誰かこの子のお父さんをしりませんかぁ?

かみい

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4◇みんなの話をしませんかぁ?◇

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「お疲れ様です!S級ランク依頼完了ですね。」

ここはリド国の東側に位置する結構大きな町のギルド。
さっき討伐したキングスベアの任務完了の報告をして報酬と経験値加算の手続きをとる。

私は、まだ冒険者になってから1年ちょっとしか経っていないからDランクだけどこうしてみんなと依頼を一緒に完了することで徐々に経験値がたまって早くもこのランク。もうすぐCランクに上がる予定。多分一人だったらいまだにEランクあたりをウロウログズグズしていたと思う。


「はい、ではこちらのカードをお返しします」

「ありがとうございます」

そう言ってギルドの受付のお姉さんが返してきたのは冒険者カード。銀色の楕円形のプレートのようなものだけどこれはなくしたらいけない貴重品です。素材はミスリルでできている。これには冒険者登録時の情報がすべて入っている。
魔石に魔法付与ってのはなかったけど、このミスリルには魔法術式ってのがあって、組み込まれているらしい。
最初冒険者登録するときに新しいカードに手を触れるだけで勝手に情報を登録された。ちなみにその時のランクは最初のFからはじまる。
名前、年齢、ランク、属性、スキル、経験値、累計報酬の金額etc・・・
名前はもちろん、アイリで登録したけど年齢は勝手に17歳って出た。なので現在、私は18歳になる。年齢は詐称できない仕組みだと言われましたから間違いないです。
でも名前は自己申告で偽名でもいいらしいです。ちなみに変えることもできるとのこと。
それを聞いたときに不思議に思っていたら、冒険者登録は10歳からできるのだけど良家の子息達が身分を隠して登録に来るらしい。その多くが偽名を使うのだけど若いからか粋がってるのか、それはもう10年たったら赤面するような厨二病のような名前を付ける人が稀にいるらしく・・・、つまりは日本でいうところのキラキラネームのようなものかな?
ゲームをするときもたまに主人公の名前を、ハズカシネーム使ったことあったなぁっと聞いたときに遠い目をしたよ。
因みに改名される偽名No1は『アーサー2世』とのこと。勇者様の名前をもじったらしいが、勇者のようになりたくってつけるけど途中で名前負けして挫折するらしい。

「まなちゃんもそれほしい」

全員がカードを受け取り各々の仕舞う。私はカードに通しているひもを首に下げて服の中に収めていたら、お目覚めしたマナがうらやましそうにカウンター越しにお姉さんを見上げておねだりをはじめた。

「マナちゃん、ごめんねぇ。このカードは10歳にならないともらえないのよぉ。」

私たちは以前からこれは大人の大切なものと言って毎度同じ返事をしてきたものだから、今回はギルドの受付のお姉さんに対象を変更してきたな。ギルドのお姉さんは受付嬢だけあって知識だけじゃなくって愛想もすこぶるいい。誰に向けても笑顔。強面悪人顔の冒険者にも笑顔。分け隔てなく平等に笑顔な人。美人過ぎず、平凡よりも少し美人、寧ろかわいい!愛嬌がそのまま人体化したかのような人なのだ。
そんな、優しいお姉さんにかわいらしくおねだりするとは、人を選んでいるな。だって、すぐ近くには筋肉激ゴリマッチョなギルド長がいるけどそっちにはいかないんだもの。見た目で人を判断してほしくないけどね。
何?うちの子天才なの?学習能力半端なく上昇中?
すごい!!!っんなわけないです。
ハイわかっています。
親バカです。
最近のマナはすぐに人の物を欲しがる・・・それが何なのかはわからないけど”みんなが持っているいいもの”って思っているようなのだ。これも成長とはいえ・・・

「やっ!!!」

困ったものです。
ぷーっと、ぽっぺを膨らませて上目遣いで更におねがいって・・・もう!
身内ならともかく、ちょっと知り合い程度の人にまで最近は甘えたりおねだりして!!

うちの子かわいいか!!!

───っじゃ、なくって!困ってます。

母親の教育が足りないのです。
スイマセン
皆様にご迷惑をおかけしています。

「マナ!おねえさんを困らせちゃダメでしょ」

上目遣いおねだり効果も空しく、お姉さんは次に来た冒険者の対応に向いたので事なきを得たけど、ここは親としてきちんと注意をしておかねば!

