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6話
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「エスメラルダはこれからどうするつもりなんだ?」
「私はそうですね……王子殿下の件で教室がゴタゴタしましたし、これを利用させていただこうかと思っています」
「ほう、利用するのか?」
「ええ、私の机を出した生徒や肉体関係を迫って来たアルドにはある意味では感謝しなければならないですね」
今の学園内の雰囲気……これは時間経過とともに収まっていくはずだ。ボーっとしていたのでは意味がなくなってしまう。私は一気に動くことを考えた。
「この機会ですから、もう一度ヨシュアに会って謝罪をしてもらおうかと思います」
「謝罪か……内容はもちろん、公共の場で婚約破棄をした件なのかな?」
「そういうことです。王子殿下が来てくださって、ゴタゴタになった雰囲気を利用してしまうのは申し訳ないのですが……」
「いや、それについては全く気にする必要はないよ。むしろ、苛めがなくなるのなら、大いに利用してもらいたいくらいだからね」
「ありがとうございます、チェスター王子殿下」
チェスター王子殿下はとても寛大な人だった。それにいじめなどを決して許さない正義感も持っているように感じられる。まあ、その辺りは今回で確認したことではないんだけどね。以前から、チェスター王子殿下は尊敬に値する人物だと思っていた。すごい人だ……。
「エスメラルダ、大丈夫なの? ヨシュアが激昂したりしたら貴方の身体が心配だわ」
「ヨシュアが激昂? う~ん……」
ヨシュアは変にプライドが高いというか、貴族意識を変に勘違いしているところがあるしね。確かに問い詰めて激昂したら、暴力を振るってくるかもしれない。シャリーが言った身の危険は否定できなかった。
「確かにヨシュアが本気でキレることは想定していないといけないわね……う~ん」
「ああ、そういうことなら心配はいらないと思うよ」
「えっ? 王子殿下……?」
「私も同行させてもらえるなら、ボディガードとして活用してくれ」
王子殿下をボディガードに……なんて贅沢な使い方だろうか。いや、そういうことではなくて……。
「いえ、チェスター王子殿下をそのようなことに使うなんて……」
「ボディガードは冗談としてもだ。エスメラルダが危ない目に遭うかもしれないのに黙っているわけにはいかないだろ。私も付いて行くよ」
「王子殿下……」
チェスター王子殿下の決意は深いようだった。私が何を言っても彼は付いて来るだろう。でも、それはとても心強いというわけで……とてもありがたいことだった。
「私はそうですね……王子殿下の件で教室がゴタゴタしましたし、これを利用させていただこうかと思っています」
「ほう、利用するのか?」
「ええ、私の机を出した生徒や肉体関係を迫って来たアルドにはある意味では感謝しなければならないですね」
今の学園内の雰囲気……これは時間経過とともに収まっていくはずだ。ボーっとしていたのでは意味がなくなってしまう。私は一気に動くことを考えた。
「この機会ですから、もう一度ヨシュアに会って謝罪をしてもらおうかと思います」
「謝罪か……内容はもちろん、公共の場で婚約破棄をした件なのかな?」
「そういうことです。王子殿下が来てくださって、ゴタゴタになった雰囲気を利用してしまうのは申し訳ないのですが……」
「いや、それについては全く気にする必要はないよ。むしろ、苛めがなくなるのなら、大いに利用してもらいたいくらいだからね」
「ありがとうございます、チェスター王子殿下」
チェスター王子殿下はとても寛大な人だった。それにいじめなどを決して許さない正義感も持っているように感じられる。まあ、その辺りは今回で確認したことではないんだけどね。以前から、チェスター王子殿下は尊敬に値する人物だと思っていた。すごい人だ……。
「エスメラルダ、大丈夫なの? ヨシュアが激昂したりしたら貴方の身体が心配だわ」
「ヨシュアが激昂? う~ん……」
ヨシュアは変にプライドが高いというか、貴族意識を変に勘違いしているところがあるしね。確かに問い詰めて激昂したら、暴力を振るってくるかもしれない。シャリーが言った身の危険は否定できなかった。
「確かにヨシュアが本気でキレることは想定していないといけないわね……う~ん」
「ああ、そういうことなら心配はいらないと思うよ」
「えっ? 王子殿下……?」
「私も同行させてもらえるなら、ボディガードとして活用してくれ」
王子殿下をボディガードに……なんて贅沢な使い方だろうか。いや、そういうことではなくて……。
「いえ、チェスター王子殿下をそのようなことに使うなんて……」
「ボディガードは冗談としてもだ。エスメラルダが危ない目に遭うかもしれないのに黙っているわけにはいかないだろ。私も付いて行くよ」
「王子殿下……」
チェスター王子殿下の決意は深いようだった。私が何を言っても彼は付いて来るだろう。でも、それはとても心強いというわけで……とてもありがたいことだった。
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