処女壊体-the making of a saint-

柘榴

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第13章 捕食の刑

第108話 食と美

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 キッチンの上へ平行に並べられた少女の両手足を見つめながら、僕は思考を巡らせていた。
 血も止まり始め、温度も徐々に失われつつある。ティエラの血液、温度が生きている内に、早急に調理を行わなければならない。

「さて、先ずはメニューを決めよう。肉を用いた料理とはいえ、レパートリーは多種多様だからね」
 だが、僕は材料を目の前に行き詰まっていた。
 悩み、考え込んでいたのだ。これらの素材をどのように調理し、料理へと昇華させるかを。
 美しい者の口に入るものは、相応に美しくなければならない。例え美しい素材を用いても、料理が粗悪で醜悪ならばまるで意味が無い。

 ティエラの肉体は間違いなく上質な素材である。問題は、僕がこの素材をどのように活かし、料理へ昇華させるか。
 肉を用いた料理は複数あるが、その中でも最も美しく、味わい深いモノを僕は茜へ与えたい。
 どの形が、茜にとって最も相応しいのだろうか。
「ふむ……細いのは確かだが、質は悪く無い。程良く引き締まり、柔らかさも兼ね備えた筋肉、薄く張りのある白い皮膚」
 僕はティエラの切断された足の感触を確かめながら、様々な形の料理を思い浮かべていた。
 この柔らかく、甘い脂の染み込んだ肉を……どのように食すべきだろうか。

 ……やがて、僕は一つの結論へと辿り着いた。
 肉が舌に触れ、溶けてしまう様子を思い浮かべ、僕はその料理こそ茜に相応しいと判断したのだ。
「そうだ……とろとろに煮込んであげた方が茜も食べやすいだろう。そうなると……シチューが良い」
 この上質な肉を長い時間と手間をかけながら煮込み、更に柔らかさを追求する。
 そして、デミグラスソースと絡ませる事により味わいを深め、旨味を引き出す……茜もきっと気に入る筈だ。

「料理なんて、不慣れではあるが……それでも、君が喜ぶ姿を想像すると……何故だろう、僕も楽しいんだ」
 誰も居ない一人きりのキッチンで、僕は何処かを漂う茜の魂へ向けて言葉を語りかけながら、調理を進めていった。
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