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再び戦場に!
新たな恋人!?
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ルエルたちが何とかサラマンダーを一体倒した所で次の標的を探して歩き出す。
森の中では馬で移動が難しいため基本徒歩だ。
「それにしても思ったよりサラマンダーが少なくないか…?」
同じ時期に入隊したヤーコフが話しかけてくる。
確かにこれだけ探してもであったのは2体しかいないのは少ない。
少ないことに越したことはないが…レッドスライムがいた形跡はあるし、サラマンダーがいた形跡もある。
「ルエル。私たちがここに来る前にきた部隊はいるか?」
ルエルに声をかけると、立ち止まってこちらに向かってくる。
「この辺に来たのは僕たちの部隊がはじめてですね。」
「そうか…。何か臭うな…」
「えっ?僕臭いですか!?」
この空気の中でとんでもないことを言い出すルエルの頭を思わずスパーンと叩く。
「い、痛いっす…。」
「お前がこの状況で冗談なんて言うからだろ?面白くない話するから、天気まで崩れてきたじゃないか…。」
急に空気が重くなり今にも雨や雷が鳴りそうな雰囲気だ。
「ほ、ほんとっすね…」
ルエルは急に目を逸らして少し上の方を見る。
「話す時は目を見て話せって言ってるだろ。」
「そ、そうっすね…」
少し脅えたような顔をしているがそんなに私が怖かっただろうか。
「どうした?隊長でも悪いのか?」
「た、たいちょう…」
「ん?何だ、そんな顔を真っ青にしてそんなに隊長が悪いなら休め…」
ルエルの背中を少しさすってやると、その隊長じゃないと言い出した。
「う、後ろを見てください。隊長…。ヤバいっす。」
やっとの声で絞り出した声に合わせて、私も後ろを向いた。
「あれは、ドラゴンか…?」
ドラゴンがこちらを見る。
「そうですね…見るからにサラマンダーではないと思います。」
確かにその通りだ。サラマンダーはピンクのトカゲだったが、今目の前にいるのは真っ赤でサラマンダーの数倍ありそうなトカゲに羽が生えている
わたしはあいつを冷静に分析する。
鱗はどうても固いだろうし、レイピアで貫くのは難しいかもしれないが…
「口の中はきっと柔らかそうだけど、あとは目の辺りかな。まぁ、やるだけやってみるか。」
「隊長…?まさか…!?」
ルエルに言葉にこくんと頷き、軽く屈伸をする。そしてドラゴンを指さし、
「ここまで寂しかったからな。1日限定の恋人と遊んでくるよ。」
笑顔で伝えると、遠くから
「その笑顔を向けられるのが羨ましいぜ!」
「あのクソトカゲ野郎」
という声が聞こえたが聞こえないふりをする。
私は手袋をはめ直し、レイピアを鞘からだして、ドラゴンへゆっくりと向かった。
「デートしようぜ!ドラゴンちゃん!」
⟡.·*.··············································⟡.·*.
ルエル視点。
本当にあの人は戦うのが好きだ。戦っている時が一番楽しそうな顔をしている気がする。
「恋人と遊んでくるよ!」
なんて軽いノリでドラゴンに向かっていくものだから、新人たちはオロオロしていた。
勿論、ある程度付き合いの長い人たちは、「またかぁ…」くらいにしか思っていないが…
「ルエル副隊長、今回はさすがにやばいんじゃないか?」
ヘッディーが心配そうに声をかけてくる。確かに気持ちは分からないものでもないけど、下手に僕だが手を出した方が危ないだろう。
「あの人は1人で戦ってる方が戦いやすいと思いますよ。自由にうごけますしね。」
向こうに向かってゆっくりと向かっていったかと思うと、勢いよくドラゴンのしっぽを掴んだ。
「デートしようぜ!ドラゴンちゃん!」
どこにそんな力があるのか分からないが勢いよくしっぽを掴むと自分を中心にしてグルグルとドラゴンを回す。
すごい楽しそうに回しているけどあんなに軽々回るものなのだろうか。グルグル回されているドラゴンちゃんもまさかの事でびっくりしているのか何が起きているのか分かっていないようだ。
「退避だ!ここにいたら巻き込まれる可能性が高い。急いで皆離れろ!!」
そう伝えると一斉に走り出した。
そして離れた瞬間ドラゴンらしき物体がこちらに向かって飛んでくる…。
これは逃げきれないかもと思った瞬間、目の前には走ってきた隊長が立っていた。
そして勢いよくドラゴンを真上に蹴り上げた。
「ドラゴンちゃんと空中デート楽しんでくる。」
それだけ言って勢いよくとびあがった。
「どこにあんな脚力があるのか…いつも不思議に思うぜ。」
「ヘッディーさん。隊長というか隊長の家系がやばいですから。本当にどんな筋肉してるんだか…」
そう思ってると上からドラゴンがゆっくり落ちてきた。その後から隊長が落ちてきたかと思うと口の中に向かってレイピアを刺す。
「なんだかドラゴンちゃんが可哀想に見えてきました。」
僕が一言そう言うと、
「本当にな。また伝説が増えたよ…」
2人で走ってドラゴンから離れた。
