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第15章~些細なすれ違い~
第77話
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心が乱れていたせいか太刀筋も乱れてしまい、何度も柱に刃が噛んでボロボロになってしまった。まったく、いろんな意味で情けない……。
その後はなるべく余計なことを考えずに済むよう、無心でトレーニングに励んだ。ひたすら走り込んで素振りをして筋トレをして……とやっていたら、夕食の頃には既にくたくたになっていた。
「おや、随分疲れているじゃないか。そんなに熱心にトレーニングしてたのかい?」
と、兄がハチミツ入りレモン水を差し出してくれる。
「ペースを考えずにトレーニングすると、翌日身体がバキバキになるよ。毎日同じようにトレーニングするのが一番だ」
「そ、そうだな……」
気持ちが晴れなかったため、あえて根詰めてトレーニングしたのが裏目に出たか。こういうことがある度に、本当に自分は未熟だと痛感する。
せっかく兄が生地から作ってくれた野菜のピザも、疲れていたせいか半分しか食べられなかったし……。
――何してるんだ、俺は……。
なんだかどんどん自分が嫌になってきた。小さなことでぐちゃぐちゃ悩んでいる自分も嫌だし、なかなか気持ちに区切りをつけられないことも、それによっていろんな場面に悪影響を及ぼしているのも嫌だった。
「お前、さっきから何を悩んでいるの?」
見かねた兄が探りを入れてくる。
その後はなるべく余計なことを考えずに済むよう、無心でトレーニングに励んだ。ひたすら走り込んで素振りをして筋トレをして……とやっていたら、夕食の頃には既にくたくたになっていた。
「おや、随分疲れているじゃないか。そんなに熱心にトレーニングしてたのかい?」
と、兄がハチミツ入りレモン水を差し出してくれる。
「ペースを考えずにトレーニングすると、翌日身体がバキバキになるよ。毎日同じようにトレーニングするのが一番だ」
「そ、そうだな……」
気持ちが晴れなかったため、あえて根詰めてトレーニングしたのが裏目に出たか。こういうことがある度に、本当に自分は未熟だと痛感する。
せっかく兄が生地から作ってくれた野菜のピザも、疲れていたせいか半分しか食べられなかったし……。
――何してるんだ、俺は……。
なんだかどんどん自分が嫌になってきた。小さなことでぐちゃぐちゃ悩んでいる自分も嫌だし、なかなか気持ちに区切りをつけられないことも、それによっていろんな場面に悪影響を及ぼしているのも嫌だった。
「お前、さっきから何を悩んでいるの?」
見かねた兄が探りを入れてくる。
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