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第17話 異世界の王女と村長は不仲
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「条件とは?」
俺は最低でも何らかの条件は付けられると予想していたが、その条件までは見当がつかない。魔王軍の計画変更のために何らかの代償を求められるのだろうか? 信頼を得るために王家もしくは勇者の首を持ってくるなんて言う条件もあるかも知れない。それならば、今弱っている土の勇者の首でも持ってくるか。
俺がじっと返事を待っていると、魔王本人が口を開いた。
「一年で目に見える結果を出してください」
あくまで優しい口調。お願いするような口調だが、その内容は通達。一年で成果が出ない場合、人間同様、俺たちも排除する。そう言っているのだ。
「見える結果というのは?」
「我々魔王軍の目的は魔族の繁栄です」
魔王は当たり前の事を言う。そして、あまりにも漠然とした目的。
「つまりは一年以内に我が国へ利益をもたらしていただきたい。計画変更した方が利益が出ると、みんなが納得できるほどに」
太った男ベールアルは魔王の言葉を補足するように答えた。
つまりは俺の言葉は人間側が時間稼ぎに使っているのではなく、本気で行おうとしていることを示せと言っているのだ。
そして、俺が提示したような戦いではなく、講和での繁栄が有益である事を机上の理論ではなく、現実の物として見せろ言っているのだった。
そうすると、一年以内にノアールを人間界の王に据える。それさえできれば、後はどうとでもなる。
「わかりました。ただ、一年というのはかなり短い期間です。随時状況の報告はさせていただきます。それにより、貴軍の手助けをお願いするかも知れませんのでよろしくお願いします。当然、こちらも貴軍から依頼があればできる限り対応させていただきます」
「わかりました。それではよろしくお願いします」
魔王パイモニアは立ち上がり、俺と握手をした。
こうして、魔王軍は俺たちと手を組むことを決めてくれたのだった。
そして提案したようにネーラはお目付役という理由で、俺たちと一緒に行動することとなった。
~*~*~
「上手く言って良かったニャ」
ネーラは帰り道、嬉しそうに真っ黒な猫耳をピクピクさせながら話しかけてくる。
ネーラはネーラなりに心配をしてくれていたようだった。
「そうだな。魔王軍はちゃんと話を聞いてくれて助かったよ。魔王軍から攻められないだけでも、これからは活動しやすい。まあ、一年間で何らかの成果を出さなきゃいけないけど、それはこれから考えていくしかないな。そこは村長と相談しながら、ぼちぼち考えるか」
「そうですね。まだ一年もありますからね」
ネーラはそう言ったが、何もしない一年は長いが、何かをやろうとする一年って、あっという間なんだよな。
そんなことを思っていると、俺たちを乗せた馬車は、山間の村ガルドへ戻ってきた。
俺たちはまず、今の状況とこれからの事を相談するために村長の家へと向かった。ドアを開けると、中では言い合う声が響いていた。
「だから、あんたが考えている事なんて、ワシらも考えたんじゃよ。その上で、無理だと諦めたんじゃよ」
「これは諦めては駄目なことではないのですか? この村はこれから王国からの援助が見込めない以上、独立して生活できるようにしなければいけないじゃないですか」
「そんなことはわかっとるが、種をまけば、実がなるってもんじゃないんじゃぞ。わかっているのか?」
「そんなのやってみないと、わからないじゃないですか!」
どうやら、闇の王女ノアールとガルド村の村長ジムが言い争っているようだ。
「おい、二人とも何を言い合っているんだ?」
「マモル! お帰りなさい」
「おう! マモルさんよ、ちょうど良いところに帰ってきたな。この嬢ちゃんが頑固な上、わがままで困っているんだよ」
ノアールとジムは同時に俺に声をかける。
「二人の話は後でちゃんと聞くから、魔王との話し合いで決まったことを先に報告させてくれ。端的に言うと魔王軍は俺たちの独立を認めた。ただし、その独立が一年以内に魔王軍に有益だと示さなければならない」
「一年? 大分、余裕があるのね」
「一年? 全然、余裕がねえな?」
「ん?」
「あぁ?」
俺の報告にノアールとジムは真反対の感想を言う。
「悪いがノアール、村長の言うとおりだ。正直一年は短い。計画を立てないとあっと言う間に期限が来てしまう。それについては後でゆっくりと話し合いをさせてくれ」
「わかりました」
「ああ、わかった」
「ん?」
「あぁ?」
ノアールもジムも自分だけが相談を受けたと思って返事をする。そしてお互い顔を見合わせる。
「ああ、どっちも知恵を出してもらうから……それで? 二人がもめていたのは何だったんだ?」
「それはですね。この老人が頑固なのが悪いのです」
「ああ、この嬢ちゃんが出来もしない事を言っているのだよ」
なんかこじらせているみたいだな。お互いの話を詳しく聞かないと判断着かない奴だな。よし!