「お姉さんはお仕事しているのよ。マナのお願いは聞けないことなの。10歳になったらカードを作るって前に約束したよね。それまでは我慢しようって言ったよね」

しゃがんでマナに目線を合わせてお話をします。
おねだりが成功しなかったことでちょっと不貞腐れてます。
血色良いバラ色の頬っぺたがぷくーっと膨らんで、あらまぁ、フグさんみたいだわ。
なにしても、うちの子はかわいいなぁって、違うか!

「我慢するからって前にプリンを食べたのに、約束守らないならもうしばらくプリンは無しだよ?作ってあげないよ」

私が席を外しているときに以前も同じやり取りがあって、しかもその時はジェフさんにおねだりをして困らせた。
さらに泣き落としをしようとしたものだからジェフさんがとっても慌てて、マナの大好物であるプリンでご機嫌をとったのよね。しかも有名パティシエのお店の極上プリン。
あとで聞いたときは本当に申し訳がなくって、謝りたおしたよ。
しかも、プリンの代金も受け取ってもらえなかったし・・・
パーティーみんなのマナだからっていい人だよなぁ。

ジェフさんは年齢は28歳だ。
まだ結婚はしていないようですがガタイがすっごく大きくて強面なのに、見た目に反してとっても物腰が柔らかく紳士さん。
ジェフさんのおじい様は、魔王討伐勇者パーティーの剣士だそうです。
功績を称えられてリド国の騎士団長になられて、現在は引退されているけど領地でのんびりすごされている。ジェフさんにはお兄さんがいるようでその方が騎士団を率いる役職と爵位は継いでいるようでしてジェフさん自身は身軽な冒険者って豪快に笑っていました。
そうはいってもやっぱり貴族様です。
ジェントルマンで旅の途中、私にもとっても親切で相談にものってもらって(主に子育てについてですが・・・)いい人です。
マナが一番懐いているしなによりもジェフさん自身がマナにメロメロで弱い。
冒険中は、急ぎでなければマナにも歩いてもらうけど、ほとんど私が背中に負ぶって行動をしている。しかしここ最近、順調に成長をしているマナはなかなかの重量級幼児になりつつあった。
そろそろ私の腰が悲鳴を上げそうになっていたところ、ジェフさんが肩車をしてくれるようになってからは、高くて怖がるどころか目線が高くなってうれしいのかすすんで上るようになっていた。
2メートル近い身長あるんだけどなぁ、ジェフさん。
それをクライマーのごとく上る幼女・・・ジェフさんがクエスト中でないときはデレデレになって遊んでくれているからよかったけどね。

「マナちゃん、プリン食べられないのはいやだよねぇ」

ポンっとマナの柔らかなラベンダー色の髪に手を乗せてフィオナさんがにこやかにいってくる。

「マナちゃんが大きくなるまでプリンがないのとカードを我慢してプリンが食べれるのどっちがいいかな?」

「ぷりん!!!」

間髪無く、いやかぶせ気味に返事した
どんだけプリン好きなんだ

そしてフィオナさん、プリンで釣らないでください。
またわがまま言ってプリンをねだることになるから・・・絶対。

フィオナさんはクレイさんの孫娘さんです。
きれいな水色の髪に空色の瞳、とっても美人さんです。スーツ着てバリバリの美人キャリアウーマン的な?銀縁メガネをかけたらとっても似合いそうな色気のある方です。
クレイさんも勇者パーティーの一員の神官さんだったそうです。攻撃もできる支援系の魔法を使っていたとのこと。フィオナさんは回復魔法は使えるけど魔力は平均的でそれよりも森で生活していて上達した弓がとっても得意なのです。
クレイさんに特別に作ってもらったという弓は、フィオナさんの魔力に反応して威力増大の魔法術式を組み込んであって、命中率も威力も段違いに強い。
12歳になってから幼馴染だったジェフさんとアシュトンさんたちに合流して冒険者になったそうです。その時弓使いとして登録したんだそうですよ。
もう、弓を射るときのフィオナさんはカッコイイ。細いのにしなやかについた上腕二頭筋や三角筋は普段は目立たないのに射るときはその存在を見ることができるんです。そこらの男ま真っ青なほどの逞しさ。惚れ惚れします。
スラっとして長身スレンダーなのに女性らしい曲線のあるボディ。年齢は25歳だというけど笑うと靨ができて幼く見える。
フィオナさんもマナには弱くって、甘やかす甘やかす。
以前、ありがたいけど困るんですって言ったら、
「私は無責任に甘やかす親戚のポジションだから!」って力説された。
なんですかそれって!?ってなったけど、冒険にマナを同行している時点で皆さんには迷惑かけっぱなしなので、邪険にされないだけいいかってあきらめました。

