この世界に2人ぼっち

江田真芽

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プロローグ

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 目覚めた私は見覚えのない室内に酷く違和感を感じて窓の外を見た。横転する車、陥没している道路、半壊や全壊している民家。

「‥‥一体これは‥」

 自分の名前や容姿すら思い出せない中、私はこの状況に目を回していた。
 大震災?私だけ逃げ遅れて他の人達は避難所にいる、とか?でも遠くの方では爆弾を喰らったように地面が吹き飛んでいる所もあるし‥

宇宙人かーーー?!宇宙人の侵略かーーーーー?!

 私以外の地球人はみんなUFOで連れ去られてしまった、とか?!すごくあり得るんですけど!それ!ということは、私も宇宙人に見つかってしまったら連れ去られてしまう‥?!

「やっと目ェ覚めたのかよ」

「ぎゃあああああ!!!」

 早速でました宇宙人!私の悲鳴は宇宙人に効果的面だったらしい。耳を塞いで顔を顰めている。今のうちに逃げないと‥私まで捕まってしまう‥!

ーーでも宇宙人って、意外と人間と見た目変わらないのね。

 なんてそんなことを思いながら駆け出した私は、気付いたら床に背をつけて天井を見上げていた。どうやらひっくり返されたらしい。恐るべし宇宙人。

「つ、強いわね‥宇宙人‥。
一体なにが望みなの?!みんなをどこへやったの?!」

「ーーーはぁ?」

 宇宙人は私を押さえつける為に私に馬乗りになっている。イメージでは肌は銀色でベタベタしてて触手があって、ラグビーボールのような目をしていると思っていたんだけど‥。肌色の肌に黒い髪、物凄く不機嫌そうな顔。うん‥普通に人間にしか見えないわ。

「‥‥え?宇宙人、ですよね?」

 自信をなくした私は恐る恐るそう尋ねてみた。

「は?なに?喧嘩売ってんの?」

ーーひぇぇ、お怒りでいらっしゃる!!
え?まさかと思うけど人間様でしょうか。

「‥‥あ、あの、に、人間ですか」

「‥‥‥」

こっわ。こっっわ。しかめっ面すごいよ。仁王像レベルなんですけど。
超怒ってるじゃん。

ーー目が覚めたら荒廃した世界。傍にはブチ切れの青年。(宇宙人じゃないとわかり丁寧に謝罪は致しました)
一体どうなるんでしょうか‥?詰んでませんか?私。


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