「村長、あとであなたの話を聞きますので、まずはノアールの話を聞かせてもらって良いか?」
「ああ、わかった」
「じゃあ、何でもめているか説明してくれ、ノアール」
俺は椅子に座りながら、ノアールの説明を待ったのだった。
俺は最低でも何らかの条件は付けられると予想していたが、その条件までは見当がつかない。魔王軍の計画変更のために何らかの代償を求められるのだろうか? 信頼を得るために王家もしくは勇者の首を持ってくるなんて言う条件もあるかも知れない。それならば、今弱っている土の勇者の首でも持ってくるか。
俺がじっと返事を待っていると、魔王本人が口を開いた。
「一年で目に見える結果を出してください」
あくまで優しい口調。お願いするような口調だが、その内容は通達。一年で成果が出ない場合、人間同様、俺たちも排除する。そう言っているのだ。
「見える結果というのは?」
「我々魔王軍の目的は魔族の繁栄です」
魔王は当たり前の事を言う。そして、あまりにも漠然とした目的。
「つまりは一年以内に我が国へ利益をもたらしていただきたい。計画変更した方が利益が出ると、みんなが納得できるほどに」
太った男ベールアルは魔王の言葉を補足するように答えた。
つまりは俺の言葉は人間側が時間稼ぎに使っているのではなく、本気で行おうとしていることを示せと言っているのだ。
そして、俺が提示したような戦いではなく、講和での繁栄が有益である事を机上の理論ではなく、現実の物として見せろ言っているのだった。
そうすると、一年以内にノアールを人間界の王に据える。それさえできれば、後はどうとでもなる。
「わかりました。ただ、一年というのはかなり短い期間です。随時状況の報告はさせていただきます。それにより、貴軍の手助けをお願いするかも知れませんのでよろしくお願いします。当然、こちらも貴軍から依頼があればできる限り対応させていただきます」
「わかりました。それではよろしくお願いします」
魔王パイモニアは立ち上がり、俺と握手をした。
こうして、魔王軍は俺たちと手を組むことを決めてくれたのだった。
そして提案したようにネーラはお目付役という理由で、俺たちと一緒に行動することとなった。
~*~*~
「上手く言って良かったニャ」
ネーラは帰り道、嬉しそうに真っ黒な猫耳をピクピクさせながら話しかけてくる。
ネーラはネーラなりに心配をしてくれていたようだった。
「そうだな。魔王軍はちゃんと話を聞いてくれて助かったよ。魔王軍から攻められないだけでも、これからは活動しやすい。まあ、一年間で何らかの成果を出さなきゃいけないけど、それはこれから考えていくしかないな。そこは村長と相談しながら、ぼちぼち考えるか」
「そうですね。まだ一年もありますからね」
ネーラはそう言ったが、何もしない一年は長いが、何かをやろうとする一年って、あっという間なんだよな。
そんなことを思っていると、俺たちを乗せた馬車は、山間の村ガルドへ戻ってきた。
俺たちはまず、今の状況とこれからの事を相談するために村長の家へと向かった。ドアを開けると、中では言い合う声が響いていた。
「だから、あんたが考えている事なんて、ワシらも考えたんじゃよ。その上で、無理だと諦めたんじゃよ」
「これは諦めては駄目なことではないのですか? この村はこれから王国からの援助が見込めない以上、独立して生活できるようにしなければいけないじゃないですか」
「そんなことはわかっとるが、種をまけば、実がなるってもんじゃないんじゃぞ。わかっているのか?」
「そんなのやってみないと、わからないじゃないですか!」
どうやら、闇の王女ノアールとガルド村の村長ジムが言い争っているようだ。
「おい、二人とも何を言い合っているんだ?」
「マモル! お帰りなさい」
「おう! マモルさんよ、ちょうど良いところに帰ってきたな。この嬢ちゃんが頑固な上、わがままで困っているんだよ」
ノアールとジムは同時に俺に声をかける。
「二人の話は後でちゃんと聞くから、魔王との話し合いで決まったことを先に報告させてくれ。端的に言うと魔王軍は俺たちの独立を認めた。ただし、その独立が一年以内に魔王軍に有益だと示さなければならない」
「一年? 大分、余裕があるのね」
「一年? 全然、余裕がねえな?」
「ん?」
「あぁ?」
俺の報告にノアールとジムは真反対の感想を言う。
「悪いがノアール、村長の言うとおりだ。正直一年は短い。計画を立てないとあっと言う間に期限が来てしまう。それについては後でゆっくりと話し合いをさせてくれ」
「わかりました」
「ああ、わかった」
「ん?」
「あぁ?」
ノアールもジムも自分だけが相談を受けたと思って返事をする。そしてお互い顔を見合わせる。
「ああ、どっちも知恵を出してもらうから……それで? 二人がもめていたのは何だったんだ?」
「それはですね。この老人が頑固なのが悪いのです」
「ああ、この嬢ちゃんが出来もしない事を言っているのだよ」
なんかこじらせているみたいだな。お互いの話を詳しく聞かないと判断着かない奴だな。よし!
「村長、あとであなたの話を聞きますので、まずはノアールの話を聞かせてもらって良いか?」
「ああ、わかった」
「じゃあ、何でもめているか説明してくれ、ノアール」
俺は椅子に座りながら、ノアールの説明を待ったのだった。
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