間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜

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第6章 少年期〜青年期 学園6学年編

23話 “学園祭“・・・祝福・・・


オルコ「・・・すまんな、アトリー・・・」

「ううん、気にしてないよ。むしろ、ありがとう、オルコ・・・」

 申し訳なさそうに謝るオルコに僕は感謝を込めて笑い返した。その際に、近くにいた他の招待客達が倒れたのはご愛嬌って事で・・・

 そして、ご飯を食べに来た彼らの注文をサクッと取って、食堂内で席を探そうとしたけど、流石に僕達がカウンターから出て、彼らと話し込むのはダメだろうとヘリー姉様に言われて、申し訳ないけど、厨房の奥の空いたスペースでお喋りしながら注文の料理を食べてもらう事に・・・

「ごめんね、ここしか広い所がなくて・・・しかし、今日は2人ともよく来られたね?この国じゃ、エルフ種との貿易系の取引はあっても、人の行き来が最小限になってたから。王族の2人はもう国から出てこられないかと思ってたよ・・・」

ダークエルフ王子「あぁ、そうだな、なんと言っていいか・・・言葉にしづらいんだけど。デューキス様はさ、もしかしなくても“精霊王様達“とお知り合いだったりしない?」

「「「「「!!?」」」」」

「・・・えっと、何故そんなことを聞くのかな??」(一応、遮音結界を張っとこう・・・)

 エルフ種の王族と言う2人の立場を思うと、今日この時にこの国に、しかも、両国から危険人物とされているであろう僕がいる場所までよく来られたな、と思って言った言葉に、2人が物凄く複雑そうな表情で顔を見合わせた後、ダークエルフ王子が急に僕と“精霊王達“と関係があるんじゃないかと聞いてきて、その時、休憩と称して一緒に食事を取っていた、いつものメンバーの顔が強張った。僕も彼の言葉に驚いたが極力表情に出さないように、そして、瞬時に防音の結界を張って、何故そんな事を聞いてくるのか逆に聞いてみると・・・

ダークエルフ王子「!・・・あー、それが・・・・・・」

 と、すぐに僕が結界を張った事に気づいた彼は、少し言いにくそうに説明し出した、その説明をよくよく聞いてみると、どうやら、2年前の例の事件後すぐに、両エルフ種の国がほぼ鎖国状態になった時から、不可解な事件が頻発していたそうな。
 その事件と言うのが、まず最初に、エルフ種の国内で人族の国に対し反感を持ち、獣人達のように自分達の教義が否定される前に、僕を亡き者にする為に戦争を起こそうとする勢力の契約精霊達が次々、その契約を強制破棄する、と言う事件が多発したそうだ。

 当初エルフ種達は、戦争を嫌った精霊達が、その“戦争強行派“から一時期離れているだけだと思われていたのだが、数日経って自分の周囲に精霊達が近づいて来ない事に気づき、自分から近づいて行けば避けられると言った事が続いた。
 そう言う事が続き、契約精霊がいる周囲のエルフ種達も流石にその異変を感じだし、その異変の理由を自分達の契約精霊達に聞き出そうとすると、次はその質問された精霊達が口をつぐみ、契約を破棄されはしなかったが、精霊魔法を頼んだ時以外で姿を現わさなくなった。

 そして、エルフ種の国にも関わらず、契約をしていない精霊達までもが次第に人前に姿を見せなくなり、最終的に徐々に国内から出て行った、そして、ほんの1ヶ月ほどで国内全体の精霊の数が激減したそうだ。

 事が深刻化していく中で、国を離れて行こうとする精霊達をどうにか思い止まらせようと、必死で説得していた一部のエルフ達によって衝撃的な情報がもたらされた、まず、“戦争の道具として使われる事が絶対に嫌だ“と言う事。
 そして、エルフ種に取って最も衝撃的な情報が、“人族の国に攻め入って、子供を殺そうとする人とは誰も契約をしたくない“と断言された事だった。

 この最後の話、コレが最も衝撃的という理由が、“子供(この場合僕の事だと思うが)を殺そうとする人”、=“戦争を仕掛けると息巻いて、もう既に精霊に契約解除された人達”はもう2度と精霊達と契約ができないと宣言されたものだったからだ・・・

 それを聞いたエルフ種達は騒然、種族の特性として精霊と契約して、精霊魔法を上手く使える事こそ最大の自慢で誇りであるにも関わらず、それがもう2度と扱う事ができなくなった事でエルフ種としての矜持が無に帰したのだった・・・
 それで、エルフ種の2つの国はてんやわんや、両国はこの状況をどうにかせねばと、互いに連絡を取り合い出したのがここ数ヶ月ほど前の話で、国外に出ていた同胞にも連絡を取り、情報を集めていたそうだ、その際に、各国を旅していたセリニデュシス王家の遠縁にあたるエルフの女性から来た手紙の中に、自身の契約精霊が発した言葉が更なる混乱を招いたそうだ。


