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第11話 異世界の村には危険がいっぱい
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そこは山間の田舎。それがガルド村の印象で、実態だった。
林業と狩りで生計を立てている村。表向きは。
それだけでは重い税を払えない。生活できない。
つまり、村全体で山賊をしている。荒くれ者たちの村。
おい、ネーラさんよ。そういうことは初めにちゃんと教えてくださいよ。
そうではないと、こんなことにならないのに。
俺とネーラは山賊の長、いや村長の前にいた。ロープで縛られたまま、正座させられていた。地面の上に。
年の頃は五十くらい。日に焼けた肌。白髪交じりのごま塩ひげに短い髪。現役で山賊なり、林業なりして山に入っている山男の顔。
がっしりとした体つきは、そのままで殴り合えば確実に俺の方がノックアウトされるだろう。
「話は分かった。ワシたちにローヤル王国を裏切って独立国を作れと言うのだな」
「その通り、話が早くて助かる。これを外してくれないか?」
「はっはははは」
「わはっははは」
村長が笑うのにつられて俺も笑う。
「おーい。斧をもって来い。このアホの頭をかち割ってやるから」
「ちょっと待て、この村は王国から重い税を掛けられて困っているんじゃないのか?」
「ああ、だからって『はい、独立しました』ってそんなもんが許されるなら、そこら中、独立国だらけだ。見せしめに皆殺しにされるだけだ」
「そこについては、俺がどうにかする。ここの地形なら、あんた達の助けがあれば万の軍勢でも守り切れる」
「はっはははは」
「わはっははは」
村長だけでなく、村の上役まで笑っていた。
「おーい。ロープをもって来い。このバカを縛り首にしてやるから」
「人の話を聞いていたか?」
「ワシらに捕まって、手も足もでないバカがどうやって王国軍を相手に戦えるんだよ。大体、今この村、王国軍や税よりも面倒な問題を抱えているんだよ」
「それって?」
「それは……」
村長が口を開こうとしたとき、遠くで悲鳴や叫び声が村中に響く。木が折れる音と共になにか大きな物が引きずるような地鳴り。
「ヤツが来た~~~!! 皆の者、武器を取れ~!」
村長が村人に指示を出す。
遠目にもヤツの姿が見えた。
ここからでも分かる。高さ十メートルほどはある八首の巨大な蛇。
ヤマタノオロチ。
「マモル! アレ、本気でやばい奴ニャ。部長クラスじゃないとだめな奴ニャ。課長クラスなら五人は必要ニャ!」
一緒に来ていたネーラの慌てる声に、ヤマタノオロチのやばさを実感する。
毒を吐き、炎を吐き、首を振り回し、かみつき、尻尾を振り回して暴れる。
「おい、村長! アレをやっつけたら俺の提案を聞いてくれるか?」
「何を馬鹿なこと言ってやがるんだ……だが奴を倒せるならお前の言うことを聞いてやる」
「言質取ったからな。このネーラとそこのおっさんが証人だからな。口約束も有効な契約だからな」
「わかった、安心しろ。約束だ」
「よし! 蒸着!」
俺はコンバットスーツを装着するとロープを引きちぎると、ネーラも解放する。
ヤマタノオロチの前に立った俺はその姿を観察した。
その口から見える牙は毒らしい怪しげな液を分泌している。
軽く一口で人間を丸呑みできる大きさ。
それが八つもうねうねとしながら、八方向からこちらを睨みつけている。
このにゅるにゅるが艶めかしい体にまとわりついて、いやーと言いながら触手のように穴という穴を……。
いかんいかん、ネーラじゃちょっと胸が……げふんげふん。
集中せねば。
新幹線かと思うほど太い胴のさきで尻尾がぐるぐると回っていた。
あの尻尾でなぎ払われれば、俺など山の向こうに吹き飛びそうだ。
吐く炎を避け、毒を防ぎ、飛ばしてくる牙をシールドではじく。
でかい、でかすぎる。その上、距離を取って飛び道具で攻撃してくる。
確かにこいつはやっかいだ。
「ネーラ、あいつの弱点はあるか?」
「弱点らしい弱点は酒に弱いくらいですニャ」
「わかった! 酒だな。食らえ! マモルバスター!!!!!」
俺は両腕を前にまっすぐヤマタノオロチに向けると、両腕の間にエネルギー体が発生して、オゾンの匂いが鼻をつく。
そう思った瞬間、エネルギー砲がヤマタノオロチの体を引き裂いた。
恐ろしい音と衝撃。そしてその威力。
八つの頭に体がひとつ。
分裂された八つの頭はなおもうねうねと攻撃しようとしてくる。
「マモル、あたいのアドバイスはどうしたニャ」
「面倒だから無視した。そんなことより、ナビちゃん。こいつ吸収したらエネルギーは増える?」
『増えます』
ほっぺたを膨らませて抗議をするネーラを無視して、攻撃をしようとする八つの頭を吸い込んだ。
『エネルギー残量590%。マモルシップが召喚可能です』
大分、エネルギーが増えたな。それにさっきのバスターは思った以上の威力が高い。山の形が一部、変わっちまったよ。
