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第三章 蝶の行方
1※
(第3章へ向けて)
本命とのえっちのはずなんですが、第二章も相変わらずの無理矢理お仕置き風味でした。
過去編は、父王への『わだかまり』部分に焦点を当てているため、冥王はメイン攻め様でありながら少々『悪役ちっく』に描写されています。代わりに乳兄弟がヒーローっぽく扱われるのですが、魔族との恋は「不毛な結果にしかならない」とナシェルは気づいていきます。
と、いうのもナシェルは魔族と交わると神司がすり減る(=神格が下がる)ことに徐々に気づきます。
そして逆に、冥王の持つ絶大な神司は、ますます甘い麻薬のようにナシェルを呪縛してゆきます。
さて、ここから第三章です。第二章からしばらく後です。
ナシェルとヴァニオンは思春期の若者をイメージしています。
成長期で、人間に当てはめると十代後半ぐらい。まだ、おとなではありません。
第三章はけっこう長いです。
冥王の鬼畜で甘い呪縛と、乳兄弟の抱擁の間で揺れるナシェルを書きました。
******ここからスタートです↓
<蝶の行方 1>
―――気がついたとき、まだ視界はぐらぐらと、覚束なくゆれていた。
体が甘く揺すぶられている。
規則正しい、とめどない律動。
延々と繰り返される上下運動。
ああ、と、ナシェルは朦朧とした意識の底で思う。
父の膝の上で。重たい目蓋を、閉じるか閉じぬかの合間でとろんと波打たせながら。
ああ、まだ、終わっていないのかと。
座位で貫かれているのだ。気が遠くなるほど長い時間――。
耐え難い悦楽。そして時に、稲妻のような白光とともに身の内を遡る性の奔流がある。
強く抱きすくめられ、熱い雫を放たれるたびに体は軋み、澄んだ叫びがナシェルの薄い唇から迸る。
戒められた両手で、もういや、いや、と王の胸を押し返すが、そのたびに宥めすかすように甘く口づけられて、抵抗を封じられ。
体中が軋む。もう下肢の感覚がない。
手首が痛い。これ、はやく、解いて欲しい…。
結合部の圧迫感はもう、とうの昔に臨界を越えて、今は痺れのように感じられる。
ぐちゃぐちゃと響き渡る不規則な水音。父は幾度ナシェルの体内に吐いても吐き足らぬようで、雄蕊を彼の中に挿入したまま延々と彼を犯し続けている。
時に激しく、時にゆるゆると、王子を翻弄するために突き上げの深さと速度を絶妙に調節しながら。
「はぁ、は、は……、ン」
激しく貫くときと優しく穿つときでは、受け入れるナシェルも声色が変わる。その微妙な声質の変化を王は愉しんでいるのだ。ナシェルの悲痛な喘ぎを耳に入れる都度、王の怒張もまたナシェルの内部で膨らみを増す。
王はねっとりとナシェルの耳元に囁く。
「もっと声を出して啼いてごらん。可愛い小鳥……」
長時間の伽に疲れ果てたナシェルは束の間、足をだらしなく開ききったまま、王の膝の上で気を失い……、びくっと目覚めてまだ、自分の秘部のなかに王がいることを識って、愕然とする。
はじめのうちは快感と感じていた圧迫感も、気を失っている間さえ手加減してはくれなかったのかと思うと、もう受け入れるのも限界だった。
「ち……上、も……、いや………っぁ、もう、赦し……」
ナシェルは父王の肩に頬を埋め、もう勘弁してと懇願する。しかし王は離そうとしてくれないどころか、ナシェルが意識を取り戻したことを知ると、
「嫌などと、異なことを。気持ちが良すぎて思わず寝入ってしまったのであろう?」
と、失神したことを暗に咎め、手枷で繋いだナシェルの両手首を、自分の首に回すように命じる。
ナシェルは啜り泣きながらも、腹に力を入れて少しのびあがり、両手で作った輪のなかにおそるおそる王の頭を通す。そうすると体はいちだんと密着し、双りの貌が近づく。王の首にぶら下がるナシェルは否が応でも全身を預けるしかない。彼は、吊られた獲鹿のように腰をしならせ王に縋る。
手枷の鎖は軋んだ音を立てて、王の背中で律動に合わせ揺れはじめる。
