高校生の身体を乗っ取った事になった俺の話だけど、結局は俺の話

2章：俺の双子たちの話

親子サマーキャンプ

夏休み始まってすぐに京都に父さんにつれていってもらって、8月の中旬まで母さんと水無の所にいた。
ばっちり、京妖怪たちに水無と一緒にしごかれた。
父さんは、この時期はいつもいない。　ただ、帰ってくると、ものすごく疲れてる。

一昨日は、『洋桜まつり』で、父さんもユキも本家にいる人たちはものすごく忙しそうだった。　僕は、剛と海斗と祭りを楽しんだけど。
大人達は忙しいから、子供だけで遊ぶ時期。　それでも鍛錬はある。

「烈君、烈君のお父さんねちゃったね」って小声で話しかけていたのはバズの座席の通路挟んだ席に座る里奈ちゃん。　僕達はバスにのってる。
そう、親子サマーキャンプっていう一泊2日の旅行に来てるんだ。
でも父さんは今朝まで仕事していたみたいで、バスにのってすぐ寝ちゃった。
「うん、今朝まで仕事してたみたいだったから」って言った。
「ホストって大変ね」って、隣にいるのは里奈ちゃんのお母さん。
父さんの職業ホストは、親まで伝わっているんだ。
本当は違うけど、訂正しなくていいって父さん公認。
「あはは」ってだけ言っておいた。

「おはようございます。　今日は桜台小学校親子サマーキャンプにお集まりいただきありがとうございます。　私は、今回このバスの案内人の、六季楓です。　短い期間ですが、よろしくお願いします。」ってこのバスガイドのなの、20代後半のお姉さん。

でもお姉さん、なんか違う。
「烈、あれが呪力持ちだ。　しかも陰陽師の家系だからネックレスは外すな」って半分目をあけていう父さん。　父さんの瞳の色は、金色だけどカラコンいれて黒。
って、あれが呪力。
「なんで、呪力持ちがいるの？」って小声で父さんに聞いた。
「さぁ～な」って父さん。　また、寝ちゃった。

◇◇◇
バスは進んで、長野にあるキャンプ場のロッジが立て並ぶ場所に到着。
既に昼すぎで、昼は途中のサービスエリアで自由に食べた。
僕は、父さんと屋台の食べ物を食べた。　父さんがもってきてくれた。

「夕食はバーベキューですが、夕方まで親子の時間で皆さん、散策するもよしです」って陰陽師の人、六季。

ロッジの部屋に荷物をおいた僕。
「烈、つりにいくか？」って父さん。
「僕、したことないよ」って僕。
っていうか、東京のいま住んでいる所と京都しかいったことがないから、何気に自然豊かなこの山奥まできたことがない。
「そう言えば、お前って森とか川とかに連れてきた事なかったな」って父さん。

その通りだよ。って心の中でつっこんでいた。　だから、来てみたかったんだよね。
「野呂瀬さん達は、夕方までどうするので？　私たちは散策コースにいく予定です。　もしよければ、ご一緒しますか？」って里奈ちゃんのお母さんが声をかけてきた。
「俺達は、釣りにでも行こうかと思ってるんで」って父さん、タバコに火をつけて一服。
「そうなんですね。　楽しんできてください」って里奈ちゃんのお母さん。
「烈君、つりいくんだ。　つれるといいね」って里奈ちゃん。
そういって、彼女達は、集まっている集団にむかっていった。

「烈、いくぞ」って、すでに釣り道具もってる父さん。
それ、どこからもってきたんだってつっこみたい。