どうやら私(オタク)は乙女ゲームの主人公の親友令嬢に転生したらしい

海亜

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5章:5歳になったらしい

36話:乙女ゲームの世界

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パーティーも無事?終わり、私は部屋に戻った。

私はそのまま机に向かってお母様から貰った日記帳を取り出した。

そして、さっき思い出したことを書き込む。

ここは乙女ゲームの世界。

しかも、私の大好きだった乙女ゲーム『恋は泡のように』通称『恋泡』の西洋を舞台にした世界。

だけど不思議なことに日本と同じ姓名があったり電気や喋ったり書いたりする言葉は日本語だ。

服装や街並みは西洋な感じだけれど『恋泡』の統一感のない世界設定はある意味有名にもなった。

けれど、この乙女ゲームは絵がとても細かく綺麗でストーリーも面白いということでどんどん人気になった。

攻略対象は勿論悪役令嬢や主人公や脇役などもかっこよかったり可愛かったりしてグッズも沢山生産されていた。

アニメ化も企画途中だったらしくアニメがやる前に私は死んでしまった。

見たかったー!!!

『恋は泡のように』のあらすじは確かこんな感じだ。

スカイレイン国の城下町に暮らす庶民:主人公─立花湖乃美─は稀とされる強力な聖女と称される光魔法を使う人物だった。
数年後、国王からの命令で主人公はエレミエ魔法学園に入学することになる。
そこから主人公と攻略対象の恋の歯車が動き始める・・・って感じだった。

そのゲームの主要登場人物は主人公を合わせて8人いる。

主人公・攻略対象4人・悪役令嬢・隠れ攻略キャラ・主人公の親友の8人だ。

攻略キャラの4人と悪役令嬢はパーティーであった人達だ。

そのおかげでここがなんの世界なのか判明した。

ゲームのキャラ設定とパーティーで会った5人のことを思い返してみる。

主人公
◈ゲーム設定◈
城下町に暮らす庶民立花湖乃美たちばなこのみ
使うことが出来る人は稀と言われている光魔法を使うことが出来る。
聖女と呼ばれている。
明るく優しく勇敢な物怖じけない女の子。
茶色の胸下まで伸びた髪に綺麗な黄緑色の目をしたふわふわした可愛らしい女の子。

◈実物◈
城下町に暮らす庶民の女の子。
名前は一緒。
光魔法を使えるか不明。
明るく優しい勇敢な物怖じけない女の子。
ふわふわした可愛らしい女の子。
容姿は一緒。

攻略対象1
◈ゲーム設定◈
スキューマ国の第二王子星宮礼央ほしみやれお
火魔法を得意とする。
文武両道・容姿端麗・頭脳明晰という最強コンボを持っている最強王子様。
だけどこの王子見た目に反して性格が腹黒い。
見た目はとても爽やかな美形イケメンなんだけど裏の顔が黒いこと黒いこと!言ってることとか思ってることとか違うしひねくれてるし!すっごく攻略しにくかった攻略キャラだった。
容姿は金髪の少しくせっ毛の髪に水色の瞳をしているイケメンだ。

◈実物◈
スキューマ国の第二王子。
最強コンボは一緒。
名前は一緒。
火魔法を得意とする。
裏表ありそう。
ひねくれているかは不明。
容姿は一緒。

攻略対象2
◈ゲーム設定◈
王族騎士団の団長の三男空橋真陽琉そらはしまひる
水魔法を得意とする。
顔がとても可愛らしい顔をしている。そこらの女の子も負けるんじゃないかレベルで可愛い。
可愛い顔をしているけれど体を動かすのが好きで運動神経抜群。
性格は気さくで明るく空気が読める裏表もない男の娘。
容姿は少し長めの藍色の紺碧色の瞳をしている可愛い子だ。

◈実物◈
王族騎士団の団長の三男。
名前は一緒。
水魔法を得意とする。
可愛らしい顔の男の娘。
性格や容姿は一緒。

攻略対象3
◈ゲーム設定◈
侯爵家の長男月影彼凪翔つきかげかなと
風魔法を得意とする。
とても整った顔をして綺麗な儚げな印象をもたせる綺麗な人。
頭がとても良く王子を超えるか超えないかぐらいのレベル。
ミステリアスな雰囲気をしていてとても不思議ちゃんな性格をしている。
容姿は綺麗な漆黒のショートの髪と漆黒の瞳を持っている。

◈実物◈
侯爵家の長男。
名前は一緒。
ミステリアスな雰囲気。
容姿は一緒。
頭はとてもいいらしい。(噂)

