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終焉の王都と食いしん坊聖女の決断。
王都決戦前の大騒ぎ! 朝からバーガー量産中!?
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翌朝――
「じゃあ今からお弁当作りをしまぁ~す!」
昨夜、アンネリーゼから王都のことを聞いた聖女たちは、少しでも役に立ちたいと、一緒に王都へ行くことを決めていた。
「えっと…今、お弁当作る雰囲気じゃないと思うのだけど。」
アレットは思わずツッコミを入れ、プロセルピナ神殿に残っていた聖女たちも、そろって頷いた。
「え~っと…」
(なんだか…前にも似たようなことがあった気がするわね!)
「「「え~っと!?!?」」」
顔を勢いよく近づけてくるアレットたちに、アンネリーゼは思わず後ずさる。
「ま、まぁ~いいじゃない。とりあえずこれがあると役に立つから始めるわよ~!」
アンネリーゼは言うが早いか、ひらりと身を翻し、そのまま調理場へ入っていった。
(絶対話すのが面倒になったわね…。)
アレットは、アンネリーゼの反応を見てため息を吐く。
逆に何も知らない聖女たちは…不安と期待が半々の表情でその背中を追った。
「…今からピクニック行きま~す、みたいなノリは良いけど…王都って今、危険…なのよね?」
「ミレイユたちも言っていたし、危険なのは間違いないでしょうね。」
「でも、アンナは…あんな感じよ?」
鼻歌まじりに食材を並べていくアンネリーゼの姿を見て、聖女たちはそろってため息をついた。
「「「まぁ~…アンナだから仕方ないか…」」」
結局、最後はその一言で落ち着くのだった。
***
色々な食材を業務用冷蔵庫から取り出していくアンネリーゼ。
魔物のお肉と色とりどりの野菜が調理台の上に並んでいく。
「ん~、今回はハンバーガーでも作ろうかしら。」
「「「ハンバーガー…?って何?」」」
「ハンバーガーはねぇ、フフ、パンの間にたっぷりソースのハンバーグやエビフライとかを挟んでぇ…って…あ、あなた達いつの間にここに?さっきまでシルクトレーテの所にいたんじゃないの?」
食材を並べながら何を作るか考えていると、いつの間にか近くに来ていたティアナ、ミレイユ、クロエがどこから嗅ぎつけたのか、すでにエプロン姿で立っていた。
メメント・ムーン、メメント・ソレイユのメンバーは早朝と夕方に祠の前で練習している
――はずだった。
だからアンネリーゼはアレットたちだけを呼んで、こっそり料理を始めようと思っていたのだが……
どうやらその程度の計画は、この三人には通用しなかったらしい。
「アンナ様が料理を……する時は……すぐ分かりますから……」
「そうそう! 抜け駆けなんて無駄よ!伝説の聖女様の畑から、野菜がごっそり減ってたもの。」
「一緒に作らせてくれてもいいじゃない。私たちだって、ちょっとは料理スキル上がってるんだから?」
クロエはモジモジしながらも、アンネリーゼの新しい料理に興味津々で、きらきらとした目を向けている。その姿はまるで小さなアンネリーゼだ。
ティアナは、“アンナが一人でご飯を作って楽しむつもりだった”とでも思っているのか、なぜか少し怒っている。
ミレイユはミレイユで、アンネリーゼと料理するのを心から楽しみにしていたらしく、やる気満々だ。
そんな三人の言葉を聞きながら、アンネリーゼは思わず吹き出した。
「あなた達、私が一人で楽しむとでも思ってたの?ふふ……いくら何でも、こんな早朝から一人で料理して楽しむわけないじゃない。これはあなた達の分も含まれてるんだから!」
「「「へ…!?」」」
「クスッ……あなた達もいい加減、学習しなさい?これから王都に行くのよ。恐らく瘴気濃度はこれまで以上に強いわ……それだけ言えば、わかるでしょ?」
それだけ伝えると三人はお互い顔を見合わせて、「そういうこと!」と頷き合った。
