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嵐の予感
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綾瀬さんのことは、初めて会ったばかりでよく知らないけど、悪い人ではなさそう。それに、大和のことが好きだって言ってたから、悠のことで心配する必要ないし。
「いい、ですよ...」
気づけば、薫子は真奈美にそう答えていた。
「わぁ!ありがとう、かおちゃん!」
え...
真奈美の呼びかけに薫子は目を見張った。
「あ、薫子だから『かおちゃん』って呼んでみたんだけど、嫌だった?」
「う、ううん。あの...綾瀬さんが私のことを知ってて、ビックリしたのと...そんな風に呼ばれたの、久しぶりだったから...」
『かおちゃん』ーー美姫は小等部までは薫子のことをそう呼び、薫子は美姫のことを『みーちゃん』と呼んでいた。
呼び名だけで、あの頃の懐かしい思い出が視界が開けたかのように目の前に広がっていく......
美姫とどことなく似た真奈美に昔の呼び名で呼ばれることに少し擽ったさを感じながら、それを嬉しくも感じた。
「ふふっ...『青海学園大学の美しく清い高嶺の花』、櫻井薫子を知らん子なんて、この学園にはおらんよ。特に最近は、色々噂になっとるしね」
真奈美はすっかりリラックスし、方言訛りで話しかけた。先程までは迫力ある美人といった感じだったが、方言になった途端急に親しみやすく感じるから不思議だ。
薫子は自分にそんな呼び名がついていることにも蒼白したが、学園中で噂になっているとは、遼とのことなのだろうと思い、気が遠くなりそうだった。
「そう、ですか......」
「あぁ、そんな敬語とか固い言葉、使わんでいいから。ごめんね、私、名古屋出身だで名古屋弁になっちゃうけど、気にしんといて。
えと......?」
真奈美は陽子に視線を向けた。
「平川 陽子。陽子でも、なんでも呼んで」
「じゃ、よーちゃんって呼んでいい? あ、私は真奈ちゃんでいいから」
「ふふっ、もちろん。ちゃん付けなんて照れくさいけど、ちょっと嬉しいかも」
薫子はそんな二人のやり取りを見て、感動にも似た気持ちになっていた。
そっか、友達ってこうして自然になれるものなんだ......
スマホがLINE受信を知らせる。
あ...悠、からだ......
薫子は、陽子と真奈美に隠れるようにしてこっそりとスマホを覗いた。
『最近、大和といると香西も絡んでくるようになって......こんなことになってごめん。
でも、こういうことでもなければ薫子とイブなんて過ごせないから、嬉しいと思う自分もいる。
迷惑だった?』
迷惑、だなんて......
薫子は慌てて打ち返した。
『私も、悠と一緒にイブを過ごせて嬉しい。不安はあるけど.......それでも、悠と一緒にいられるなんて、夢みたい』
そう...不安で仕方ないけど......こんな風に悠に想ってもらえて、嬉しくて幸せな気持ちの方が大きく膨らんでいく。
『よかった。薫子とのクリスマスパーティー、楽しみにしてる』
わた、しも......
薫子がスマホを握り締めていると、陽子と真奈美がじっと見つめてきた。
「薫子、顔が赤いよ」
「何かあったの、かおちゃん?」
二人に同時に尋ねられ、薫子はますます顔を赤らめ、ブンブンと首を振った。
「な、なんでもないですっっ!!!」
「いい、ですよ...」
気づけば、薫子は真奈美にそう答えていた。
「わぁ!ありがとう、かおちゃん!」
え...
真奈美の呼びかけに薫子は目を見張った。
「あ、薫子だから『かおちゃん』って呼んでみたんだけど、嫌だった?」
「う、ううん。あの...綾瀬さんが私のことを知ってて、ビックリしたのと...そんな風に呼ばれたの、久しぶりだったから...」
『かおちゃん』ーー美姫は小等部までは薫子のことをそう呼び、薫子は美姫のことを『みーちゃん』と呼んでいた。
呼び名だけで、あの頃の懐かしい思い出が視界が開けたかのように目の前に広がっていく......
美姫とどことなく似た真奈美に昔の呼び名で呼ばれることに少し擽ったさを感じながら、それを嬉しくも感じた。
「ふふっ...『青海学園大学の美しく清い高嶺の花』、櫻井薫子を知らん子なんて、この学園にはおらんよ。特に最近は、色々噂になっとるしね」
真奈美はすっかりリラックスし、方言訛りで話しかけた。先程までは迫力ある美人といった感じだったが、方言になった途端急に親しみやすく感じるから不思議だ。
薫子は自分にそんな呼び名がついていることにも蒼白したが、学園中で噂になっているとは、遼とのことなのだろうと思い、気が遠くなりそうだった。
「そう、ですか......」
「あぁ、そんな敬語とか固い言葉、使わんでいいから。ごめんね、私、名古屋出身だで名古屋弁になっちゃうけど、気にしんといて。
えと......?」
真奈美は陽子に視線を向けた。
「平川 陽子。陽子でも、なんでも呼んで」
「じゃ、よーちゃんって呼んでいい? あ、私は真奈ちゃんでいいから」
「ふふっ、もちろん。ちゃん付けなんて照れくさいけど、ちょっと嬉しいかも」
薫子はそんな二人のやり取りを見て、感動にも似た気持ちになっていた。
そっか、友達ってこうして自然になれるものなんだ......
スマホがLINE受信を知らせる。
あ...悠、からだ......
薫子は、陽子と真奈美に隠れるようにしてこっそりとスマホを覗いた。
『最近、大和といると香西も絡んでくるようになって......こんなことになってごめん。
でも、こういうことでもなければ薫子とイブなんて過ごせないから、嬉しいと思う自分もいる。
迷惑だった?』
迷惑、だなんて......
薫子は慌てて打ち返した。
『私も、悠と一緒にイブを過ごせて嬉しい。不安はあるけど.......それでも、悠と一緒にいられるなんて、夢みたい』
そう...不安で仕方ないけど......こんな風に悠に想ってもらえて、嬉しくて幸せな気持ちの方が大きく膨らんでいく。
『よかった。薫子とのクリスマスパーティー、楽しみにしてる』
わた、しも......
薫子がスマホを握り締めていると、陽子と真奈美がじっと見つめてきた。
「薫子、顔が赤いよ」
「何かあったの、かおちゃん?」
二人に同時に尋ねられ、薫子はますます顔を赤らめ、ブンブンと首を振った。
「な、なんでもないですっっ!!!」
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