処女壊体-the making of a saint-

柘榴

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第9章 洗脳の刑

第80話 快楽の侵攻

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 そして、僕とティエラは早速行動に移る。

「食事の途中で眠るなんて、行儀が悪いね二人とも」
 拘束が解け、椅子から転げ落ちたまま床に這っている姉妹二人を見下しながら僕とティエラは二人の少女を『ゲーム』へと誘う。
 二人にとって新たな希望でもあり、絶望でもある『ゲーム』だ。

「ぅ……」
 葵は瞼が半分程しか開いておらず、口元から涎を垂れ流している。脳を削り取られた彼女は既に自身の表情を形成する力すら残っていなかったのだ。痴呆の老人の様に力無く表情を崩している。
「はっ……は……」
 茜は辛うじて意識と自我は保っている様で、僕たちの方をずっと睨みつけている。一度は心が完全に壊れたはずの彼女だが、この地獄の中で再び妹の姿を目にした事で心を取り戻したのかもしれない。
 やはり、彼女……茜こそ聖処女に相応しい強い少女なのだと確信する。

「そう睨まないでくれ。せっかく君達へチャンスを与えようと言うのに……そうだろう? ティエラ」
「はいはい」
 僕が名を呼ぶとティエラは手慣れた手付きで注射器を取り出し、二人の首元に覚醒剤を注入していく。
 二人には抵抗する力すら残っておらず、ただ薬物を投与される様子を黙って見つめているだけだ。 

「な、……に……?」
「ぅ……あ……」
 得体の知れない薬物が身体に入り込んでいく感覚に、二人は喘ぐ。
 薬物は無垢な少女の肉体の中へ潜り込み、容赦無く幼い少女の身体を蝕み、破壊する事だろう。

「君の身体に入り込んだそれは覚醒剤だ。けれど、怖がる必要はない。君に使ったものは少量でも効果が大きい高品質のものだからね、量だって君の身体の事を考えて制限している」
 僕は葵には見向きもせず、茜だけに語りかける。茜に対し、投与は細心の注意を払っている事を伝え不安を取り除いてやる。
 投与する覚醒剤の品質、量……何も考えずただ闇雲に覚醒剤を与えていたら、本当に戻れなくなってしまう可能性がある。

 そして、覚醒剤の侵攻が徐々に始まり、茜の表情は強張っていく。
「な、に……っ、これ……ぇ、あ……」
 茜の身体が震え始め、やがて大きな痙攣にまで発展する。
 四肢が無い分、薬物が回るのが早かったのかもしれない。額には汗が滲み、目の端からはポタポタと涙が溢れ始めていた。

「だめ……これ、だ……め……っ……」
 快楽の暴力が迫る中、茜はただそれを否定するかのように呟き続けた。

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