 ・・・・数週間前に届いた手紙の内容から抜粋・・・・

“「最近の精霊達は契約を強制的に解除し、2度と契約したくないと思うほど、戦争を起こし、人族の子供を害するのがそんなに嫌なの?」”

 と、聞いたら、

“『最近の風潮とかではなく、君達が標的にしている子を害する事は”精霊王様達“は絶対に許さない、だから誰もエルフ種達に手を貸さないんだよ』”

 と、いつにない真剣な表情で言われたと・・・、そのエルフ女性曰く、それはもうその子供が“精霊王達”の寵愛を受けていると言って過言ではないという事であり、他の精霊達は“精霊王達”の意向に従っているから今の状態に陥ったのだろうと・・・
 だが、この報告を見たとしても、その“精霊王達の寵愛”が本当の事なのかどうかハッキリ確認が取れてないという事で、デマだと言ってその話を信じていない者達が多く、それが本当なら、精霊達を崇めている自分達がその子供より下として扱われている事ではないか!!人族が“精霊王達の寵愛“を受けるなどあり得ない!!と、怒り狂う者まで出たとか・・・

 でも、”精霊王達“から直接聞いた訳ではないが現状はそれが真実だと示している、なので、いつまでも駄々を捏ねていても、一向に事態は解決には向かわない、むしろ悪化して行くだけだと、冷静に考える事ができた両国の国のトップ達がその時思い出したのが、標的として見ていた例の人族の子供と友誼を結んでいた自分達の子供達、その子供達に意見を聞いてみる事から始めてみようとなって、色々と話し合った結果、今彼らがここにいる、と言う事らしい・・・

「あー・・・(精霊王達なら言いかねないな・・・)うん、”精霊王達“の事はひとまず置いといて、その、”色々話し合った結果?“で、なんで2人がここに来たの?」

エルフ王女「あぁ、それはですね。私達、婚約する事になりまして、そのご報告に来たんですの♪」

「「「「「・・・ん?・・・えぇっ!!!??」」」」」

「あ、え、婚約、お、おめでとう?」(”色々話し合った結果“がなんで婚約の報告なの?(・・?))

 彼らの国で起こった事が分かったのはいいが、結局のところ、何故彼らがここに来る事になったかの理由は分からなかったので、もう一度先の説明を踏まえてここに来た理由を聞いたのだが、帰ってきた答えが予想外過ぎて混乱しつつも祝いの言葉送り、何故そうなったんだろうか?と言う思いが僕を含めた皆んなの顔に出ていたんだろう、2人はまたもやイタズラが成功したと言う雰囲気で笑い合いあった。

エルフ王女「ふふっ、ありがとうございます。何故こうなったかと申しますとね、・・・・」

 今度はエルフ王女がここに至るまでの経緯を詳しく説明してくれた。

 そして、その話を要約すると、セリニデュシスとエッケ、両国が国内の精霊の数の減少を止めるには、どうするべきかと話し合って出した結論が、まず、もう既に“例の人族の子供“、要は“僕“を害する意志がないと精霊達に伝えて、さらに僕に対しても、エルフ種がもう敵意を持ってないと示さなければならないだろうと、言う事になった。
 そこで、先の話の通り、両国の王族に僕と友好的な関係を築いていた王子と王女がいるではないか、と気付いたそうで、まずは僕の人となりを聞いてみようと、両国が通信魔道具を使って意見交換している所に呼び出されたらしい、その時点の話し合いの流れで、両国の王族から同年代の姫君を僕の婚約者候補にと言って差し出す、と言った内容になっていたそうな、その話を聞いた2人は慌ててその案を止めに入ったそうだ。

エルフ王女「もう、本当に驚いたんですのよ?その時のオルコからの定期的な手紙にデューキス様が、周囲の女性達の求婚合戦で辟易していると書いてあったのに、我が国もその合戦に加わるなんて事になったら、逆に精霊様達に愛想を尽かされる所だったんですから・・・それに、その求婚合戦に私を入れようとしてたんですから!私達の間に友情はあっても恋愛感情はないと前々から言っていましたのに!!」

 と、少々愚痴も混ざっていたが、その路線で行こうとしていた大人達を止めるのには相当苦労したのが伺えた。

 その際に2人は、僕はそう言った政略的な結婚は望んでないし、両国に今の所、何の感情も持ってないのに、急に友好の印に王女を、みたいな申し出は僕を混乱させて困らせるだけだと説明し、更にコレまでのエルフ種達の相手の心情を鑑みない押し付けがましいその行動を強く批判した。最後にはそのままだと更に精霊達が離れていくと諭すこともしたそうだ。(うーん、本当に大変だったんだねぇ( ´ ▽ ` ))

 成人前の子供達に散々言われたその場の大人達は不機嫌そうに、“「では、お前達に他に何か案があるのか!?」“と言われた2人は、

エルフ王女「あのお方は私達を心配して、お手紙を送ってくださっていたとか、それを皆様が秘密裏に処分なさっていた事は知ってます」

ダークエルフ王子「そして、あの方はその手紙が私達の手に渡ってない事にすでにお気付きになって、最近はもう、お手紙をお送りになられていない事も知っております。なので、あのお方は私達の現状をお知りになられていない状態で、ずっとご心配されたままだと思われます」

エルフ王女「そこで、私達があのお方の元に再び元気な姿を表せばお喜びになられると思います。その際に再びエルフ種国家との友好的な交流が再開されるとお知らせできれば、“精霊王様方“もこの度の“戦争強行派“の妄言もお許しになられるのではないかと愚行いたしますわ」

 と、言ったらしい・・・

「おぉ・・・まさに大喜びしたけど・・・いいの?それ、僕に聞かせて・・・」

 2人の話はまさに国の存亡をかけていた政策の裏側、それを聞かされた僕達はちょっと微妙な気分。(なんか、凄い情けない大人の話に聞こえたのは僕だけか?( ̄▽ ̄))

ダークエルフ王子「良いんですよ。私達はそれを含めての訪問だと思ってますから」

「まぁ、君達が良いのなら良いけど、・・・って、それより、そこから何で君達の婚約の話になったの?」

ダークエルフ王子「あ、それはですね。セリニデュシスとエッケ、両国の交流と貿易などの再開を機に、こちらの国に大使館を作る事になりまして、その大使館に駐留する外交特使として、私達が選ばれたのです」

「「「「「おーっ」」」」」(それは凄いな、この歳で外交特使に任命されるとか・・・あれ?でも・・・)

 結構、明け透けな2人はどうやら重要な任務も任されていて、皆んなは純粋に感心の声を上げる、何故ここに来る事になったかの経緯はわかったけど、まだ婚約の話になってない事に?を浮かばせていると、

エルフ王女「ただ、セリニデュシスとしてはこちらの国に大使館を置くのは初めての事なのですが、今回の騒動がきっかけで、今後も両国で強い連携が必要とされるだろうと言う事になり、元々こちらにあったエッケの大使館の中に、セリニデュシスの大使館が加わる形になりまして、そうなると信頼関係が強いもの同士が駐留した方が良いだろうと、それなら、私達が婚姻して、両国の関係の象徴となり、この国でのデューキス様への窓口になれば良いのではないかと言う事になって、先週、私達の婚約が結ばれました」

「「「「「わぁーっ」」」」」 パチパチパチッ

ダークエルフ王子「・・・まぁ、実際はこの国でのデューキス様との窓口になる、といった気概がある大人がいなかった事による押し付けですね!」

「「「「「あー・・・・」」」」」 (ぶっちゃけたなぁ~(*´Д`*))

 エルフ王女がやっと婚姻に至った理由を話してくれて、皆んなでおめでたい、と手を叩いて祝福した所に、ダークエルフ王子が空気を読まず、国の裏の真相をぶちまけた。2人の婚約を祝福していた皆んなは、物凄く複雑そうな表情でテンションが下がった・・・

エルフ王女「あっ!でも、私達、嫌々ではないですからね!?むしろ、ありがたく思ってますの、そ、その、皆様と連絡が取れなくなってから、オルコとアンテレ以外とは皆様とのお話ができない状態だったので、アンテレとは同じ境遇に置かれていましたから、その、親近感がありまして・・・」

ダークエルフ王子「あっ、・・・まぁ、その何です。元々、気が合いましたので・・・その、むしろ喜ばしいと言うか・・・」

「「「「「ふぅ~ん・・・」」」」」ニヤニヤッ(かぁわいいぃ~~(о´∀`о))

 ダークエルフ王子、もう、アンテレでいいか、・・・アンテレのぶっちゃけ話に、慌てて無理強いではなく互いの気持ちがあっての任命だったことだと、説明していく2人は顔を真っ赤にしていた。
 そんな2人を皆んなは揶揄うようにニヤけながら見るのだった・・・

















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