カシャン、カシャン……。
本命とのえっちのはずなんですが、第二章も相変わらずの無理矢理お仕置き風味でした。
過去編は、父王への『わだかまり』部分に焦点を当てているため、冥王はメイン攻め様でありながら少々『悪役ちっく』に描写されています。代わりに乳兄弟がヒーローっぽく扱われるのですが、魔族との恋は「不毛な結果にしかならない」とナシェルは気づいていきます。
と、いうのもナシェルは魔族と交わると神司がすり減る(=神格が下がる)ことに徐々に気づきます。
そして逆に、冥王の持つ絶大な神司は、ますます甘い麻薬のようにナシェルを呪縛してゆきます。
さて、ここから第三章です。第二章からしばらく後です。
ナシェルとヴァニオンは思春期の若者をイメージしています。
成長期で、人間に当てはめると十代後半ぐらい。まだ、おとなではありません。
第三章はけっこう長いです。
冥王の鬼畜で甘い呪縛と、乳兄弟の抱擁の間で揺れるナシェルを書きました。
******ここからスタートです↓
<蝶の行方 1>
―――気がついたとき、まだ視界はぐらぐらと、覚束なくゆれていた。
体が甘く揺すぶられている。
規則正しい、とめどない律動。
延々と繰り返される上下運動。
ああ、と、ナシェルは朦朧とした意識の底で思う。
父の膝の上で。重たい目蓋を、閉じるか閉じぬかの合間でとろんと波打たせながら。
ああ、まだ、終わっていないのかと。
座位で貫かれているのだ。気が遠くなるほど長い時間――。
耐え難い悦楽。そして時に、稲妻のような白光とともに身の内を遡る性の奔流がある。
強く抱きすくめられ、熱い雫を放たれるたびに体は軋み、澄んだ叫びがナシェルの薄い唇から迸る。
戒められた両手で、もういや、いや、と王の胸を押し返すが、そのたびに宥めすかすように甘く口づけられて、抵抗を封じられ。
体中が軋む。もう下肢の感覚がない。
手首が痛い。これ、はやく、解いて欲しい…。
結合部の圧迫感はもう、とうの昔に臨界を越えて、今は痺れのように感じられる。
ぐちゃぐちゃと響き渡る不規則な水音。父は幾度ナシェルの体内に吐いても吐き足らぬようで、雄蕊を彼の中に挿入したまま延々と彼を犯し続けている。
時に激しく、時にゆるゆると、王子を翻弄するために突き上げの深さと速度を絶妙に調節しながら。
「はぁ、は、は……、ン」
激しく貫くときと優しく穿つときでは、受け入れるナシェルも声色が変わる。その微妙な声質の変化を王は愉しんでいるのだ。ナシェルの悲痛な喘ぎを耳に入れる都度、王の怒張もまたナシェルの内部で膨らみを増す。
王はねっとりとナシェルの耳元に囁く。
「もっと声を出して啼いてごらん。可愛い小鳥……」
長時間の伽に疲れ果てたナシェルは束の間、足をだらしなく開ききったまま、王の膝の上で気を失い……、びくっと目覚めてまだ、自分の秘部のなかに王がいることを識って、愕然とする。
はじめのうちは快感と感じていた圧迫感も、気を失っている間さえ手加減してはくれなかったのかと思うと、もう受け入れるのも限界だった。
「ち……上、も……、いや………っぁ、もう、赦し……」
ナシェルは父王の肩に頬を埋め、もう勘弁してと懇願する。しかし王は離そうとしてくれないどころか、ナシェルが意識を取り戻したことを知ると、
「嫌などと、異なことを。気持ちが良すぎて思わず寝入ってしまったのであろう?」
と、失神したことを暗に咎め、手枷で繋いだナシェルの両手首を、自分の首に回すように命じる。
ナシェルは啜り泣きながらも、腹に力を入れて少しのびあがり、両手で作った輪のなかにおそるおそる王の頭を通す。そうすると体はいちだんと密着し、双りの貌が近づく。王の首にぶら下がるナシェルは否が応でも全身を預けるしかない。彼は、吊られた獲鹿のように腰をしならせ王に縋る。
手枷の鎖は軋んだ音を立てて、王の背中で律動に合わせ揺れはじめる。
カシャン、カシャン……。
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