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第4章 子どもたちの戦記

第8話 闘争

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ダリア達 リコリス部隊や味方は、愛すべき母親シズナから離れて、戦場へ戻った。

それはダリア達子どもたちが選択した事であった。
それでもかすかにすすり泣く子どももいた。

恐怖はあるだろう。シズナ女神の世界に居ればダリア達は幸福に安らかに居られたのだ。
しかし、今までの人生。戦いへの経験がダリアの戦場の退却を許せなかった。
敵は卑劣だった。敵のお陰でダリア達は多くの大切な者、大切な居場所を失った。その喪失感はたまらなかった。

とても我慢できなかった。
彼女らはもう一度決着をつけるため、セルシーオ・ナミ。 かつてダリアの住んでいた宗教施設の近くに着地した。
敵には見えないようシズナによって結界や加護は施されている。

悲壮な顔をした少女や、少年たちは恐怖に震えながらも戦士として戦おうとしていた。

邪悪な子どもは死んでいた。しかしその後を継ぐ醜悪な下劣な心根をもった男や女達は多くいた。
彼らは、宗教施設をわがものとして占領し、乱交や薬や安い酒、気に入らないというだけでいともたやすくとらえた奴隷を面白がって殺していた。
ゲラゲラと下品な笑いをして、奴隷の惨めな姿や滑稽に痛みにあえぐ様を喜んでみている様は醜悪で同じ人間とは思えなかった。

中には、知り合いの仲間も奴隷として囚われていた。しかし度重なる拷問と調教により、目はとろんとしていた。
脳が破壊されている。口も開けっ放しで涎は流しっぱなしだ。

彼らは面白がって、生け贄を犯したり、気まぐれに焼き殺したり、肌を少しずつ剝いたりしていた。激痛に悲鳴を上げる奴隷たち。

地獄の宴が行われていた。ダリア達の安らぎの地だった宗教施設が穢されて、悍ましい場になっている。

ダリア達。リコリス部隊はその状態を見て、憤怒を露わにした。

ダリアは心は憤怒の赤に染まりながらも、頭は冷静に状況を分析していた。敵は何人だ。どこに配置されている。

武器や弾薬や爆弾などはどこに配置されている?

ダリア達は慎重に、彼らの様子を調査した。 敵の状況を網羅したらこっちの勝利が見込める。

やがて、全てを網羅した後、ダリア達は結界を解き、姿を見せた。
敵には、だれが戦っているのか見せなければならない。


突如、現れたリコリス部隊に驚愕した敵たちは即座に状況を把握して武器や弾薬を手にした。

悲鳴と銃弾と爆薬に包まれた死の戦場とたちまち化した施設は、多くの巻き込まれた人と、部隊の人との負傷で血に汚れた。

斥候と兵士や雑魚はほとんど抹殺した。幹部や首脳部を狙わなければ・・ダリア達は駿足に動いた。
動き続けなければ、弱い部隊は淘汰される。

これはいわば奇襲だ。 ダリア達は首脳部の在処を探し、即座に向かった。
首脳部の部屋を手荒に開けると、誰も居なかった。 カチコチカチコチ・・と変な音がした。
時限爆弾の音だ!

瞬時に判断したダリアは避難の命令をリコリス部隊に命じた。

ダリアは手荒に扉を閉じた。爆風が扉を壊し、飛ばした。ダリア達は即座に床に伏せて爆風の被害をふざいた。

医療を専門とする部隊がリコリス部隊を回収しに来た。


彼らは合流し、安全な場所へと逃走した。


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