「また遊ぼうな!ドラゴンちゃん!」ドラゴンに手を振っている姿はとても意気揚々としていた。
森の中では馬で移動が難しいため基本徒歩だ。
「それにしても思ったよりサラマンダーが少なくないか…?」
同じ時期に入隊したヤーコフが話しかけてくる。
確かにこれだけ探してもであったのは2体しかいないのは少ない。
少ないことに越したことはないが…レッドスライムがいた形跡はあるし、サラマンダーがいた形跡もある。
「ルエル。私たちがここに来る前にきた部隊はいるか?」
ルエルに声をかけると、立ち止まってこちらに向かってくる。
「この辺に来たのは僕たちの部隊がはじめてですね。」
「そうか…。何か臭うな…」
「えっ?僕臭いですか!?」
この空気の中でとんでもないことを言い出すルエルの頭を思わずスパーンと叩く。
「い、痛いっす…。」
「お前がこの状況で冗談なんて言うからだろ?面白くない話するから、天気まで崩れてきたじゃないか…。」
急に空気が重くなり今にも雨や雷が鳴りそうな雰囲気だ。
「ほ、ほんとっすね…」
ルエルは急に目を逸らして少し上の方を見る。
「話す時は目を見て話せって言ってるだろ。」
「そ、そうっすね…」
少し脅えたような顔をしているがそんなに私が怖かっただろうか。
「どうした?隊長でも悪いのか?」
「た、たいちょう…」
「ん?何だ、そんな顔を真っ青にしてそんなに隊長が悪いなら休め…」
ルエルの背中を少しさすってやると、その隊長じゃないと言い出した。
「う、後ろを見てください。隊長…。ヤバいっす。」
やっとの声で絞り出した声に合わせて、私も後ろを向いた。
「あれは、ドラゴンか…?」
ドラゴンがこちらを見る。
「そうですね…見るからにサラマンダーではないと思います。」
確かにその通りだ。サラマンダーはピンクのトカゲだったが、今目の前にいるのは真っ赤でサラマンダーの数倍ありそうなトカゲに羽が生えている
わたしはあいつを冷静に分析する。
鱗はどうても固いだろうし、レイピアで貫くのは難しいかもしれないが…
「口の中はきっと柔らかそうだけど、あとは目の辺りかな。まぁ、やるだけやってみるか。」
「隊長…?まさか…!?」
ルエルに言葉にこくんと頷き、軽く屈伸をする。そしてドラゴンを指さし、
「ここまで寂しかったからな。1日限定の恋人と遊んでくるよ。」
笑顔で伝えると、遠くから
「その笑顔を向けられるのが羨ましいぜ!」
「あのクソトカゲ野郎」
という声が聞こえたが聞こえないふりをする。
私は手袋をはめ直し、レイピアを鞘からだして、ドラゴンへゆっくりと向かった。
「デートしようぜ!ドラゴンちゃん!」
⟡.·*.··············································⟡.·*.
ルエル視点。
本当にあの人は戦うのが好きだ。戦っている時が一番楽しそうな顔をしている気がする。
「恋人と遊んでくるよ!」
なんて軽いノリでドラゴンに向かっていくものだから、新人たちはオロオロしていた。
勿論、ある程度付き合いの長い人たちは、「またかぁ…」くらいにしか思っていないが…
「ルエル副隊長、今回はさすがにやばいんじゃないか?」
ヘッディーが心配そうに声をかけてくる。確かに気持ちは分からないものでもないけど、下手に僕だが手を出した方が危ないだろう。
「あの人は1人で戦ってる方が戦いやすいと思いますよ。自由にうごけますしね。」
向こうに向かってゆっくりと向かっていったかと思うと、勢いよくドラゴンのしっぽを掴んだ。
「デートしようぜ!ドラゴンちゃん!」
どこにそんな力があるのか分からないが勢いよくしっぽを掴むと自分を中心にしてグルグルとドラゴンを回す。
すごい楽しそうに回しているけどあんなに軽々回るものなのだろうか。グルグル回されているドラゴンちゃんもまさかの事でびっくりしているのか何が起きているのか分かっていないようだ。
「退避だ!ここにいたら巻き込まれる可能性が高い。急いで皆離れろ!!」
そう伝えると一斉に走り出した。
そして離れた瞬間ドラゴンらしき物体がこちらに向かって飛んでくる…。
これは逃げきれないかもと思った瞬間、目の前には走ってきた隊長が立っていた。
そして勢いよくドラゴンを真上に蹴り上げた。
「ドラゴンちゃんと空中デート楽しんでくる。」
それだけ言って勢いよくとびあがった。
「どこにあんな脚力があるのか…いつも不思議に思うぜ。」
「ヘッディーさん。隊長というか隊長の家系がやばいですから。本当にどんな筋肉してるんだか…」
そう思ってると上からドラゴンがゆっくり落ちてきた。その後から隊長が落ちてきたかと思うと口の中に向かってレイピアを刺す。
「なんだかドラゴンちゃんが可哀想に見えてきました。」
僕が一言そう言うと、
「本当にな。また伝説が増えたよ…」
2人で走ってドラゴンから離れた。
「また遊ぼうな!ドラゴンちゃん!」ドラゴンに手を振っている姿はとても意気揚々としていた。
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