「そういうこと!まぁ、でも折角来てくれたわけだし、猫の手も借りたいくらいの量を作りたいから……手伝ってちょうだい。」
そう言うと、アレット達には朝ごはんの支度を任せ、四人でお弁当作りを始めた。
「クロエは玉ねぎをみじん切りと、半分は輪切りになるように切ってくれる?ティアナはジャガイモを櫛切りに。ミレイユはバラモーラと皇帝豚のお肉をミンチになるまで叩いてね。」
それぞれに仕事を任せている間に、アンネリーゼはハンバーガー用のパンを作り始める。
普段食べているパンとは違い、少しドーム型の丸いパン。半分に切って食材を挟む予定だ。
前日の夜からパンの発酵まで終えていたため、あとは成形して焼くだけ。
(焼いている間に、ソースと、トマト、チーズ、それにレタスも用意しておかないとね。)
バタバタと調理場を動きながら食材を準備していき、今日の主役の一つであるカンマールスの身を取り出した。
大きすぎて食べきれなかったカンマールスの身を、食べやすい大きさに切り、小麦粉、卵、パン粉の順で衣をつけて揚げていく。
”ジュワ~~ッ”
「「「うわぁぁぁ~いい香りぃ~!」」」
たっぷりの油にカンマールスを入れると、潮の香りと香ばしい匂いが調理場いっぱいに広がり、思わず他の作業をしていた三人も手を止めてこちらを見た。
「ねぇ~これは食べるのが楽しみだわぁ~。」
三人も同じように思ったのかお腹をぐぅ~っと鳴らして返事をする。
「「「「ははははは!」」」」
ぐぅ~っとお腹の音を聞くと思わず笑いだすアンネリーゼ達。
アレットは楽しそうに料理をする四人の姿を見て安堵の表情を浮かべていた。
(よかったわ。アンナにも友達ができたのね。)
今までは同僚として一緒にいる…という感じが強かったのが、いつの間にか言いたいことを言い合って笑いあっている。
アンネリーゼを小さいころから見てきたアレットにとって、どこかほっとする光景だった。
「さぁ~あとは形にしていくだけよ!ここからは私がやらないといけないからあなた達この紙に包んでいってね?」
三人もアンネリーゼが作らなければならない意味を分かっているからか紙を受け取った。
パンにバターを軽く塗り、レタス、玉ねぎ、トマトにカンマールスのフライにタルタルソースをかけてパンで蓋をする
「「「「んふ…んふ…んふふふふふふ…」」」」
四人の不気味な笑い声が神殿中に響き渡った。
「「「「お~いし~そ~~~~!!!!」」」」
「食べたい…けど…今は我慢ね。」
「そうそう…早く包んじゃいましょう!」
三人は慣れた手つきで紙を折り、アンネリーゼが作るそばから次々とハンバーガーを包んでいった。
「よし!全部包み終わり~!」
アンネリーゼは山のように積み上がったハンバーガーを満足げに見上げると全員に調理場へ集まるように伝言を頼む。
「これだけあれば、瘴気もへっちゃらね!」
作ったハンバーガーを業務用冷蔵庫にしまい終えると、アンネリーゼは全員に声をかけた。
「よーし!みんな!準備はできたわね?」
振り返ったアンネリーゼの笑顔に、聖女たちもクロエもミレイユもティアナも胸を張って頷いた。
「「「もちろん!!」」」
「じゃあ――王都へ出発するわよ!」
アンネリーゼの声が神殿に響き渡った、その直後。
「っと、その前に朝ごはんを食べましょうか!!」
「え!?今!?」
全員が揃って突っ込む。
きょとんとした顔で、アンネリーゼはケロッと答えた。
「そうよ!? だって……“腹が減っては戦はできぬ”って言うでしょ?」
その言葉に、苦笑しながらも誰一人否定しなかった。
こうして朝のにぎやかな時間は過ぎていき――
王都での決戦が、静かに幕を開ける。
「じゃあ今からお弁当作りをしまぁ~す!」
昨夜、アンネリーゼから王都のことを聞いた聖女たちは、少しでも役に立ちたいと、一緒に王都へ行くことを決めていた。
「えっと…今、お弁当作る雰囲気じゃないと思うのだけど。」
アレットは思わずツッコミを入れ、プロセルピナ神殿に残っていた聖女たちも、そろって頷いた。
「え~っと…」
(なんだか…前にも似たようなことがあった気がするわね!)
