処女壊体-the making of a saint-

柘榴

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第15章 生誕の刑

第121話 未来への道程

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「では、『ティエラ』はどうだい? 彼女は特に僕の子を孕むことを拒んでいたからね、その後の反応が気になっていたんだ」

 ティエラも含め、既に妊娠から半年以上が経過している彼女達は合法的な処置で中絶を行う事が出来ない。
 しかし、医療の知識のあるティエラの場合なら、何かしらの行動に出ているかもしれないと僕は考えた。
 あの少女が、黙って僕の子を受け入れているとは考え辛いかったのだ。

「舌を噛み切ろうとする、頭をベッドの支柱に叩き付ける等の自傷行為を何度か引き起こし……更に、数日前には……」
「うん? 続けて」
 口元に手を当てたまま固まってしまった北条に対し、僕は催促する。
 すると、北条は吐き気を押さえ込む様に唾を飲み込み、再び口を開いた。

「……ボールペンの先端で腹部を裂き、中の胎児を子宮から引きずり出そうと……何とか母子共に処置が間に合い、今は落ち着いて……います」
 吐き気を催しながらも、北条はその現場の凄惨さを僕に伝えてくれた。
 血の海の中、未完成の胎児がティエラの腹から引きずり出された状態で発見されたのだという。

「だが、おかしいね。ティエラは自らの腹を裂ける様な身体ではない。彼女の四肢は僕が切り落としてしまったのだからね」
「担当の看護師を大金で買収したそうです。堕胎に協力すれば、幾らでも金を支払う、と。そして、その看護師がティエラの腹を……裂いたそうです」
「看護師にしては、随分とお粗末なやり方だね」
「臨床経験も浅い新人だったんです。腹を裂いたまでは良かったが、余りの凄惨な光景に気が動転し、そのまま逃げ出してしまったと証言していて……」

 かつて、天才と呼ばれていた少女が実行するには、あまりにも粗暴で野蛮な手法だった為、僕は不謹慎ながら笑みを浮かべていた。

「随分と浅はかなやり方だ。だが、そうまでして僕の子と別れたいという点を考慮すれば、彼女らしいとも言えるか……」
 
 だが、結局は母も子も助かったというのだから、皮肉なものだと思う。

 やはり、運命が示している。
 僕の望む理想の未来への道程を。
 
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