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411.受け入れたくない感触
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また、定休日が来てしまった。最も長い、1日が。
義昭を見送ってから部屋に戻り、どこかへ行く気力もなく、美羽はベッドに横になっていた。
時計の秒針が、耳を騒つかせる。少しずつ空腹感が広がっていくのを感じつつ、起き上がれない。
あの日、類は帰りが遅い自分のことを心配して、誰と会っているのかと問い詰め、嫉妬に悩まされたはずなのに。
類は香織と別れることなく、今まで通り付き合いを続けている。
切ない吐息が落ちていく。
結局、私たちは双子……似た物同士、なんだよね。
私が類に仕返しして、類が更に仕返しして……負のループから、抜け出せない。
お互い、苦しむだけなのに。誰にとっても、いいことなんてないのに。傷つけ合わずにいられない。
どうして私たちは、こんな風にしか互いを愛せないの? 愛することを、やめられないの?
類は今日、かおりんとデートするのかな……
視界に入れなければ、声が聞こえなければ、家にいても外にいても同じだ。
そう思っていたはずなのに、玄関の扉が開いた音にビクッとする。
かおりんが、来たんだ。
ふたりの声は聞こえてこないのに、楽しそうな姿が、声が、表情が、脳裏に勝手に浮かび上がってくる。自身の想像に苦しめられる。
やめて!!
美羽は枕で頭を塞ぎ、俯せになった。
ふたりがこのまま家で過ごすなら、出て行きたい。けれど、起き上がる気力が湧いてこなかった。
このまま眠れたら、楽になれるのに……
ずっと、寝不足が続いている。
仕事への集中力も欠き、隼斗にまで注意されるありさまだ。
どこにいても、類と香織の方へと視線が向いてしまう。ふたりが会話を始めた途端、全神経が耳となり、全身が針のように硬くなる。泣き出したくて、叫びたくて、心が悲鳴をあげる。
苦しくて苦しくて……仕方ない。
「ウッ、ウッ……ッグ」
もぅ……嫌、だ。
美羽はマットレスに口を当て、声を押し殺して噎せいだ。
その時突然、誰かに頬を触れられたかのような違和感が走り、美羽は背筋を震わせた。
今、の……まさか!?
疑問が、やがて確信へと変わっていく。
顎の輪郭をツーっとなぞられる。温かくて柔らかく、しっとりと吸い付くような感触が唇に押し付けられる。
深い絶望と、これから自分の身に降りかかる恐怖に、全身が竦んだ。
それが、どこからきているのか……受け入れたく、ない。
振り払うように必死に枕に顔を押し付け、与えられた感触を消し去るため、何度も唇を強く擦りつける。
「ッグ」
けれど、その支配からは逃れられない。
唇を塞がれ、舌が入り込んでくる。熱く、ねっとりとした感触が、歯の1本1本を確かめるように伝っていき、歯の裏が、歯茎が、口内の粘膜が探られ、舐められ、甚振られる。
「ック! ハァ、ハァ……ッッ!!」
いくら頭で否定しても、躰が覚えている……この、感触を。与えられる、愛撫を。
類とキスをしている錯覚に、囚われていく。彼の熱が、吐息が、記憶を通じて伝わってくる。
蜜壺が微熱を帯び、情欲が掻き立てられ、厭らしい愛蜜が深奥からドクドクと産み出される。
やめ、やめて……類ぃぃっっ!!
義昭を見送ってから部屋に戻り、どこかへ行く気力もなく、美羽はベッドに横になっていた。
時計の秒針が、耳を騒つかせる。少しずつ空腹感が広がっていくのを感じつつ、起き上がれない。
あの日、類は帰りが遅い自分のことを心配して、誰と会っているのかと問い詰め、嫉妬に悩まされたはずなのに。
類は香織と別れることなく、今まで通り付き合いを続けている。
切ない吐息が落ちていく。
結局、私たちは双子……似た物同士、なんだよね。
私が類に仕返しして、類が更に仕返しして……負のループから、抜け出せない。
お互い、苦しむだけなのに。誰にとっても、いいことなんてないのに。傷つけ合わずにいられない。
どうして私たちは、こんな風にしか互いを愛せないの? 愛することを、やめられないの?
類は今日、かおりんとデートするのかな……
視界に入れなければ、声が聞こえなければ、家にいても外にいても同じだ。
そう思っていたはずなのに、玄関の扉が開いた音にビクッとする。
かおりんが、来たんだ。
ふたりの声は聞こえてこないのに、楽しそうな姿が、声が、表情が、脳裏に勝手に浮かび上がってくる。自身の想像に苦しめられる。
やめて!!
美羽は枕で頭を塞ぎ、俯せになった。
ふたりがこのまま家で過ごすなら、出て行きたい。けれど、起き上がる気力が湧いてこなかった。
このまま眠れたら、楽になれるのに……
ずっと、寝不足が続いている。
仕事への集中力も欠き、隼斗にまで注意されるありさまだ。
どこにいても、類と香織の方へと視線が向いてしまう。ふたりが会話を始めた途端、全神経が耳となり、全身が針のように硬くなる。泣き出したくて、叫びたくて、心が悲鳴をあげる。
苦しくて苦しくて……仕方ない。
「ウッ、ウッ……ッグ」
もぅ……嫌、だ。
美羽はマットレスに口を当て、声を押し殺して噎せいだ。
その時突然、誰かに頬を触れられたかのような違和感が走り、美羽は背筋を震わせた。
今、の……まさか!?
疑問が、やがて確信へと変わっていく。
顎の輪郭をツーっとなぞられる。温かくて柔らかく、しっとりと吸い付くような感触が唇に押し付けられる。
深い絶望と、これから自分の身に降りかかる恐怖に、全身が竦んだ。
それが、どこからきているのか……受け入れたく、ない。
振り払うように必死に枕に顔を押し付け、与えられた感触を消し去るため、何度も唇を強く擦りつける。
「ッグ」
けれど、その支配からは逃れられない。
唇を塞がれ、舌が入り込んでくる。熱く、ねっとりとした感触が、歯の1本1本を確かめるように伝っていき、歯の裏が、歯茎が、口内の粘膜が探られ、舐められ、甚振られる。
「ック! ハァ、ハァ……ッッ!!」
いくら頭で否定しても、躰が覚えている……この、感触を。与えられる、愛撫を。
類とキスをしている錯覚に、囚われていく。彼の熱が、吐息が、記憶を通じて伝わってくる。
蜜壺が微熱を帯び、情欲が掻き立てられ、厭らしい愛蜜が深奥からドクドクと産み出される。
やめ、やめて……類ぃぃっっ!!
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