「それじゃあ、今夜のご飯の野菜を全部食べたらプリン食べような」

「ぷりんたべゆ」

ヒューバートさん、あなたもマナが苦手な野菜を食べさせるのにプリンを使わないで。
マナの頭の中はもうプリン一色でカードのことは忘れています。

ヒューバートさんは、魔術師さんです。勿論、この方も勇者パーティーの孫です。お祖父様お祖母様が魔術師で参加されてさそうです。火・水・風・土の4属性の魔法が使えてすごい方だったとか。
ヒューバートさんも同じく4属性使えるそうです。しかもヒューバートさんはエルフとのハーフで若草色の髪に翡翠色の瞳でなんと特徴的なのが耳が尖がっているんです!肌の色素も薄くって体の線も細くって中性的な見た目、超絶美人さんなんですよ。初めて見たときはもう大興奮でした。RPGゲームのキャラによくあるエルフですよ!もう!ヒューバートさんに出会えたことでこの世界に転生したことに神に感謝して思わずヒューバートさんに向けて拝んでしまいましたよ。その時に変な子認定されてしまいました・・・今は違うもんね!
この世界には人族以外にも獣人族、竜人族、エルフといるようです。竜人族は魔王がいた時に侵略が一番ひどかったようでほぼ絶滅したと言われているそうです。
エルフは見た目は色素の薄い姿で膨大な魔力を有して寿命はとても長い、そして長寿であることから賢者と言われる知識が豊富な種族だそうです。ただ、純血エルフは繁殖能力が弱いらしく年々人口が減ってきていた。しかし異種婚による出産はそれよりも子ができやすいようでハーフエルフと呼ばれる人族との混血児は普通の出産率で生まれていた。ヒューバートさんは、元々が魔力が多いおばあ様の性質を受け継いでいたというのにさらに魔力が膨大なエルフの性質も受け継いだものだから、そりゃもうすんごい魔術師さんです。
3歳から魔法を使えるようになり、普通のその年齢ならば魔力暴走を起こしかねないというのに自在に操り、5歳になると魔術式を開発して使いこなし、王様に頼まれて10歳でリド国筆頭魔術師になったそうです。ちなみにおばあ様は魔術師団長を現役でされていらっしゃるそうです。そんなすごい人なのに飽きたからとアシュトンさんたちが冒険者になったのをきいて合流してきたそうです。とにかく楽しいのが好きと陽気な性格なのですが、好き嫌いが激しくて興味のない人には冷たいそうですが・・・・・・初めて会った時からヒューバートさんは優しかったと思うんですけどね。きっと子供の時の話ですね、もう24歳ですし大人になられたのでしょう。
旅を始めた当初、慣れない環境にぐずっていたマナにいつも魔法で虹を見せたり、かわいい小動物の幻影を見せてくれたりしていたものだから、おねだり上手なマナが「まほうちゅかいしゃん」ってかわいいことを言って魔法をおねだりするようになっちゃった。
いや、その人すんごい人なのよ。そんなこと気軽におねだりするマナにもう申し訳ないやらでこちらにもいつも謝りたおしです。でも、ヒューバートさんは「マナは将来俺の嫁にするから、好きになってもらわないと」と戯言・・・、いやすいません、よくわからないことを言われてこちらもデレデレに甘やかしています。

