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第二章

28 暗示?

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私が16才、
ステラが10才、

ステラをスタード公爵邸別邸に呼び寄せて程ない頃。

ある日の――

ステラが森で行方不明になったある日の日記に、謎の記述があった。

『白い影』に

『美しいステラを忘れろ。
明日見る変な髪で大きな体のステラが本当のステラだ』

と言われたという――

だが、私はこの記述に心当たりがない。

確かに私の字だが、読んでも記憶に何も引っ掛かって来ない。

私はその翌日の日記を読んで驚愕した。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
何て事だ!?
私は何故あの様な醜い少女と婚約してしまったのだ!?
妙ちくりんなヘアスタイルのブクブク太った巨大な化物令嬢と!!
あぁ~~~、もう、
うあぁぁぁ~~~!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


私が美しいステラを忘れるはずがないと憤りを記した日記。

その次の日の日記には、もう、美しかったらしいステラを微塵も覚えていない言葉が書き殴られている。


これは――!


暗示か!?

6年も解けない暗示だというのか!?

しかもこれらの記述を見ても、私は美幼女時代、美少女時代のステラを思い出せない。

変な髪で大きな体のステラが本当のステラだとしかどうしても思えない。

だから―――

私はステラとの交流を一切やめてしまっていた。

会いたくなかった。

今日、婚約解消の為に会ったのが6年ぶりだったのだ。


バサバサバサッ!

私は落とした日記をそのままに私室を出て。

森の中の小さな城へと向かった。
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