「な、なんですか~!!! 今のは!」
村長が驚きの声を上げる。
「マモルバスターですが、何か?」
林業と狩りで生計を立てている村。表向きは。
それだけでは重い税を払えない。生活できない。
つまり、村全体で山賊をしている。荒くれ者たちの村。
おい、ネーラさんよ。そういうことは初めにちゃんと教えてくださいよ。
そうではないと、こんなことにならないのに。
俺とネーラは山賊の長、いや村長の前にいた。ロープで縛られたまま、正座させられていた。地面の上に。
年の頃は五十くらい。日に焼けた肌。白髪交じりのごま塩ひげに短い髪。現役で山賊なり、林業なりして山に入っている山男の顔。
がっしりとした体つきは、そのままで殴り合えば確実に俺の方がノックアウトされるだろう。
「話は分かった。ワシたちにローヤル王国を裏切って独立国を作れと言うのだな」
「その通り、話が早くて助かる。これを外してくれないか?」
「はっはははは」
「わはっははは」
村長が笑うのにつられて俺も笑う。
「おーい。斧をもって来い。このアホの頭をかち割ってやるから」
「ちょっと待て、この村は王国から重い税を掛けられて困っているんじゃないのか?」
「ああ、だからって『はい、独立しました』ってそんなもんが許されるなら、そこら中、独立国だらけだ。見せしめに皆殺しにされるだけだ」
「そこについては、俺がどうにかする。ここの地形なら、あんた達の助けがあれば万の軍勢でも守り切れる」
「はっはははは」
「わはっははは」
村長だけでなく、村の上役まで笑っていた。
「おーい。ロープをもって来い。このバカを縛り首にしてやるから」
「人の話を聞いていたか?」
「ワシらに捕まって、手も足もでないバカがどうやって王国軍を相手に戦えるんだよ。大体、今この村、王国軍や税よりも面倒な問題を抱えているんだよ」
「それって?」
「それは……」
村長が口を開こうとしたとき、遠くで悲鳴や叫び声が村中に響く。木が折れる音と共になにか大きな物が引きずるような地鳴り。
「ヤツが来た~~~!! 皆の者、武器を取れ~!」
村長が村人に指示を出す。
遠目にもヤツの姿が見えた。
ここからでも分かる。高さ十メートルほどはある八首の巨大な蛇。
ヤマタノオロチ。
「マモル! アレ、本気でやばい奴ニャ。部長クラスじゃないとだめな奴ニャ。課長クラスなら五人は必要ニャ!」
一緒に来ていたネーラの慌てる声に、ヤマタノオロチのやばさを実感する。
毒を吐き、炎を吐き、首を振り回し、かみつき、尻尾を振り回して暴れる。
「おい、村長! アレをやっつけたら俺の提案を聞いてくれるか?」
「何を馬鹿なこと言ってやがるんだ……だが奴を倒せるならお前の言うことを聞いてやる」
「言質取ったからな。このネーラとそこのおっさんが証人だからな。口約束も有効な契約だからな」
「わかった、安心しろ。約束だ」
「よし! 蒸着!」
俺はコンバットスーツを装着するとロープを引きちぎると、ネーラも解放する。
ヤマタノオロチの前に立った俺はその姿を観察した。
その口から見える牙は毒らしい怪しげな液を分泌している。
軽く一口で人間を丸呑みできる大きさ。
それが八つもうねうねとしながら、八方向からこちらを睨みつけている。
このにゅるにゅるが艶めかしい体にまとわりついて、いやーと言いながら触手のように穴という穴を……。
いかんいかん、ネーラじゃちょっと胸が……げふんげふん。
集中せねば。
新幹線かと思うほど太い胴のさきで尻尾がぐるぐると回っていた。
あの尻尾でなぎ払われれば、俺など山の向こうに吹き飛びそうだ。
吐く炎を避け、毒を防ぎ、飛ばしてくる牙をシールドではじく。
でかい、でかすぎる。その上、距離を取って飛び道具で攻撃してくる。
確かにこいつはやっかいだ。
「ネーラ、あいつの弱点はあるか?」
「弱点らしい弱点は酒に弱いくらいですニャ」
「わかった! 酒だな。食らえ! マモルバスター!!!!!」
俺は両腕を前にまっすぐヤマタノオロチに向けると、両腕の間にエネルギー体が発生して、オゾンの匂いが鼻をつく。
そう思った瞬間、エネルギー砲がヤマタノオロチの体を引き裂いた。
恐ろしい音と衝撃。そしてその威力。
八つの頭に体がひとつ。
分裂された八つの頭はなおもうねうねと攻撃しようとしてくる。
「マモル、あたいのアドバイスはどうしたニャ」
「面倒だから無視した。そんなことより、ナビちゃん。こいつ吸収したらエネルギーは増える?」
『増えます』
ほっぺたを膨らませて抗議をするネーラを無視して、攻撃をしようとする八つの頭を吸い込んだ。
『エネルギー残量590%。マモルシップが召喚可能です』
大分、エネルギーが増えたな。それにさっきのバスターは思った以上の威力が高い。山の形が一部、変わっちまったよ。
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