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こんにちはさようなら
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こんにちは、コンスタンティナです。
「私のコンスタンティナを愚弄した事後悔するがいい」
ズシャッ!!
バシュッ!!
「ぐぁぁぁぁ!!」
今日は学園の創立祭で……
え?騒がしい?
それはですね──
「フロヒオン様ー!!ストップ!ちょっと落ち着きましょう?ね?」
爆弾が投下されでもした様に抉れた地面に戦きながらコンスタンティナはおっかなびっくりフロヒオンの服を引いた。
しかしいつもであればすぐに怒りを静めてくれるフロヒオンが「ちょっと今日は無理だわ」と首を振る。
しかも「ロベルト、コンスタンティナを頼んだよ」と兄ロベルトに命じ避難までさせてしまった。
「お兄様、いったいなぜフロヒオン様はこんなにもお怒りなのです?いつもでしたらこれしきの誹謗ではあそこまでお怒りにならないはず、例えお怒りになられてもすぐに収めて下さると言うのに。」
言外にあのルイーズはいったい何をやらかしたのだとコンスタンティナは兄ロベルトに問う。
兄ロベルトはちょっと哀れむようにフロヒオンを見て「じつは……」と語りだした。
あの地方議会の前後にルイーズの突撃を受け渋々地方貴族の令嬢達の茶会に姿を見せる羽目になり、ルイーズがラッキースケベ作戦を決行してはフロヒオンが全力で潰す、と言う事が続けざまに起こり、更にはジョイア伯爵がその度に現れて「フロヒオン殿下は我が娘に気がある様だ。」とあらぬ方向に解釈してルイーズを側室にと騒いでいるらしい。
ルイーズはそれを「フロヒオン様とわたくしはジョイア伯爵領の教会で運命の出会いをしたのです。」とか言っては恍に入り幼い頃の初恋、運命の人が見つかって嬉しいです。と出会う人出会う人に言って回っていたそうだ。
しかもルイーズは手を緩めることなく未だラッキースケベ作戦を決行中らしい。
「え?いいじゃないですか、可愛らしい令嬢に積極的に迫られてラッキースケベ連発なんでしょ??」
「……ラッキー?スケベ?」
兄ロベルトが怪訝な顔で見てくる。
ラッキースケベとは、たまたまなってしまったちょっとエッチなシチュエーションのこと。だけど兄ロベルトが日本語である助兵衛や助平、などの言葉を知るはずも無く、彼は怪訝な顔をしてコンスタンティナを見ていた。
コンスタンティナは、はっと口を覆い
「なんでもありませんわ」
とうふふ笑いで誤魔化し、フロヒオンをみる。ラッキースケベでなぜあの拒絶と怒りなのかしらと内心首を傾げた。
男なら綺麗な女の子とのラッキースケベなど神に感謝こそすれその女の子を毛嫌いなど……
いや、ヤツは分類するなら単なる男では無く。前世からのイケメン属性のハイスペックな男だった。
だからこその女性不信。だからこその女嫌い。哀れなチート野郎である。
「フロヒオン様!無闇に地方の貴族の処罰など行えば騒ぎになりますよー!あ!そうでした!私今日はリクエストのお弁当を作って来たんですよー!」
コンスタンティナは兄ロベルトによって後方へと避難した。
フロヒオンに近づくなんて危険だと言いたげな兄のガッチリガードで少しも近づけないのだ、だから叫んでも仕方ない。
だからそんなにぎょっとした顔で私を見ないでお兄様!
なんて思いつつ「はぁ、聞こえる訳ないですよね。あっ、もうお昼過ぎてしまいましたね。お兄様、代わりに食べま─」
と言った途端─
「よし、行こうか」
─真後ろで声がした。
「ぶほっ!?」
「フロヒオン様!?」
コンスタンティナが轟音の中、フロヒオンに必死に語ってみたが全くスルーだったからてっきり聞こえてないんだと思っていた。
それが普通の音量で普通に兄ロベルトと話していたあの音量での会話が聞こえていたなんて。
まさかあの轟音で聞き取れていたなんて…
と、驚くよりも─
「フロヒオン様!!絶対、先程の必死のお願い、聞こえてましたよね!?」
そう、コンスタンティナとしてはそちらの方が遥かに引っかかったのだ。
「……あー」とか「……うー」とか言ってもダメですから。
「まぁ、でもほらコンスタンティナ。無事、殿下をお止め出来たんだから。…な?」
いや、お兄様?何が「な?」なのです?と荒んだ眼差しを兄ロベルトに向けるとフロヒオンが「まぁまぁ」とさも困った兄妹だな、と言いたげな顔でコンスタンティナを逆撫でする。
「よし、その膨れっ面も可愛いけどコンスタンティナには嫌な思いをさせたな。お詫びに明日はコンスタンティナの好きな魔道具を作るよ。」
「本当ですか!?」
やっほいと喜ぶコンスタンティナ。それを見つめるフロヒオン。
そんな二人を放置して後片付けに取り掛かる側近その1と近衛騎士その1。
フロヒオンに滅多打ちにされた哀れな伯爵と呆然と座り込んでいたルイーズの両名を引っ立てていく兄ロベルトの部下。
学園の創立祭は初日から騒がしい幕開けとなった。
「私のコンスタンティナを愚弄した事後悔するがいい」
ズシャッ!!
