ヒビキとクロードの365日

あてきち

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6月

6月19日『ロマンスの日』

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 ヒビキ「誰か~ロマンティック~止めて~ロマンティック~胸が~胸が~♪」

クロード「……ヒビキ様、よくそんな歌をご存知ですね。1985年の歌ですよ」

 ヒビキ「色んなミュージシャンがカバーしてるからね。俺としては異世界人のクロードがこの曲を知ってることの方が不思議だけど……本編とは無関係とはいえ、ちょっとぱそこんに毒されすぎじゃないかな?」

クロード「この情報化社会の中で私からぱそこんを奪うおつもりですか。ヒビキ様は私に死ねとおっしゃるのですか……」

 ヒビキ「既に遅かった……絶対にスマホは渡さないようにしよう」

クロード「と、無駄な話はともかく、なぜ歌など歌っていたのですか?」

 ヒビキ「むしろ異世界ファンタジー的には重要な話なんだけどまあ仕方ない。なぜ歌っていたかというと、本日6月19日が『ロマンスの日』だからだよ」

クロード「『ロマンス』? ……確か『ローマ的』という意味ですね」

 ヒビキ「分かりやすいボケをありがとう。それも間違ってはいないけど、現代日本では『空想的で大衆向けの物語』とか『恋愛話』とかの意味合いが強いね」

クロード「要するに私達の作品のことですね」

 ヒビキ「どちらかというと恋愛要素を差すことが多いから、ちょっと違うかな」

クロード「確かに、私達の作品に恋愛要素はあまりないですね」

 ヒビキ「クロードとユーリくらいじゃない?」

クロード「わ、私とユーリはそのような関係ではありません! そ、そんなことより記念日の説明をしてください!」

 ヒビキ「ま、いいけど。『ロマンスの日』を制定したのは『日本ロマンチスト協会』だよ。大切なパートナーとの仲がいつまでも続くように、『本当に大切な人と極上の壱日を過ごす』ことを推奨して作られたんだ」

クロード「……ヒビキ様の世界には本当によく分からない組織が多すぎるのではないですか? なぜそんな組織があるのですか?」

 ヒビキ「平和な証拠だからいいじゃない。ちなみに記念日の由来は6月19日から『ロマンティック=ロマン(6)ティッ(1)ク(9)』の語呂合わせだよ」

クロード「ああ、だから冒頭の歌は『Fall In Love ロマンスの神様 この人でしょうか~♪』の曲ではなかったのですね。語呂合わせに合わせたというわけですか」

 ヒビキ「ファンタジー世界の狼獣人勇者が現代日本の懐かしき名曲を歌ってる姿は違和感しかないね。なんていうか、浪漫がない」

クロード「当然です。私はローマ人ではありませんから」

 ヒビキ「同じボケで締められちゃった! 記念日の詳細は『日本ロマンチスト協会』で検索してね!」




★★★★★
その他の記念日『朗読の日』
※2001年。日本朗読文化協会が制定。
※『朗読=ろう(6)ど(十)く(9)』の語呂合わせ。


クロード「取り上げるならこちらの方が文化的でよかったのではないですか?」
 ヒビキ「朗読って文章でどうやって表現すればいいの?」
クロード「……無理ですね」
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