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第13章~獣化の秘密~
第21話
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せめて自分が代わってあげられたら……と思う。少しくらい兄の不幸を分けて欲しい。
獣化の治療がどんなものか想像できないけれど、少なくとも完治するまで離れ離れになることは明らかだ。
そんなことになったら、兄はまた泣いて暴れるだろうな……。
「おーい、アクセル! 戻ってきたぞー!」
思ったより早く、アロイスがベランダから戻ってきた。玄関を使わないのは彼のこだわりだろうか。
「おかえり、アロイス。ありが……って、え?」
本を受け取りにベランダに行ったら、そこにはアロイス以外に兄の友人たちもいた。
「ジーク様、ユーベル様、ミューまで……一体どうしたんですか?」
「どうって……図書館前でアロイスに遭遇したら、『ちょっと来てくれ』って連行されたんだよ。いきなり何の用だよ?」
「ああ……本当に無粋ですねぇ。これから優雅なティータイムの予定でしたのに」
「僕は暇だったからちょうどよかったよー。アクセルの家に行けば、美味しい料理も出て来るでしょ?」
好き勝手なことを言っている三人。
頼もしいような騒がしいような微妙な気分になりつつ、アクセルは小声でアロイスに言った。
「……アロイス、よく三人も連れて来られたな?」
「本で調べるより、実際に話を聞いた方が確実だろ? フレイン様の友達なら絶対頼りになるし!」
「う、うん……そうだな……。でも、あまり騒がしくするのはご法度だぞ。兄上が起きてしまう」
獣化の治療がどんなものか想像できないけれど、少なくとも完治するまで離れ離れになることは明らかだ。
そんなことになったら、兄はまた泣いて暴れるだろうな……。
「おーい、アクセル! 戻ってきたぞー!」
思ったより早く、アロイスがベランダから戻ってきた。玄関を使わないのは彼のこだわりだろうか。
「おかえり、アロイス。ありが……って、え?」
本を受け取りにベランダに行ったら、そこにはアロイス以外に兄の友人たちもいた。
「ジーク様、ユーベル様、ミューまで……一体どうしたんですか?」
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