バシュッ!!
「ぐぁぁぁぁ!!」
今日は学園の創立祭で……
え?騒がしい?
それはですね──
「フロヒオン様ー!!ストップ!ちょっと落ち着きましょう?ね?」
爆弾が投下されでもした様に抉れた地面に戦きながらコンスタンティナはおっかなびっくりフロヒオンの服を引いた。
しかしいつもであればすぐに怒りを静めてくれるフロヒオンが「ちょっと今日は無理だわ」と首を振る。
しかも「ロベルト、コンスタンティナを頼んだよ」と兄ロベルトに命じ避難までさせてしまった。
「お兄様、いったいなぜフロヒオン様はこんなにもお怒りなのです?いつもでしたらこれしきの誹謗ではあそこまでお怒りにならないはず、例えお怒りになられてもすぐに収めて下さると言うのに。」
言外にあのルイーズはいったい何をやらかしたのだとコンスタンティナは兄ロベルトに問う。
兄ロベルトはちょっと哀れむようにフロヒオンを見て「じつは……」と語りだした。
あの地方議会の前後にルイーズの突撃を受け渋々地方貴族の令嬢達の茶会に姿を見せる羽目になり、ルイーズがラッキースケベ作戦を決行してはフロヒオンが全力で潰す、と言う事が続けざまに起こり、更にはジョイア伯爵がその度に現れて「フロヒオン殿下は我が娘に気がある様だ。」とあらぬ方向に解釈してルイーズを側室にと騒いでいるらしい。
ルイーズはそれを「フロヒオン様とわたくしはジョイア伯爵領の教会で運命の出会いをしたのです。」とか言っては恍に入り幼い頃の初恋、運命の人が見つかって嬉しいです。と出会う人出会う人に言って回っていたそうだ。
しかもルイーズは手を緩めることなく未だラッキースケベ作戦を決行中らしい。
「え?いいじゃないですか、可愛らしい令嬢に積極的に迫られてラッキースケベ連発なんでしょ??」
「……ラッキー?スケベ?」
兄ロベルトが怪訝な顔で見てくる。
ラッキースケベとは、たまたまなってしまったちょっとエッチなシチュエーションのこと。だけど兄ロベルトが日本語である助兵衛や助平、などの言葉を知るはずも無く、彼は怪訝な顔をしてコンスタンティナを見ていた。
コンスタンティナは、はっと口を覆い
「なんでもありませんわ」
とうふふ笑いで誤魔化し、フロヒオンをみる。ラッキースケベでなぜあの拒絶と怒りなのかしらと内心首を傾げた。
男なら綺麗な女の子とのラッキースケベなど神に感謝こそすれその女の子を毛嫌いなど……
いや、ヤツは分類するなら単なる男では無く。前世からのイケメン属性のハイスペックな男だった。
だからこその女性不信。だからこその女嫌い。哀れなチート野郎である。
「フロヒオン様!無闇に地方の貴族の処罰など行えば騒ぎになりますよー!あ!そうでした!私今日はリクエストのお弁当を作って来たんですよー!」
コンスタンティナは兄ロベルトによって後方へと避難した。
フロヒオンに近づくなんて危険だと言いたげな兄のガッチリガードで少しも近づけないのだ、だから叫んでも仕方ない。
だからそんなにぎょっとした顔で私を見ないでお兄様!
なんて思いつつ「はぁ、聞こえる訳ないですよね。あっ、もうお昼過ぎてしまいましたね。お兄様、代わりに食べま─」
と言った途端─
「よし、行こうか」
─真後ろで声がした。
「ぶほっ!?」
「フロヒオン様!?」
コンスタンティナが轟音の中、フロヒオンに必死に語ってみたが全くスルーだったからてっきり聞こえてないんだと思っていた。
それが普通の音量で普通に兄ロベルトと話していたあの音量での会話が聞こえていたなんて。
まさかあの轟音で聞き取れていたなんて…
と、驚くよりも─
「フロヒオン様!!絶対、先程の必死のお願い、聞こえてましたよね!?」
そう、コンスタンティナとしてはそちらの方が遥かに引っかかったのだ。
「……あー」とか「……うー」とか言ってもダメですから。
「まぁ、でもほらコンスタンティナ。無事、殿下をお止め出来たんだから。…な?」
いや、お兄様?何が「な?」なのです?と荒んだ眼差しを兄ロベルトに向けるとフロヒオンが「まぁまぁ」とさも困った兄妹だな、と言いたげな顔でコンスタンティナを逆撫でする。
「よし、その膨れっ面も可愛いけどコンスタンティナには嫌な思いをさせたな。お詫びに明日はコンスタンティナの好きな魔道具を作るよ。」
「本当ですか!?」
やっほいと喜ぶコンスタンティナ。それを見つめるフロヒオン。
そんな二人を放置して後片付けに取り掛かる側近その1と近衛騎士その1。
フロヒオンに滅多打ちにされた哀れな伯爵と呆然と座り込んでいたルイーズの両名を引っ立てていく兄ロベルトの部下。
学園の創立祭は初日から騒がしい幕開けとなった。
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