攻略対象4
◈ゲーム設定◈
公爵家の長男星舞雪都ほしまゆきと
闇魔法と土魔法を得意とする。
魔力を璃杏には劣るが強く持ち頭脳明晰な男の子。
星舞家で姉や母親に虐められていたこともあり女の子が苦手気味。
優しく頼れる人だが女の子に対しては結構厳しい。
ヤンデレ気味。
容姿は綺麗なストレートの黒髪で瞳は綺麗な薔薇色の瞳をしている。
攻略するのにこの人も難関だった。

◈実物◈
公爵家長男。
闇魔法と土魔法を得意とする。
名前は一緒。
家族仲は良好で姉の世話を焼いている。(噂)
ヤンデレ気味かは不明。
頼りがいはあるらしい。
頭がいい。

悪役令嬢
◈ゲーム設定◈
公爵家の長女星舞華美ほしまはなほ
闇魔法を得意とする。
我儘・高慢・高飛車の最悪コンボを持っている女の子。
自分がなんでも1番ではないと許せない。
第二王子の婚約者のことが大好き。
黒髪をサイドハーフアップをしてお団子をしている。
主人公を毛嫌いしている。
ハッピーENDとバッドENDは国外追放か殺される。

◈実物◈
公爵家長女。
闇魔法を得意とする。
名前は一緒。
明るくお転婆で世話を焼かれている。
人懐っこい。
王子と婚約はまだしていないらしい。
容姿は一緒。

ここまで書いて私はふと思った。

なんか悪役令嬢とその義理の弟性格違いすぎないか?・・・と。

それに、私はこの乙女ゲームを最後まで攻略できていない。

隠しキャラだってお姉ちゃんがネタバレしてきたからわかる。

どんな性格なのかは分からないけれど名前ならなんとか知っている。

確か・・・・・・結構複雑な感じの環境にいる人だったよなー。

そんなことを考えながら私は日記帳に書き込んでいく。

隠し攻略キャラ
♦東の国にあるユキルエム国の公爵家の五男。
  騎士に憧れて騎士団に入った。
  守護騎士をしており主人が心配で教師として主人を守っている。
 名前 百織空桜ひおりそら

私はそこまで書いて手をぴたっと止めた。

書いた部分を凝視する。

ん?んんんん?なんだろう。

名前と言いこの設定どこかで聞いたことがあるぞ?

・・・・・・うん。いや、間違いない。

この人物は私の身近にいて可愛い可愛い顔をした可愛らしい名前を持った人物だ。

私は手を組んで書いた文字を見ながら思い返す。

あの時、初めてあった時あの人は言っていた。

『僕はこのスカイレイン国よりの人です。』

って!!完璧あの空桜さんですよね!?

苗字知らないけど国とか騎士とか完璧空桜さんが言ってたことだよ!!

なんて言うことだ・・・それに空桜さんは主人公の湖乃美ちゃんとはもう会っている。

もしかしたら一目惚れしている可能性がある。(そんな素振り見た事ないけれど・・・)

それに、私はこれを書いている途中思ったことがある。

それは・・・・・・乙女ゲームが最後まで出来なかった分この世界で生で乙女ゲーム『恋は泡のように』が見れるのではないかと!!!

でも、その前に私には色々とこれから起こる出来事がある。

私は2ページ文字でいっぱいになった紙を新しいページに変えてペンを持ち書き込む。

主人公の親友
♦公爵家の長女月鍵璃杏つきかぎりあん
生まれつき珍しい銀色の髪を持ち強力な魔力を持っている女の子。
家から除け者扱いされ自分に自信がなく信頼できる人もいない。
ネガティブな性格で小さい頃からいろんな悲劇にあっているため裏で『悪魔の子』と言われている。

起こる出来事
①社交界デビューの日来てくれた人達に口々に嫌味を言われる。

②母親病気が悪化し死亡。

③唯一一緒にいてくれた侍女さんが城下町に出掛けたことで襲われそうになったところを庇い死亡。

④暗殺者に殺されかける。

⑤月鍵家が火事になる。 他

私はそこまで書いて息をつく。

月鍵璃杏というのはゲームの中では攻略キャラクターの好感度を教えたり居場所を教えたりするキーパーソンだったりする人物である。

何故こんなに過去を知っているのかというと第二王子を攻略したあとおまけ話で出てきて読んだので知っている。

とにかく、安全に乙女ゲームを観賞するには過去を何としてでも変えていかなければならない。

私は前世では役ただずだったけれどこの世界には魔法がある!

だったらもしかしたら私にも役に立てる時があるかもしれない!!

親友ポジションは私の初めてのお友達ができる可能性が大きい。

ならば、大切な人達を守りつつお友達を獲得し乙女ゲームを観賞しようではないか!!

私は新たな決意を固めて燃えているのであった。

その時私はひとつ疑問に思ったことがあったけれど関係ないことだと思ったので思い出そうとしなかった。
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