「「「え~っと!?!?」」」
顔を勢いよく近づけてくるアレットたちに、アンネリーゼは思わず後ずさる。
「ま、まぁ~いいじゃない。とりあえずこれがあると役に立つから始めるわよ~!」
アンネリーゼは言うが早いか、ひらりと身を翻し、そのまま調理場へ入っていった。
(絶対話すのが面倒になったわね…。)
アレットは、アンネリーゼの反応を見てため息を吐く。
逆に何も知らない聖女たちは…不安と期待が半々の表情でその背中を追った。
「…今からピクニック行きま~す、みたいなノリは良いけど…王都って今、危険…なのよね?」
「ミレイユたちも言っていたし、危険なのは間違いないでしょうね。」
「でも、アンナは…あんな感じよ?」
鼻歌まじりに食材を並べていくアンネリーゼの姿を見て、聖女たちはそろってため息をついた。
「「「まぁ~…アンナだから仕方ないか…」」」
結局、最後はその一言で落ち着くのだった。
***
色々な食材を業務用冷蔵庫から取り出していくアンネリーゼ。
魔物のお肉と色とりどりの野菜が調理台の上に並んでいく。
「ん~、今回はハンバーガーでも作ろうかしら。」
「「「ハンバーガー…?って何?」」」
「ハンバーガーはねぇ、フフ、パンの間にたっぷりソースのハンバーグやエビフライとかを挟んでぇ…って…あ、あなた達いつの間にここに?さっきまでシルクトレーテの所にいたんじゃないの?」
食材を並べながら何を作るか考えていると、いつの間にか近くに来ていたティアナ、ミレイユ、クロエがどこから嗅ぎつけたのか、すでにエプロン姿で立っていた。
メメント・ムーン、メメント・ソレイユのメンバーは早朝と夕方に祠の前で練習している
――はずだった。
だからアンネリーゼはアレットたちだけを呼んで、こっそり料理を始めようと思っていたのだが……
どうやらその程度の計画は、この三人には通用しなかったらしい。
「アンナ様が料理を……する時は……すぐ分かりますから……」
「そうそう! 抜け駆けなんて無駄よ!伝説の聖女様の畑から、野菜がごっそり減ってたもの。」
「一緒に作らせてくれてもいいじゃない。私たちだって、ちょっとは料理スキル上がってるんだから?」
クロエはモジモジしながらも、アンネリーゼの新しい料理に興味津々で、きらきらとした目を向けている。その姿はまるで小さなアンネリーゼだ。
ティアナは、“アンナが一人でご飯を作って楽しむつもりだった”とでも思っているのか、なぜか少し怒っている。
ミレイユはミレイユで、アンネリーゼと料理するのを心から楽しみにしていたらしく、やる気満々だ。
そんな三人の言葉を聞きながら、アンネリーゼは思わず吹き出した。
「あなた達、私が一人で楽しむとでも思ってたの?ふふ……いくら何でも、こんな早朝から一人で料理して楽しむわけないじゃない。これはあなた達の分も含まれてるんだから!」
「「「へ…!?」」」
「クスッ……あなた達もいい加減、学習しなさい?これから王都に行くのよ。恐らく瘴気濃度はこれまで以上に強いわ……それだけ言えば、わかるでしょ?」
それだけ伝えると三人はお互い顔を見合わせて、「そういうこと!」と頷き合った。
「そういうこと!まぁ、でも折角来てくれたわけだし、猫の手も借りたいくらいの量を作りたいから……手伝ってちょうだい。」
そう言うと、アレット達には朝ごはんの支度を任せ、四人でお弁当作りを始めた。
