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After Story2 ー和解と決裂ー
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悠から詩織を受け取り、腕の中に包み込むと静音は蕩けるような笑顔になった。
「よく寝てるわね。なんて可愛いんでしょ......」
詩織を起こさないよう、悠人に囁く。覗き込んだ悠人は、天使の寝顔に微笑んで頷いた。
詩織が生まれたその日から、彼女の存在は風間家を照らす明るい太陽となった。ばあやや悠人はもちろん、というより、静音が誰よりも詩織を可愛がった。祖父母にとって孫というのは『目に入れても痛くないほど可愛い』とは聞いていたが、まさか静音が孫の誕生によってこれほどまでに変わるとは思わなかった。
同居するように迫ったのはもちろん息子のことが心配だということもあるが、それよりも可愛い孫と少しでも長く時間を過ごしたいという思いが強かったからではないかと薫子は感じた。
同居すると決まってから不安はあったものの、実際始まってみたら何もかもが快適だった。
風間家には櫻井家同様たくさんの使用人がいる為、一切の家事をする必要はなく、悠のリハビリの送り迎えは運転手がしてくれる。詩織の世話はばあやと静音が交互にしてくれるお陰で、薫子は帝王切開後の傷をゆっくりと回復することが出来た。
体力が回復し、精神的にも安定しているせいか、出産時にはまったく出なかった母乳も少しずつではあるが出るようになっている。悠とベッドを共にし、いつも一緒にいられる幸せを噛み締めていた。
心配していた嫁姑関係も、詩織の存在によって薫子も静音に受け入れてもらえるようになり、優しく接してもらっている。こんな幸せをもたらしてくれた娘に、薫子はより愛情を深め、感謝せずにはいられなかった。
ばあやが薫子に声を掛けた。
「薫子様、そろそろ......参りましょうか」
薫子の顔が緊張で強張る。
「えぇ......そうですね」
悠人が、薫子を見つめた。
「今日は大切な親子の再会の場だから、僕たちは遠慮させてもらうことにするよ。
けれど、出来れば華子さんには、改まって話をしたいと思ってる」
それを聞き、静音の肩が震えた。
「華子さんに、会って直接謝りたいんだ。あの時、卑怯な手を使って彼女を傷つけてしまったことを。随分長くかかってしまったし、そんなことで許されるとは思っていないけれど、ちゃんとけじめをつけたいんだ。
そして、華子さんに僕の愛する人を紹介したい。静音、君も同席してくれないか?」
静音は悠人を見つめ、瞳を潤ませると頷いた。
あれから悠人は、過去に自分と華子の間に何があったのかを洗いざらい静音に告白した。
そして、きっぱりと言った。
『確かに僕は、昔華子さんを愛していた。けれど、イギリスで君と出会い、君と一緒の時間を過ごすうちに、静音が僕の中で大きな存在、心の支えになっていたんだ。
僕が今、愛しているのは君だけだ』
静音は名残惜しそうにしながらも、ベビーカーにそっと詩織を乗せた。
「向こうのおじい様とおばあ様にもきっと愛されるわ。こんなに可愛いんですもの......」
独り言のように呟く静音に薫子は微笑んだ後、唇を固く結んだ。
本当に、そうなるといいのに......
「じゃ、僕たちは部屋に戻ろうか」
悠人は静音を促し、ふたりは自分たちの部屋へと続く扉の向こうへ入っていった。
「よく寝てるわね。なんて可愛いんでしょ......」
詩織を起こさないよう、悠人に囁く。覗き込んだ悠人は、天使の寝顔に微笑んで頷いた。
詩織が生まれたその日から、彼女の存在は風間家を照らす明るい太陽となった。ばあやや悠人はもちろん、というより、静音が誰よりも詩織を可愛がった。祖父母にとって孫というのは『目に入れても痛くないほど可愛い』とは聞いていたが、まさか静音が孫の誕生によってこれほどまでに変わるとは思わなかった。
同居するように迫ったのはもちろん息子のことが心配だということもあるが、それよりも可愛い孫と少しでも長く時間を過ごしたいという思いが強かったからではないかと薫子は感じた。
同居すると決まってから不安はあったものの、実際始まってみたら何もかもが快適だった。
風間家には櫻井家同様たくさんの使用人がいる為、一切の家事をする必要はなく、悠のリハビリの送り迎えは運転手がしてくれる。詩織の世話はばあやと静音が交互にしてくれるお陰で、薫子は帝王切開後の傷をゆっくりと回復することが出来た。
体力が回復し、精神的にも安定しているせいか、出産時にはまったく出なかった母乳も少しずつではあるが出るようになっている。悠とベッドを共にし、いつも一緒にいられる幸せを噛み締めていた。
心配していた嫁姑関係も、詩織の存在によって薫子も静音に受け入れてもらえるようになり、優しく接してもらっている。こんな幸せをもたらしてくれた娘に、薫子はより愛情を深め、感謝せずにはいられなかった。
ばあやが薫子に声を掛けた。
「薫子様、そろそろ......参りましょうか」
薫子の顔が緊張で強張る。
「えぇ......そうですね」
悠人が、薫子を見つめた。
「今日は大切な親子の再会の場だから、僕たちは遠慮させてもらうことにするよ。
けれど、出来れば華子さんには、改まって話をしたいと思ってる」
それを聞き、静音の肩が震えた。
「華子さんに、会って直接謝りたいんだ。あの時、卑怯な手を使って彼女を傷つけてしまったことを。随分長くかかってしまったし、そんなことで許されるとは思っていないけれど、ちゃんとけじめをつけたいんだ。
そして、華子さんに僕の愛する人を紹介したい。静音、君も同席してくれないか?」
静音は悠人を見つめ、瞳を潤ませると頷いた。
あれから悠人は、過去に自分と華子の間に何があったのかを洗いざらい静音に告白した。
そして、きっぱりと言った。
『確かに僕は、昔華子さんを愛していた。けれど、イギリスで君と出会い、君と一緒の時間を過ごすうちに、静音が僕の中で大きな存在、心の支えになっていたんだ。
僕が今、愛しているのは君だけだ』
静音は名残惜しそうにしながらも、ベビーカーにそっと詩織を乗せた。
「向こうのおじい様とおばあ様にもきっと愛されるわ。こんなに可愛いんですもの......」
独り言のように呟く静音に薫子は微笑んだ後、唇を固く結んだ。
本当に、そうなるといいのに......
「じゃ、僕たちは部屋に戻ろうか」
悠人は静音を促し、ふたりは自分たちの部屋へと続く扉の向こうへ入っていった。
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