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第14章 懐胎の刑
第114話 永遠の世界
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「……」
僕の言葉に、ティエラはまるで理解を示さなかった。
新たな『茜』を造り出す……漠然とした僕の言葉に、ティエラは力無く長い睫毛を伏せるだけだった。
「ああ、言い回しが少し漠然としていたか。ならば、この絵画を見ると良い。これがどのような絵か、何を示しているのかくらいは知っているだろう?」
そして、僕は一枚のとある絵のコピーをティエラの前に差し出す。ティエラはゆっくりと視線をその絵へ注ぎ、その絵に描かれた光景を見つめた。
そして、小さく口を開いて言葉を発した。
「……キリストの」
僕がティエラへ見せた絵画……それは、羽根のある美しき聖母が描かれた絵画だった。それなりに教養のある人間ならば一度は目にした事もあるだろう作品……聖母マリアの『受胎告知』を描いた美しい芸術作品だ。
そう、僕はこの絵画を目の当たりにした事で……茜との未来を教えられ、導かれた。この絵画は正に……聖母マリア、茜と僕の未来を予知した芸術作品だったのだ。
「そう。これは『受胎告知』を表した絵画だ。何気無くこの作品を目の当たりにした時……僕は思わず笑い転げてしまったよ。ああ、どうしてこんなにも簡単なことに気が付かなかったのか……自分でも不思議で、不思議で仕方無くてね」
僕は口角を吊り上げながら、ティエラに語りかけるが、相変わらずティエラの反応は伺えなかった。
この手段は誰から見ても完璧で、美しく最適なものの筈なのだ。
僕と茜……そして、葵とティエラも含めた全ての人間が幸福な未来を歩む事が出来る最善の手段な筈なのだ。
それを、この『受胎告知』という作品が僕に示してくれた。
「とても簡単な事だ。聖母マリアがキリストを孕み、産んだ様に……茜にも、僕の子を孕み、産んでもらう。素晴らしいとは思わないか?」
僕の言葉を聞くも、ティエラの表情は変わらない。
既に驚く気力すら無いのか、それとも度重なる狂気に慣れ、感覚が麻痺してしまっているのか。
「僕と茜の子……まさに、『素材』としてはこれ以上に無い逸材だ。それを次なる『聖処女』として……僕が育て上げる」
僕の掲げた考えは至って簡潔で、単純明快なものだった。
僕と茜の遺伝子を受け継いだ完璧な素材から、再び完璧な聖処女を造り出す。
当然ながら、材料が痛んでいれば料理の質も落ちてしまう。だからこそ、僕は素材から、また新たに造り直す。
「茜は既に俗世間に染まり過ぎていた。だから、生まれ落ちた純潔な命の時点で……僕が理想の聖処女として育て上げる」
僕が出会った時点で、茜は既に腐り始めていたのかもしれない。それでも、茜の素材としての質を信じて僕は今日まで勤め上げた。
だが、結果としては茜は……僕の手から腐り落ちた。
だから、だから……今度こそは、完全な素材を用いて……完全な聖処女を造り出す事を決意したのだ。
「さぁ……では、始めようか」
そして、僕は茜の衣服を剥ぎ取り始める。
茜は変わらず人形の様な表情を崩さないが、それでも構わない。
「僕と君の世界は……終わらない」
僕の言葉に、ティエラはまるで理解を示さなかった。
新たな『茜』を造り出す……漠然とした僕の言葉に、ティエラは力無く長い睫毛を伏せるだけだった。
「ああ、言い回しが少し漠然としていたか。ならば、この絵画を見ると良い。これがどのような絵か、何を示しているのかくらいは知っているだろう?」
そして、僕は一枚のとある絵のコピーをティエラの前に差し出す。ティエラはゆっくりと視線をその絵へ注ぎ、その絵に描かれた光景を見つめた。
そして、小さく口を開いて言葉を発した。
「……キリストの」
僕がティエラへ見せた絵画……それは、羽根のある美しき聖母が描かれた絵画だった。それなりに教養のある人間ならば一度は目にした事もあるだろう作品……聖母マリアの『受胎告知』を描いた美しい芸術作品だ。
そう、僕はこの絵画を目の当たりにした事で……茜との未来を教えられ、導かれた。この絵画は正に……聖母マリア、茜と僕の未来を予知した芸術作品だったのだ。
「そう。これは『受胎告知』を表した絵画だ。何気無くこの作品を目の当たりにした時……僕は思わず笑い転げてしまったよ。ああ、どうしてこんなにも簡単なことに気が付かなかったのか……自分でも不思議で、不思議で仕方無くてね」
僕は口角を吊り上げながら、ティエラに語りかけるが、相変わらずティエラの反応は伺えなかった。
この手段は誰から見ても完璧で、美しく最適なものの筈なのだ。
僕と茜……そして、葵とティエラも含めた全ての人間が幸福な未来を歩む事が出来る最善の手段な筈なのだ。
それを、この『受胎告知』という作品が僕に示してくれた。
「とても簡単な事だ。聖母マリアがキリストを孕み、産んだ様に……茜にも、僕の子を孕み、産んでもらう。素晴らしいとは思わないか?」
僕の言葉を聞くも、ティエラの表情は変わらない。
既に驚く気力すら無いのか、それとも度重なる狂気に慣れ、感覚が麻痺してしまっているのか。
「僕と茜の子……まさに、『素材』としてはこれ以上に無い逸材だ。それを次なる『聖処女』として……僕が育て上げる」
僕の掲げた考えは至って簡潔で、単純明快なものだった。
僕と茜の遺伝子を受け継いだ完璧な素材から、再び完璧な聖処女を造り出す。
当然ながら、材料が痛んでいれば料理の質も落ちてしまう。だからこそ、僕は素材から、また新たに造り直す。
「茜は既に俗世間に染まり過ぎていた。だから、生まれ落ちた純潔な命の時点で……僕が理想の聖処女として育て上げる」
僕が出会った時点で、茜は既に腐り始めていたのかもしれない。それでも、茜の素材としての質を信じて僕は今日まで勤め上げた。
だが、結果としては茜は……僕の手から腐り落ちた。
だから、だから……今度こそは、完全な素材を用いて……完全な聖処女を造り出す事を決意したのだ。
「さぁ……では、始めようか」
そして、僕は茜の衣服を剥ぎ取り始める。
茜は変わらず人形の様な表情を崩さないが、それでも構わない。
「僕と君の世界は……終わらない」
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