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第24話 異世界の領主もチョロかった
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「そういうことであれば、歓迎する。アイリーンを末永く可愛がってくれたまえ。自慢の娘だ。ああ、そうだ。私はもう引退するので、ここの領主も一緒にお願いする」
状況を聞いたアイリーンの父親、つまりここアルパカ領の領主はわけの分からないことを話し始めた。
おかしい? 俺は亀千年に言語理解能力をもらっているはずだ。どこでバグを起こした?
それともこのおっさんの頭がおかしいのか?
俺は領主の隣にいるアイリーンの母親に助けを求めるように見た。
そうすると母親は目をつり上げて、わなわなと震えていた。
そう! そうだよな。お母さん、あなたが常識人で良かった。
「アイリーン、あなた、帰ってくる間に妊娠くらいしてきたんでしょうね! 私は、はやく孫をこの手に抱きしめたいのです! 男の子でも女の子でもいいのよ。何百人生んでくれたって良いわよ。私が全て一人前に育ててあげます。さあ、どうなの? 妊娠しているの? していないの?」
あかん! この人もおかしかった! アルパカ領にはまともな人間はいないのか?
「ちょっと、待ってください。そんなに簡単に娘の夫と領主の座を渡していいのですか?」
俺の言葉にアイリーンの両親はお互い見合わせた。
「いや~そう言っても、見ての通り娘は男のように騎士なんぞをしていて、婿のなり手に困っていたんだ。そのうち、オーク達に襲われて、『くっころ』とか言いそうで心配していたんだよ」
ああ、それもう言っていましたけどね。
「それに領主なんて面倒なだけだよ。王都の方から無理難題は来るし、税収低くて大して贅沢も出来ないし……」
「ちょっと待ってください。税収低いって」
村長は、あの税収者のエナジーにかなりの税金を毎年持って行かれて困っているって言っていたはずだ。
「ああ、ここ十年、ずっと不作続きだったらしく、エナジーが『税率下げときました。あまり搾り取ると反乱起きますよ。良いですか?』って言ってきてな。もう、カツカツの生活なんだよ」
おい、このおっさん。人の良いポンコツじゃねえか? どうやらあの男は税金を着服して私腹を肥やしてやがったな。十年というと相当な額はずだ。
「そうですか。エナジーさんはどうも、オークに殺されてしまったみたいですので財産すべて公庫に回しましょう」
「そうか、死んでしまったか。非常に優秀な男だったんだがな。おしいことをした。家族もいないから、それが妥当もしれないな……よし、それをマモル、君の領主としての最初の仕事にしたらどうか?」
あ! なんか、アイリーンと結婚して領主になるのが決定事項になっている。まずい、まずい。でも、無傷で領地が手に入るんだよな。それ自体はおいしい話だよな。よし! ここは俺の必殺技だ。
「アイリーンさんとはまだ知り合って時間も短いですから、これからゆっくりと愛を育ませていただきます。結婚までの間、僕は領主代行という形ではいかがですか? 実質、仕事はすべて僕が行いますので」
面倒ごとは後回し。必殺! 問題先延ばし作戦!
「おお、そうだな。そうしてくれるか。それでいいな? アイリーンもお前も」
「マモルがそう言うなら」
アイリーンは素直に俺の提案を受け入れた。
後は、母親だけか。
アイリーン似の気が強そうな母親は明らかに不満そうに俺を睨み付けていた。
「そんなことは許しません!」
そう言って俺の提案を真っ向から否定した。
「ゆっくり愛を育むなんて、あなたたちの愛なんてどうだっていいんです。孫です。孫! 赤ちゃん! 可愛い赤ちゃんを早く私に抱かせてください。もう、私は待てません! 明日にでも出産しなさい、アイリーン!」
あ、この場で一番頭がおかしいのはこの人だった。
「そこは鋭意努力の上、できる限り善処いたします」
俺はどこぞの政治家のような玉虫色の発言で逃げを打った。
「……それならば、仕方がありませんね。楽しみにしていますわよ。婿殿」
こうして、俺はアルパカ領主代行とアイリーンの婚約者 (暫定)になったのだった。
状況を聞いたアイリーンの父親、つまりここアルパカ領の領主はわけの分からないことを話し始めた。
おかしい? 俺は亀千年に言語理解能力をもらっているはずだ。どこでバグを起こした?
