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しおりを挟む陛下は夜だけでなく昼の行事にも私を連れ立って歩くようになっていた。
女友達のようで体の関係はある不思議な間柄だ。
そんなある日のこと。
「皇妃様、おめでとうございます。懐妊なさったようです」
後宮に住まう侍医にそう告げられた。
そっと帯の上に手を当てる。
「私の……」
――赤ちゃん。
(陛下と私の……)
震えた指の先――赤ん坊が宿っているだろう場所から、温かさが伝わってくるようだった。
彼の反応はいったいどんな風なものだろうか。
ドキドキしていると、陛下が私の元を訪ねて来た。
「……麗華、懐妊したと聞いたよ!」
「きゃあっ……!」
陛下が私を抱きしめると破顔する。
「まさか、女性同士のような間柄なのに、子どもに恵まれるなんてね」
まるで少年のような笑顔を向けられて、胸がきゅうっと疼く。
「幸せにするよ、私の大事な友だち」
(あ……)
――友だち。
夫婦とは言われないことを少しだけ寂しく思いつつも、私は幸せの絶頂にいた。
だけれど――事件は起こるのだった。
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