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第11章~強くなるために~
第50話
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「そうだよ。正直、私もお前がここまでやれるとは思っていなかった。この調子なら、上位七位以内に入るのも夢じゃない。もっと自信を持ちなさい」
本当に強くなっているかは、自分ではよくわからない。途中で怖気づきそうになったし、狂戦士モードだって兄たちの戦いっぷりを見たからこそなれたようなものだ。自分一人でまた同じことをやろうとしても、上手くできないんじゃないかと思う。
でも、生き残れたのは事実だ。
ほとんどの戦士が死体となって転がっている中、自分はちゃんと生き残ることができた。ランキング四位の戦士に襲われても、どうにか制限時間内まで堪えることができた。
それだけは、評価してもいいかもしれない。
「……はい、兄上」
短く返事をしたら、兄は満足げに微笑んでくれた。担がれているので顔は見えなかったが、確かに笑っていた。
気を紛らわせるために、アクセルは別の話を振った。
「それにしても、ユーベル様ってあんなに強かったのか? ランキング四位とは思えないんだが」
「うん? それはお兄ちゃんより強いって意味かな?」
「いや、断じてそんなことは! ただ、兄上とジーク様と……あと俺を三人同時に相手にしても、対等に渡り合っているように見えたから……。確かにお供の劇団員は五人いたけど、それを除いても強すぎた気がして」
自分はおまけみたいなものだが、兄とジークは別格だ。この二人を同時に相手してまともに戦えるのなんて、ミューくらいだろうと思っていた。ランキング四位を甘く見ていたわけではないが、予想以上の強さに舌を巻いてしまったのだ。
すると兄は朗らかに笑い、こんなことを言った。
本当に強くなっているかは、自分ではよくわからない。途中で怖気づきそうになったし、狂戦士モードだって兄たちの戦いっぷりを見たからこそなれたようなものだ。自分一人でまた同じことをやろうとしても、上手くできないんじゃないかと思う。
でも、生き残れたのは事実だ。
ほとんどの戦士が死体となって転がっている中、自分はちゃんと生き残ることができた。ランキング四位の戦士に襲われても、どうにか制限時間内まで堪えることができた。
それだけは、評価してもいいかもしれない。
「……はい、兄上」
短く返事をしたら、兄は満足げに微笑んでくれた。担がれているので顔は見えなかったが、確かに笑っていた。
気を紛らわせるために、アクセルは別の話を振った。
「それにしても、ユーベル様ってあんなに強かったのか? ランキング四位とは思えないんだが」
「うん? それはお兄ちゃんより強いって意味かな?」
「いや、断じてそんなことは! ただ、兄上とジーク様と……あと俺を三人同時に相手にしても、対等に渡り合っているように見えたから……。確かにお供の劇団員は五人いたけど、それを除いても強すぎた気がして」
自分はおまけみたいなものだが、兄とジークは別格だ。この二人を同時に相手してまともに戦えるのなんて、ミューくらいだろうと思っていた。ランキング四位を甘く見ていたわけではないが、予想以上の強さに舌を巻いてしまったのだ。
すると兄は朗らかに笑い、こんなことを言った。
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