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学祭でミスコンに選ばれた女の子に告白したら、そこは男子校でした
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「今年のミスコン優勝者は……花園ひなたさんです!!」
おぉ……と観衆がどよめき、拍手と歓声が湧いた。
舞台に立つひなたさんは美しい黒髪を掻き上げ、恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「優勝した感想をお願いします」
「し、信じられません。でもちょっと、嬉しい……かも」
そう言ってはにかみ笑いを浮かべるひなたさんは、とても可愛かった。
こんな美少女が、世の中にいるなんて……
僕はひなたさんにボーッと見惚れた。
彼女を見ているだけでときめいて胸がドキドキし、彼女の仕草を表情のひとつひとつを目で追ってしまう。胸の中に甘さが広がって……これがきっと、僕にとって初恋なのだと思った。
この学祭が終わってしまえば、もうひなたさんに会うことはなくなる。
今、この想いを伝えないと、僕の気持ちは行き場を失ってしまう。
勇気を出して……告白、するんだ。
ゴクリと喉を鳴らし、ミスコンの舞台から下りてくるひなたさんを待つ。
ひなたさんの姿を認めた途端、彼女の華奢な手首を引いた。
「うわっっ!!」
「す、すみませんっっ、ちょっと付き合ってください!!」
彼女の手を引っ張って、校庭の裏へと走っていく。
「ちょ、おまっっ、なんのつもりだ!!」
舞台に立ってた時よりも低くぶっきらぼうな言葉が後ろから聞こえてきた。
あれ……さっきのひなたさんとは、かなりイメージが違うけど。仕方ないよな……いきなり知らないやつに手を取られて、連れ出されたんだから。
校庭の裏へ着くと、ふたりでゼイゼイハァハァと荒く呼吸を吐きながら、息を整える。
ひなたさんは足をガバッと広げて前傾姿勢になっていて、かなり男らしい格好をしている。
「っざけんな、てめぇ!! 俺になんか文句でもあんのか!?」
あ、あれ……今、『俺』って言ったよな?
もしかして、『俺っ子』ってこと……か? そんな子、初めて会ったけど……うん、ひなたさんなら受け入れられるかも。
緊張して直立しながらも、思いの丈をひなたさんにぶつけた。
「突然、失礼な真似をしてすみませんでした!!
実は、僕……先ほどのミスコンでひなたさんを舞台で見て一目惚れしたんです。
こんな僕ではひなたさんには不釣り合いかもしれませんが……貴女のことが好きなんです! 友達からでいいんで、恋人になってください!!」
人生初めての告白、だった。きっと断られるだろうと思いつつも、僅かな期待を胸に、じっとひなたさんを見つめる。
ひなたさんは目を大きく瞠ると、眉間にシワを寄せた。
「お前……ゲイ、なのか?」
「ち、違います!!」
なんでいきなり、そんなこと聞くんだ?
「じゃあ、なんで俺に告ってんだ」
「だ、だって……えっっ!?」
パニックを起こしている僕に向かって、ひなたさんが呆れた表情を向けた。
「バーカ。ここは男子校だ」
だ、男子校……
そ、そういえば誘ってくれた友達の裕樹が通ってたのは、男子校だった。
ってことは……
「ひなたさんも……男子、なんですか?」
「あったりまえだろーが」
そう言うと、ひなたさんがウィッグを外し、口紅を拭き取った。
「自分でもかなりイケてるとは思ったけど、まさか女子に間違えられて告られると思わなかったぜ」
そう言って顔を上げたひなたさんは……男だと分かっていても、綺麗だった。
「ぇ。あ……僕、やっぱり……」
「男だと分かって、引いただろ。じゃ、俺は行くから」
立ち去ろうとするひなたさんの腕をグイと掴んだ。
「僕、ひなたさんが男でもやっぱり好きです!!」
そう言った途端、ひなたさんの顔が青褪めた。
「お、おいっ、離せって!!
