は学生の身だったから…今後王宮に入り本格的に学べば‥」
「6ヶ月前から王立学校で1人別室でアッロガーンス王家語を学ばせてあげていたのよ?つまりかなり本格的に学ばせてあげて来たのにいまだにチンプンカンプンらしいじゃない。講師が頭を悩ませていたわ。…ふ、ピウス姫、さっきクピドゥスが何て言ったか分かる?」
アッロガーンス王妃はピウスに意地悪く質問する。
「さっぱり分かりません」
ピウスは静かに答える。
「…まぁぁぁ!1番最初に学ぶ文章じゃないの!それすら分からないなんて!
今クピドゥスは『これはペンです』って言ったのよ!」
――!!――
会場に衝撃が走る。
!?
得意満面な顔で不可解な言葉を口にしたクピドゥス。
何やら聞いたことのない言語の様だがこの上なく破廉恥な響きである。
皆が頭に困惑の?を浮かべる中驚愕の声を上げる者が。
「そ、それは…!」
「アッロガーンス王家の者のみが知るアッロガーンス王家語!」
その声は何とアッロガーンス王と王妃…
テナークス王太子のパパとママである。
王家専用入場口で入場するのを待っていたのだが、テナークスが来ない。
そうこうする内に何やら会場が騒がしいので何事かと出てきたところでまさかの男爵令嬢の妊娠宣言。そして見事なアッロガーンス王家語の披露!
アッロガーンス王妃の目がギラギラと不穏に光り出す。
「‥ち、父上…母上…」
青褪めたテナークスが困惑顔で両親を見る。
アッロガーンス王妃がズイと前に出てクピドゥス同様得意満面で口を開く。
「素晴らしいわ!だってそうでしょう?ピウス姫はもう6ヶ月もこのアッロガーンス王家語を学んでいるのにまだ全然習得出来ていない!…なのにその令嬢は文章どころか発音までも完璧にアッロガーンス王家語を話して見せたのよ!」
まだどんなに凄い事が起きたのかよく分かっていない会場の雰囲気に王妃は親切に説明する。
「我が国の王太子妃教育は王家の者のみが知る秘匿の言語であるアッロガーンス王家語で行うの…だからすんなり王太子妃教育に入れるように6ヶ月も前から学ばせてあげたのに…ピウス姫は他は優秀でも言葉は苦手な様でね!」
唾を飛ばしながら鬼の首を取ったように大声で話すアッロガーンス王妃。
何故にそんなに嬉しそうなのかと言えばそれはもうただの醜い嫉妬である。
美しく優秀な完璧王女。
愛する息子はメロメロ。
アッロガーンス王妃自身は子爵家の出。
しかもクピドゥス同様実は母親の再婚により子爵令嬢になれた元平民。
酔った国王の戯れに一夜の相手を務め王太子を妊娠した為、今の地位を得た。
元平民の平凡な容姿に平凡な能力。
バリバリの王女であるピウス姫とは比べる事も出来ないほど見劣りする自分…
女として母としてピウスに嫉妬せずにいられなかった。
(男爵令嬢クピドゥスの調べはついている…私と同じ元平民。その上王太子の子供を妊娠した…クピドゥスを妃に取り立てなければほぼ同じ道を辿った私が否定されることになる…悪いけど正妃はクピドゥス、ピウス姫には側妃になってもらうわ!)
ニヤニヤする母に嫌な予感を感じつつテナークスはか細い声を出す。
「そ、それはピウス姫は学生の身だったから…今後王宮に入り本格的に学べば‥」
「6ヶ月前から王立学校で1人別室でアッロガーンス王家語を学ばせてあげていたのよ?つまりかなり本格的に学ばせてあげて来たのにいまだにチンプンカンプンらしいじゃない。講師が頭を悩ませていたわ。…ふ、ピウス姫、さっきクピドゥスが何て言ったか分かる?」
アッロガーンス王妃はピウスに意地悪く質問する。
「さっぱり分かりません」
ピウスは静かに答える。
「…まぁぁぁ!1番最初に学ぶ文章じゃないの!それすら分からないなんて!
今クピドゥスは『これはペンです』って言ったのよ!」
――!!――
会場に衝撃が走る。
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