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最終章
最終章-27
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罪の意識に苛まれ、でも戸籍を共有していた事情もあり、ジンを無縁仏としか処理できなかった。
そんな形でしか弔う事が出来ない、不甲斐ない自分が許せなかった。
この怒りを、どうすればいいのか。
誰にぶつければいいのか。
そもそも、どうしてジンは、二つあるハズの臓器が一つしかないという奇妙な身体だったんだ!
そこから新は、ジンの過去を詳細に追った。
――――そうして行き着いた先が、豊川と安蒜だった。
ジンが不完全な身体で産まれた原因は、彼らのデザイナー・ベビー事業にあったのだ。
産院に問い合わせたので、亡くなった竹野京香という女性が、ジンの母親だったという事は掴んでいる。
そこから遡って、新はジンの過去を独自に調べたのだ。
そうして掴んだ答えは、衝撃的なものだった。
(ジンがあんな身体だった原因は、奴等が実験で作りだした未熟な胚を、ジンの母親に移植した所為だったんだ!)
だからジンは、あんなに簡単に死んでしまったんだ。
なんて可哀想なジン。
実験動物の様に不完全な身体にされ、母親まで亡くなって。
それもこれも、あいつらが全部悪かったんだ。
奴等が諸悪の根源だ。
だったら、奴等に絶望を味わわせてやる。
必ず地獄に送ってやる――――!
「オレはそうして、復讐を誓った。それが全てだ」
洗い浚い告白した新に、聖は何と声を掛ければよいのかと惑う。
「ジン……いいや、新か……」
そんな形でしか弔う事が出来ない、不甲斐ない自分が許せなかった。
この怒りを、どうすればいいのか。
誰にぶつければいいのか。
そもそも、どうしてジンは、二つあるハズの臓器が一つしかないという奇妙な身体だったんだ!
そこから新は、ジンの過去を詳細に追った。
――――そうして行き着いた先が、豊川と安蒜だった。
ジンが不完全な身体で産まれた原因は、彼らのデザイナー・ベビー事業にあったのだ。
産院に問い合わせたので、亡くなった竹野京香という女性が、ジンの母親だったという事は掴んでいる。
そこから遡って、新はジンの過去を独自に調べたのだ。
そうして掴んだ答えは、衝撃的なものだった。
(ジンがあんな身体だった原因は、奴等が実験で作りだした未熟な胚を、ジンの母親に移植した所為だったんだ!)
だからジンは、あんなに簡単に死んでしまったんだ。
なんて可哀想なジン。
実験動物の様に不完全な身体にされ、母親まで亡くなって。
それもこれも、あいつらが全部悪かったんだ。
奴等が諸悪の根源だ。
だったら、奴等に絶望を味わわせてやる。
必ず地獄に送ってやる――――!
「オレはそうして、復讐を誓った。それが全てだ」
洗い浚い告白した新に、聖は何と声を掛ければよいのかと惑う。
「ジン……いいや、新か……」
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