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お菓子な国の姫君は、年下の堅物甘党王子に溺愛されています
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しおりを挟むだけど、そんなある時、サヴァランが誰かに求婚したとの噂がわたくしの耳に届きました。
侍女たちに聞いても、その相手の令嬢については答えてくれません。
秘密を共有し合う仲で、少しだけ彼のことを知った気でいたわたくしからすれば、青天の霹靂のような出来事でした。
あげくのはてに、わたくしの父親であり皇帝であるシュタイン・ロクス陛下に呼び出されてしまいました。
「マカロンよ、ついに年貢の納め時だ。お前に求婚してきた者がいる。お前ももう二十五を超えた。理想の男性を追い求めずに、もう、その者と結婚してしまいなさい」
変態と噂の父親からの容赦のない一言に、さしものわたくしもショックが大きかったのですわ。
「わたくしは失恋したばかりなのです。お父様、わたくしの結婚事情など、放っておいてください!」
「ま、待て、マカロン! 相手の名前だけでも聞いていかぬか!」
父親に自己主張するだけしてから、わたくしはその場を走り去りましたの。
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