「・・・・・・マナは本当にプリンが好きなんだな」

「うん、だいしゅきなの!」

「プリンの次は何が好きなんだ?」

「う~んっと、いちごぉ!」

「そうか!じゃあ今度は苺を取りにいくか?」

「いくぅ!」

アシュトンさん完全にマナの機嫌を取りに行きましたね?
完全に甘やかす気満々な会話でしたよね?
明日以降の依頼は確かに今のところないけど・・・

アシュトンさんは、聖剣に選ばれし勇者アーサーの孫さんです。使い手が希少と言われる光魔法が使え神殿で石化していた聖剣が勇者に反応して息吹き、その剣を持って魔王を封印したと言われます。
凱旋直後は国の重要役職についていたそうですが、田舎貴族であり都暮らしがあまり性に合わないとかで早々に辞して辺境で魔物退治を現在も続けていらっしゃるという矍鑠とした方らしいです。
アシュトンさんは10歳になられたときにすぐにジェフさんを誘って冒険者になって国内各地のダンジョンを制覇したそうです。現在Sランク冒険者ですよ!魔法も使えて剣の実力もすごくってさすがとしか言いようがありません。
でも、勇者アーサー様は25歳でSSランクだったということで、現在24歳のアシュトンさんはSSランカー目指して頑張っています。Sランクだと受ける依頼のランクはAランクかSランクとなっていて、あまり低いランクの依頼は受けられないそうです。低いランクの人が受ける依頼がなくなるからだそうです。私は低いランクなのでDランクを受けてもいいそうなのですがみなさんが許してくれません。許されているのは近隣での薬草採取と私個人に依頼されるものだけ。やっぱり私、実際の実力はDランクよりも低いのかな?最近は安全な依頼を個別に受けているので経験値が上がっていきますけどね。戦闘能力が低いからなぁ。
アシュトンさんも勇者の力を引き継いでいて、光魔法も聖剣も使えます。聖剣ってどこにしまっているとおもいますか?
すごいんですよ!
なんと掌です!
初めて見たときは、驚きすぎて「ゲームかっ!」って言っちゃいましたよ。アシュトンさんが小さく呼び掛けたら掌が輝いてそこからすーーーーーって剣が出てきたの!
すごい!!!
ゲームかっ!?アニメかっ!?厨二病かっ!?
大興奮!
戦闘が終わっても興奮しすぎて声も出なかったよ。
そのあと怒濤の質問攻めしてしまった。嫌な顔しないで優しく教えてくれました。聖剣は普段どこにあるのかはわからないけど、戦闘が終わるといつの間にかなくなっているんだって。必要な時に呼びかけたらいつでも出現されるらしいけど、使うには魔力がいるらしいです。
聖剣はSランカーになってから使えるようになっていたようです。自覚は無かったらしいけど、里帰りしたときにお爺様に呼んでみろって言われて半信半疑で呼び出したら現れたんだって!
すごい!!!
見た目は武骨で大振りな剣で装飾はさほどないけど柄に多くの丸い窪みが飾りとしてあるんだよねぇ。
私の感覚で手に入れたアイテムをそこに装着していきたいなぁって思っているんだけど、私のじゃないし、何よりも勇者の聖剣だもんね。勝手にできません。
Sランク冒険者で勇者の孫という肩書の上に、見た目が金髪碧眼の細マッチョ系のイケメンってどうよ。顔立ちの彫りが深くて少し濃いのに爽やかな印象を受けるのよね。さらに性格も優しい。頼りがいがあって年齢性別にかかわらず優しい。出会った時も記憶をなくして得体のしれない私を最初に受け入れてくれたのもアシュトンさんだったし、不安な時に寄り添ってくれて体調を崩した時は誰よりもいち早く気が付いてくれて気遣ってくれた。
ギルドでもいつも誰かに秋波を送られてるし、モテるんだろうけど浮いた話一つもなくとにかくお爺様と同じSSランクを目指して突き進んでいく、かっこいいよね。
そんなアシュトンさんももれなくマナに甘々です。ちょっと過保護というか、最近ジェフさんが肩車してくれるものだから、アシュトンさんも肩に乗せたいのかマナに度々疲れてないか?大丈夫か?と聞いてきます。やめてください。楽を覚えてダメ人間になったらどうするんですか?

「マナ、ご褒美がなくても我慢できる子にならないといけないのよ」

結局大人5人中4人がマナに激甘鬼盛りテンコ盛り状態なので私がお説教ババァに成らざるを得ないですよね。
分かっていますよ。母親ですもの、我が子の将来のためにきちんと厳しく教育しますよ。
でも、たまには私もベタベタに甘やかしたいです。

はい、マナはどうやらダメダメ大人製造機のようです。
マナの笑顔が見たくって結局みんなあの手この手で甘やかすんですよね。

いけないってわかっているのにね。

「まなちゃんいいこ。ままのいうこときくぅ」

全く何なのこのかわいい娘っ(嬉)!!!

もう、DAISUKI!













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