聖女として王国を守ってましたが追放されたので、自由を満喫することにしました

ルイス

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7話 新たな生活 その3

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 私はシード様に昨日からの流れを説明した。昨日からの流れといっても、大森林の入り口付近でフェンリルに出会って仲良くなって、焚き火をして一夜を過ごし、その後にこの洞窟に来たっていうことなんだけれど。


 でもよく考えると、普通の人では絶対に体験しないことよね。それだけに、シード様も驚いているようだった。


「す、すごいな、君は……」

「そ、そうですかね、やっぱり……」


 シード様は私が生きているのが信じられないといった雰囲気で話していた。確かにそれはそうなんだけれど……。


「普通の人間だったら、この狼たちに食い殺されているだろう……。エミリーが居なければ、おそらく私達が……」

「あ、あはははは……」


 シード様は大袈裟に言っているようにも聞こえたけれど、確かにフェンリルを含めて11体の狼の群れが居る。これだけの数を相手にしたら、数人の護衛だけでは確かに厳しいかも……。まあ、鎧を着ているから、なんとかなるのかもしれないけれど。


「と、とにかく君の様子を見に来たんだが、元気そうで良かったよ。私で何か手伝えそうなことはないかな?」

「そ、そうですね……この白い狼、フェンリルっていう名前を付けたんですが、この子が言うには、住処の洞窟に私も棲んで良いみたいなんです。でも、それは流石に悪いので、本当なら小屋とかを立てて生活したいなって思ってて……」


「なるほど、小屋か……それなら、我々でも手伝えそうだな」

「ありがとうござます、シード様」

「ははは、気にしないでくれ。私に出来そうなのはそのくらいだろうしな……しかし、本当に野生で生活することになるのか、エミリーは……」


 シード様は道場的な目で私を見ていた。確かに、私を追放したユトレヒト王国は許せないけれど、こうやって自由を手に入れたこともまた事実……。私は回復魔法も使えるから、怪我や病気をしても自分で治せるし、野性で生活していけるだけの能力は持ち合わせていると思う。


「大丈夫だと思いますよ、シード様。この子たちとも仲良くやっていけそうな予感がしますし……私の予感って意外と当たるんです」

「そうか……それならば、私から何も言うことはないな」

「ハルルルルル……」


 シード様もとりあえずは納得してくれたみたい。周囲の狼たちには怖がっていたけれど……まあ、私もまだ慣れたわけじゃないしね。


 それからシード様は頻繁に森に訪れてくれ、小屋建設を手伝ってくれた。木製の小さな建物だけれど、わずか1週間で完成し、私の住まいはそこになった。近くには池があり、その先にはフェンリル達の棲む洞窟がある……立地条件も悪くないわね。
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