落花流水

栗菓子

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第5話 ジンガイ視点

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珍しい獣をミツケタ。 唯のイジンかと思ったが、次第に違うと解った。 ミツキは生き延びるために体や顔を変化させることができる。そしてドウヤラ木とか交信できるらしい。


はじめは殺す予定だったが、イイ身体と奇妙な魅力に絆されて、観察していくうちにこの珍獣を手放すのは惜しいと思った。愛は無い。

次第にヤツトの子はどうなるのだろう。興味がわいた。

試しに子を孕ませよう。 赤子だから害になるようだったら殺してしまえばすむこと。 ミツキハあまり感情は無い。しかし母親の心をもつかもしれないから内密にコロソウ。

ジンガイにとってミツキハ良い玩具と孕み女だった。

ジンガイは思わぬところで慎重だった。ミツキノ心に刺激を与えるのはなるべく遠さげた。

あまりジンガイはミツキを裏切らせないように情報や人の心を知らせなかった。

そのほうがいい。 ジンガイはミツキを手元に置きたかった。


数か月後、ミツキはジンガイの子を孕んだ。 ウマズメといったのにウソツキ・・。でもそれが本当だったらキセキなのだろうか?


キセキ、キセキか。 オモシロイ。 どんな子だ。楽しみだ。


ジンガイは新しい玩具をもらったように陽気になった。

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