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第7章 将馬side
(1)将馬side
しおりを挟む『そして、もしも……。
もしも!私の気持ちが将ちゃんにちゃんと伝わったら、その時は……』
……。
「お!将馬、始まるぞ!」
LINEの最後の文を見て固まっていると、智樹が俺の背中を叩いて声をかけてくれた。
ハッとして顔を上げた俺の目に映るのは……。
たくさんの拍手に迎えられてステージに立つ、里奈。
久し振りに見る彼女の姿に、胸が暖かい鼓動を立て始めて……。感じた。
俺はまだ、こんなにも里奈が大好きなんだと。
里奈はみんなとステージにスタンバイし、曲紹介をする為に、中心にあるマイクの前に立つけど……。
なかなか話し始めず、何かを捜すように目を泳がせていた。
「っ……」
その姿に、”俺を捜してる”と勘付きながらも。
あの日の出来事が邪魔して、俺は里奈に声を掛けてやる事が出来ずにいる。
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