転校生にパンツを狙われて困ってます

獅月 クロ

文字の大きさ
60 / 77

11

しおりを挟む
~ シルキー視点 ~


休憩は輝夜を連れて抜けてきた
上着を羽織り、片手に飲み物を持ってしょーたと出店を回る

「 何処も射的位には盛り上がってるんだね。お客人数が多いんだ 」

『 そうだろうな。意外に夏祭りみたいにわちゃわちゃしてる 』

「 そりゃ祭りだもん 」

辺りを見渡しながら笑うしょーたの横顔へと視線を向け、直ぐに逸らしてから軽く返事をする 

何気無く挨拶程度の頬へのキスに拒否された事に気に掛かるけど、日本人はそういう挨拶に慣れてないシャイだと聞いている

しょーたは元々シャイだし仕方無いって思うと気に成らなくなっていた 

「 そう言えば何か食べる? 」

『 ん? 』

「 昼には早いけど、今食べないと休憩出来ないと思うし 」

確かに3時間後との休憩だと言っても戻ってしまえば、時間は出来なくなると思う
昼は少し人が少なくなったとしても離れる訳にはいかないから頷く

『 ん、食べる 』

「 じゃなに食べようか?俺は腹ペコだから結構食えるけど、シルキーは少食だからなぁ 」

片手を腹に触れ、屋台の料理に誘われるまま歩いくしょーたを見れば何となく近付きたくなり、もう少し寄り肩と腕が触れる程度まで近くに立ち歩いていく

『 色々食べたいな、何があるのかも分からないけど 』

「 色々....重いものは止めて軽いものから食べていくかな。パンフレットを配ってるのは正門側らしいけど結構、看板とか見たら分かるよ 」

あっちには綿菓子あるし、向こうにはなにがある、と告げながら歩くしょーたは楽しそうだ
私がいるから詰まらない様子では無いのなら其だけでいい

輝夜も周りの匂いに気になりながらも、躾の成果が出てるし今日は楽しいと思う

「 其処の美男と美女カップルさん!やっていかない? 」

「『 ん? 』」

突然と聞こえてきた声に二人揃って立ち止まり、カップル?では無いのだがと傾げていても相手は先輩っぽいからなにも言えなく見ていた

「 3年4組の出し物。それ行け二人でどこまでも!を体験しない?カップルさん向けのイベント沢山、スタンプラリー方式なんだよ 」

「 ....俺達はお腹空いてるから 」

「 大丈夫!食べる事もあるよ! 」

食べ物付きで色んな事が出来そうならと、何気無くしょーたの小指を掴み、引っ張れば彼は視線を向ける

『 沢山遊べるならやってみたい 』

「 そう?シルキーが言うならやってみよか。いいよ、それでなにすればいいの? 」

「 やった!では、此方に名前の記入をお願いします!名前だけでいいよー 」

名簿の様なものを向けられて、先に男性用の部分に将太の名前を、そして女性用の場所にシルキーと記入すれば、彼女は私達の胸元に缶バッチをつけた

「 これは移動してもイベント参加中だと分かるものです。これはカップル限定用なので二人セットだと3年の屋台は無料なのです!で、こっちは参加中の印 」

「 離れないよう!繋がってください! 」

新しい先輩もやって来れば、渡されたのはフォー付きの手錠
鍵は此方で預かるとかで言われ、しょーたは何処か戸惑いながら告げた

「 利き手は左だったよね?ならこっちかな 」

『 うん.... 』

「 キツくない? 」

『 大丈夫! 』

上着を脱ぎ腰へと巻いてから、右手首につけられたピンクのフォーのついた手錠、それはしょーたの左手首に同じくつけば彼は動かし辛いねと笑ってから視線を先輩方へと向けた

「 では、制限時間は30分!このスタンプ6つを集めて下さい。制限時間内に終わらなければ1000円頂きます! 」

「 値段言わなかったのその事ね....いいよ、やろうか 」

何処か楽しそうなしょーたを見れば私もやる気になってくる、受け取った紐のついたスタンプラリーのカードをしょーたが掛ければストップウォッチは押される

「 よーい、スタート!! 」

『 しょーた、制覇するよ!! 』

「 仕方無いね、分かったよ! 」

「 ワンッ!!

しょーたとなら出来そうな気がする事に、
輝夜もまた返事をすれば、二人で走り始める

「 最初のスタンプは3年1組の風船を割るコースだ、それはさっき方向を見たから分かるよ 」

『 流石しょーた! 』

手錠があってもしょーたが何気無く走るペースを合わせてくれるから嬉しい

体育館A館の方に行き最初のゲームは始まった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

処理中です...