国王陛下に激怒されたから、戻って来てくれと言われても困ります

ルイス

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11話 王の怒り その1

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「ユーライア侯爵が主催する舞踏会……空気を乱しては申し訳ないと思っていたが、そうも言っていられないようだな」

「アーサー国王陛下……? どうなされたのでしょうか? 私が何か失礼なことを申し上げましたでしょうか?」


 ルード様は怒りに満ちた表情のアーサー様にすっかり脅えてしまっている。しかし、その原因が何なのかは分かっていないようだ。明らかに私に再婚を申し込んだことが原因なのだけれど……。


「アンナ嬢にこれ以上恥をかかせることは許さんぞ?」

「アーサー国王陛下、私はアンナに恥をかかせるつもりなんてこれっぽっちも……信じてください」

「お前に恥をかかせる意図があるのかどうか、そんなものはどうでも良い。しかし、この場での再婚の申し込みはアンナ嬢に心労と負担、必要のない恥をかかせることになるのだ。自重して欲しいものだな」

「な、なるほど……では、場所を弁えればよろしいのでしょうか?」

「……何も分かっていないようだな」


 アーサー様は頭を抱えながら、溜息を吐いていた。これ以上は申し訳ないと思ったので、私はアーサー様の代わりに口を開く。


「ルード様……再婚の申し出自体が、私にとっては困るのです」

「そ、そんなことを言うなよ、アンナ。今度こそ、お前を幸せにするから……」

「いえ、もういいです。ルード様の言葉は信用出来ませんので」

「そ、そんな……」


 ルード様は私が婚約破棄をされた時と同じ顔になっていた。当時の私の気持ちが少しは理解出来ただろうか? まあ、理解出来たところで許せるわけではないけれど……。

「正直な話を言うとだな、フィクス公爵」

「アーサー国王陛下……なんでしょうか?」

「お前のように、女性軽視をする人物が公爵という立場に立っていることが信じられないのだ。こんなことが他国に知れ渡ると要らぬ隙を作ってしまうかもしれん」

「なっ……! 国王陛下、それはいくらなんでも……」

「私は事実を述べているだけだ。お前の公爵という立ち位置も適切かどうか、審議した方が良いだろうな」


 アーサー様からの厳しい言葉……ルード様は完全に固まっていた。まあ、当主の座を追われても仕方ないかもしれないわね……この失態を見ていると。
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みんなの感想(34件)

榛葉深雪
2022.02.25 榛葉深雪

相手が公爵でも、伯爵令嬢と格下であるが選ぶ権利はある
黙って性的道具となって足を開かなかったから婚約破棄とかw
婚姻に女は心が要らないなら等身大人形でも作ってその人形と婚姻しろ

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太真
2021.11.20 太真

これだけ言われてもまだ理解していない⁉️もう国の要職から外さないとやばいかも😱💧

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セリ
2021.11.19 セリ

婚前交渉しないからって理由で婚約破棄するような男が高位貴族だと、例え体を捧げても相性が悪いとか言って婚約破棄する事もありそう。ソレがバレたらやり直したら良いという短絡思考。確かに頭の悪いのが家のトップだとよろしくないよねw
国王は、私情もかなり入ってると思うけどねwww

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