俺を変な道に巻き込むなー!!」
おぉ……と観衆がどよめき、拍手と歓声が湧いた。
舞台に立つひなたさんは美しい黒髪を掻き上げ、恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「優勝した感想をお願いします」
「し、信じられません。でもちょっと、嬉しい……かも」
そう言ってはにかみ笑いを浮かべるひなたさんは、とても可愛かった。
こんな美少女が、世の中にいるなんて……
僕はひなたさんにボーッと見惚れた。
彼女を見ているだけでときめいて胸がドキドキし、彼女の仕草を表情のひとつひとつを目で追ってしまう。胸の中に甘さが広がって……これがきっと、僕にとって初恋なのだと思った。
この学祭が終わってしまえば、もうひなたさんに会うことはなくなる。
今、この想いを伝えないと、僕の気持ちは行き場を失ってしまう。
勇気を出して……告白、するんだ。
ゴクリと喉を鳴らし、ミスコンの舞台から下りてくるひなたさんを待つ。
ひなたさんの姿を認めた途端、彼女の華奢な手首を引いた。
「うわっっ!!」
「す、すみませんっっ、ちょっと付き合ってください!!」
彼女の手を引っ張って、校庭の裏へと走っていく。
「ちょ、おまっっ、なんのつもりだ!!」
舞台に立ってた時よりも低くぶっきらぼうな言葉が後ろから聞こえてきた。
あれ……さっきのひなたさんとは、かなりイメージが違うけど。仕方ないよな……いきなり知らないやつに手を取られて、連れ出されたんだから。
校庭の裏へ着くと、ふたりでゼイゼイハァハァと荒く呼吸を吐きながら、息を整える。
ひなたさんは足をガバッと広げて前傾姿勢になっていて、かなり男らしい格好をしている。
「っざけんな、てめぇ!! 俺になんか文句でもあんのか!?」
あ、あれ……今、『俺』って言ったよな?
もしかして、『俺っ子』ってこと……か? そんな子、初めて会ったけど……うん、ひなたさんなら受け入れられるかも。
緊張して直立しながらも、思いの丈をひなたさんにぶつけた。
「突然、失礼な真似をしてすみませんでした!!
実は、僕……先ほどのミスコンでひなたさんを舞台で見て一目惚れしたんです。
こんな僕ではひなたさんには不釣り合いかもしれませんが……貴女のことが好きなんです! 友達からでいいんで、恋人になってください!!」
人生初めての告白、だった。きっと断られるだろうと思いつつも、僅かな期待を胸に、じっとひなたさんを見つめる。
ひなたさんは目を大きく瞠ると、眉間にシワを寄せた。
「お前……ゲイ、なのか?」
「ち、違います!!」
なんでいきなり、そんなこと聞くんだ?
「じゃあ、なんで俺に告ってんだ」
「だ、だって……えっっ!?」
パニックを起こしている僕に向かって、ひなたさんが呆れた表情を向けた。
「バーカ。ここは男子校だ」
だ、男子校……
そ、そういえば誘ってくれた友達の裕樹が通ってたのは、男子校だった。
ってことは……
「ひなたさんも……男子、なんですか?」
「あったりまえだろーが」
そう言うと、ひなたさんがウィッグを外し、口紅を拭き取った。
「自分でもかなりイケてるとは思ったけど、まさか女子に間違えられて告られると思わなかったぜ」
そう言って顔を上げたひなたさんは……男だと分かっていても、綺麗だった。
「ぇ。あ……僕、やっぱり……」
「男だと分かって、引いただろ。じゃ、俺は行くから」
立ち去ろうとするひなたさんの腕をグイと掴んだ。
「僕、ひなたさんが男でもやっぱり好きです!!」
そう言った途端、ひなたさんの顔が青褪めた。
「お、おいっ、離せって!!
俺を変な道に巻き込むなー!!」
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