それともこのおっさんの頭がおかしいのか?
俺は領主の隣にいるアイリーンの母親に助けを求めるように見た。
そうすると母親は目をつり上げて、わなわなと震えていた。
そう! そうだよな。お母さん、あなたが常識人で良かった。
「アイリーン、あなた、帰ってくる間に妊娠くらいしてきたんでしょうね! 私は、はやく孫をこの手に抱きしめたいのです! 男の子でも女の子でもいいのよ。何百人生んでくれたって良いわよ。私が全て一人前に育ててあげます。さあ、どうなの? 妊娠しているの? していないの?」
あかん! この人もおかしかった! アルパカ領にはまともな人間はいないのか?
「ちょっと、待ってください。そんなに簡単に娘の夫と領主の座を渡していいのですか?」
俺の言葉にアイリーンの両親はお互い見合わせた。
「いや~そう言っても、見ての通り娘は男のように騎士なんぞをしていて、婿のなり手に困っていたんだ。そのうち、オーク達に襲われて、『くっころ』とか言いそうで心配していたんだよ」
ああ、それもう言っていましたけどね。
「それに領主なんて面倒なだけだよ。王都の方から無理難題は来るし、税収低くて大して贅沢も出来ないし……」
「ちょっと待ってください。税収低いって」
村長は、あの税収者のエナジーにかなりの税金を毎年持って行かれて困っているって言っていたはずだ。
「ああ、ここ十年、ずっと不作続きだったらしく、エナジーが『税率下げときました。あまり搾り取ると反乱起きますよ。良いですか?』って言ってきてな。もう、カツカツの生活なんだよ」
おい、このおっさん。人の良いポンコツじゃねえか? どうやらあの男は税金を着服して私腹を肥やしてやがったな。十年というと相当な額はずだ。
「そうですか。エナジーさんはどうも、オークに殺されてしまったみたいですので財産すべて公庫に回しましょう」
「そうか、死んでしまったか。非常に優秀な男だったんだがな。おしいことをした。家族もいないから、それが妥当もしれないな……よし、それをマモル、君の領主としての最初の仕事にしたらどうか?」
あ! なんか、アイリーンと結婚して領主になるのが決定事項になっている。まずい、まずい。でも、無傷で領地が手に入るんだよな。それ自体はおいしい話だよな。よし! ここは俺の必殺技だ。
「アイリーンさんとはまだ知り合って時間も短いですから、これからゆっくりと愛を育ませていただきます。結婚までの間、僕は領主代行という形ではいかがですか? 実質、仕事はすべて僕が行いますので」
面倒ごとは後回し。必殺! 問題先延ばし作戦!
「おお、そうだな。そうしてくれるか。それでいいな? アイリーンもお前も」
「マモルがそう言うなら」
アイリーンは素直に俺の提案を受け入れた。
後は、母親だけか。
アイリーン似の気が強そうな母親は明らかに不満そうに俺を睨み付けていた。
「そんなことは許しません!」
そう言って俺の提案を真っ向から否定した。
「ゆっくり愛を育むなんて、あなたたちの愛なんてどうだっていいんです。孫です。孫! 赤ちゃん! 可愛い赤ちゃんを早く私に抱かせてください。もう、私は待てません! 明日にでも出産しなさい、アイリーン!」
あ、この場で一番頭がおかしいのはこの人だった。
「そこは鋭意努力の上、できる限り善処いたします」
俺はどこぞの政治家のような玉虫色の発言で逃げを打った。
「……それならば、仕方がありませんね。楽しみにしていますわよ。婿殿」
こうして、俺はアルパカ領主代行とアイリーンの婚約者 (暫定)になったのだった。
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