「クロエは玉ねぎをみじん切りと、半分は輪切りになるように切ってくれる?ティアナはジャガイモを櫛切りに。ミレイユはバラモーラと皇帝豚のお肉をミンチになるまで叩いてね。」
それぞれに仕事を任せている間に、アンネリーゼはハンバーガー用のパンを作り始める。
普段食べているパンとは違い、少しドーム型の丸いパン。半分に切って食材を挟む予定だ。
前日の夜からパンの発酵まで終えていたため、あとは成形して焼くだけ。
(焼いている間に、ソースと、トマト、チーズ、それにレタスも用意しておかないとね。)
バタバタと調理場を動きながら食材を準備していき、今日の主役の一つであるカンマールスの身を取り出した。
大きすぎて食べきれなかったカンマールスの身を、食べやすい大きさに切り、小麦粉、卵、パン粉の順で衣をつけて揚げていく。
”ジュワ~~ッ”
「「「うわぁぁぁ~いい香りぃ~!」」」
たっぷりの油にカンマールスを入れると、潮の香りと香ばしい匂いが調理場いっぱいに広がり、思わず他の作業をしていた三人も手を止めてこちらを見た。
「ねぇ~これは食べるのが楽しみだわぁ~。」
三人も同じように思ったのかお腹をぐぅ~っと鳴らして返事をする。
「「「「ははははは!」」」」
ぐぅ~っとお腹の音を聞くと思わず笑いだすアンネリーゼ達。
アレットは楽しそうに料理をする四人の姿を見て安堵の表情を浮かべていた。
(よかったわ。アンナにも友達ができたのね。)
今までは同僚として一緒にいる…という感じが強かったのが、いつの間にか言いたいことを言い合って笑いあっている。
アンネリーゼを小さいころから見てきたアレットにとって、どこかほっとする光景だった。
「さぁ~あとは形にしていくだけよ!ここからは私がやらないといけないからあなた達この紙に包んでいってね?」
三人もアンネリーゼが作らなければならない意味を分かっているからか紙を受け取った。
パンにバターを軽く塗り、レタス、玉ねぎ、トマトにカンマールスのフライにタルタルソースをかけてパンで蓋をする
「「「「んふ…んふ…んふふふふふふ…」」」」
四人の不気味な笑い声が神殿中に響き渡った。
「「「「お~いし~そ~~~~!!!!」」」」
「食べたい…けど…今は我慢ね。」
「そうそう…早く包んじゃいましょう!」
三人は慣れた手つきで紙を折り、アンネリーゼが作るそばから次々とハンバーガーを包んでいった。
「よし!全部包み終わり~!」
アンネリーゼは山のように積み上がったハンバーガーを満足げに見上げると全員に調理場へ集まるように伝言を頼む。
「これだけあれば、瘴気もへっちゃらね!」
作ったハンバーガーを業務用冷蔵庫にしまい終えると、アンネリーゼは全員に声をかけた。
「よーし!みんな!準備はできたわね?」
振り返ったアンネリーゼの笑顔に、聖女たちもクロエもミレイユもティアナも胸を張って頷いた。
「「「もちろん!!」」」
「じゃあ――王都へ出発するわよ!」
アンネリーゼの声が神殿に響き渡った、その直後。
「っと、その前に朝ごはんを食べましょうか!!」
「え!?今!?」
全員が揃って突っ込む。
きょとんとした顔で、アンネリーゼはケロッと答えた。
「そうよ!? だって……“腹が減っては戦はできぬ”って言うでしょ?」
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