CREATED WORLD

第3話

第3話 出発 (9)

CREATED WORLD
第3話　出発
　私は工場の屋根でできた地面の上を、ただ歩いていた。
　だが、その大地は地形がおかしくなっており、大地が裂け、その亀裂をのぞくと、パイプだけが途切れずに方向がめちゃくちゃになりながらもつながっていた。足を踏み外せば、落ちてしまいそうで、おそろしくなった。
　それもその事、ここは、｢時の狭間｣であり、時間の流れの歪みが集中し、空間がめちゃくちゃになっている。
　この空間では、特別な処置を行わなければ、人間はすぐ｢静かな病｣にやられてしまうし、そんな状態でこの空間内で移動しようとするならば、すぐに亀裂に落ちてしまったり、ロボットに襲われてしまうだろう。
　この空間の時空の歪みはロボットを制御不能にさせ、その制御から解放されたロボットは、自らの姿をも変え、この環境に適応しようとしている。
　その姿は、まるで新たな生命体のようであった。
　だが、私は、普通の人間ではないため、丈夫であり、ある程度、時空の歪みにも耐えられる。
　なぜなら、私は、身体を改造したサイボーグだからだ。

　私はロボットに見つからないようにしつつ、｢時の狭間｣付近でキャンプをしている、ザックの元へ向かっている。
　資源集めの拠点として、しばらくの間、彼のキャンプに泊まらせてもらいたいと思っている。
　私がしばらく歩いていると、巨大なロボットが、向こう側の方向を見ていたのを見つけた。

そのロボットは6本の脚をもっており、大きさは、全長7メートル程はある。
こんなのに襲われたら、一筋縄ではいかないだろう。
私はせり出した工場の壁に隠れた。

だが、ロボットはこちら側の方向を向き、近づいてきた。

だが、下手にここを動いたら、ロボットに見つかってしまう。

私はここで隠れていることにした。

だが、気付くとロボットは私を見ていて、私の正面に立っていた。

私はすかさず逃げ出した。

だがロボットは私をおさえ、私にミサイル弾を撃とうとしている。

私はそれを振り切り、再び逃げ出した。
ロボットの速さは時速100キロを超えるおそろしい速度で私を追いかける。
そしてそれをも上回るスピードで、ロボットの銃から発射された、追尾型ミサイルが私を追う。
私はジャンプでミサイル弾をよけたが、ミサイル弾が当たった地面は崩れ、空中に放り出された私は、落ちそうになっていた。
　だが私は足のロケットエンジンで、ロボットに近づき、右手の拳で一撃を与えようとした。
　だが、前方から攻めようとすると、また次のミサイル弾を撃たれてしまい、私は急いでそれをよけ、ロボットにしがみついたが、振り切られ、放り投げられてしまった。
　その距離はすさまじく、50メートルは飛ばされた。
私は受け身をとったが、背中が摩擦で火花を散らした。
そして地面もそれに合わせて崩れた。

飛ばされた場所は、工場の屋根の大地が歪んでおらず、テントが張ってあった。
おそらく私が向かっていたザックのテントだろう。
｢ここは危ないです！！早く逃げてください！！｣
私はそう叫んだ。