52 / 77
03
しおりを挟むメロンパンと俺が買っていたおにぎりを食べおわった頃に、職員会議が終わった教師は俺達がいる休憩所へとやって来た
「 おっ、オリビアさん此処に居たか。学園祭の出し物だがな 」
やっぱり反対されたか?と疑問になっていれば、教師は紙を渡して答えた
シルキーが内容を見るのと同じ様に、俺もまた内容を見る
「 案は構わないのだが、女性職員が恥ずかしがる人もいるからって下着をいれる袋は中身が見え辛い物を選ぶようにと。それと買ってる物だと分かる必要がある....後は其処に書かれたアドバイスを参考にしてくれたいい 」
あれ、下着はダメとか言われると思ってたのにブラックローズ社だから、それとも斬新だと思ったのかは知らないけど
アドバイスには普通に店で買った後に店員がやりそうな気遣いが書かれていた
中身の見辛い袋、ラベルがあるなら店のシールを、手渡すときは両手でなど
当たり前のようでバイトをしたことないシルキーにはいい経験なのだろ、キラキラと目を輝かせ頷いた
『 男女別の射的もあっていいかも、子供向けの輪投げには子供用のパンツ置こう 』
「 基本的にパンツなんだね?まぁ、暇なときを見計らって休憩入れた方がいいかもね。遊ぶ場所は3ヶ所なのにこっちは5人だから。男女別なら渡す方も違う方がいいし 」
「 その事だが、クラスで手が余りそうな奴を2人ほど抜き取ればいい。男女それぞれ1人ずつな 」
『 そうして貰おう!裕一と梨花ちゃんがいいな 』
裕一....彼奴ひょこっと、フラッと居なくなりそうだけど悪くないと頷いていれば教師は後は任せたと言って立ち去った
蒼井の様子を見ると、眠そうにしてるけど輪投げには参加しそうだし
いい始めた彼奴を殆ど、輪投げの場所に置いていてもいいと思う
残り2人をこっちの射的へと回せば
『 場所は教室の前とかがいいな。女性には試着室作りたいし 』
「 そうだね、いいと思う 」
『 試着室の監視とか、測るのは会社の従業員連れてこようと思う。その辺りは素人が出来ないし、私はおっぱい興味ないし 』
胸には興味ないときっぱり言った彼女に苦笑い浮かぶも、確かに試着したい人はいるだろうね
其れにしても只の学園祭が企業が絡むと其処だけ本格的になるの、何故だろ....
と言うか、彼女のお父さんはいいのか?
「 いいんじゃないか?いい宣伝になる 」
「( 即答だった )」
学校が終わってから説得して欲しいと、シルキーに言われてついて来た俺は
丁度、モデルの撮影が行われてる様子を見ていた父親の言葉に固まった
「 宣伝するからには古いタイプはダメだな....それにサイズも色々必要だし 」
『 だよね、結構いる 』
「 待って 」
「 ん? 」
話が進むし数は必要だと言うことに疑問になれば、2人の話を止めた
互いに俺の方を向けば、俺はとても大事なことをずっと考えてたから疑問を投げ掛ける
「 学園祭に提供してくれるのはいいけどほぼ無料だよ?弾1発100円だとしても500円位かなって思うし.... 」
「 普通に5発で100円でいいんじゃないか?
宣伝の広告費やCMに1000万とか出すより遥かに安い 」
「 CMってそんなかかるんだ.... 」
「 30秒でかなりな。それより口コミやネットの書き込みの方が今後の利益にもなる 」
流石、一世代で社長まで登り詰めただけある
マーケティングと言うか現代のネット情報の方が早く情報網になることを....
『 ん?どういうこと? 』
「 例えば100人が買って、その100人がネットに書き込みをする。1人につき100人見たとする。そしたら単純計算で1万人はブラックローズ社の事を良くも悪くも知る。その1万人がまた書き込めば? 」
『 沢山の人がパンツを知る! 』
「 そう言うことだ。TVを見たほんの一部より、ネットで勝手にトレンドに上がって拡散されたりする方が俺はいいと思う 」
例え100人の内の1人でも書き込みをして、それがトレンドやら拡散されれば多くの目に写るという
それが利益になろうが、ならなくても
ブラックローズ社を知ったという事だけで彼女の父親はいいと笑っていた
「 だから悪い評価がつかないよう、試着室やら見てやるし、下着を測る奴は一流を貸してやる。ついでに袋の中に宣伝広告入れてくれたら助かるな。1万円分買ったら40%OFFの商品券付きで 」
「( 人様の学園祭で別のパンフレット配ろうとしてる!!こわっ!! )」
ビジネスマンはチャンスがあれば物にする辺り、怖いなって思ったよ
と言う事は蒼井も玩具屋さんを宣伝したくて許可出したのかな?
そう言えば、浜口も自分の家の金魚だからって言いながら金魚すくいさせてたな....
地域交流を狙った、宣伝....
ビジネスマン....恐ろしい....
『 じゃ、沢山パンツを準備しなきゃ!女性には上下セットだね 』
「 あぁ、そうだな 」
此処に1名、パンツしか頭に無い子がいて俺は幸せだよ
屋台の利益は学園に渡すことを頷いて、
学園側は宣伝に協力することを頷いた
そしてCMとかに使う教室やら校舎が後に、俺達がいる学園が使われ始めたのは言うまでもない
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
17
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる