彼が恋した華の名は:3

亜衣藍

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後日談

Eternal-20

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 その、弾力のある尻を両手で掴むと、各々左右へとゆっくり開く。

「う……」

 秘められている谷間に空気を感じ取り、聖は小さく呻いた。

 何度も挿入を繰り返された後孔は未だ熱を持っており、ヒヤリとした空気に触れた事で、そこはピクッと震える。

「史郎――もう、うぅ!」

 やめてくれと言い掛けた唇を塞ぎながら、その手は巧みに動き続ける。

 史郎は十本の指を駆使し、クチュクチュという淫靡な音を立て、敏感な後孔を愛でた。

 その、決して乱暴ではない優しい手つきに、聖は逃げることも忘れて悶える。

「それは、だめ……だ、って」

「具合が良すぎてか?」

 揶揄うように言うと、意外にも、聖はこくりと素直に頷いた。

 腕の中に閉じ込めた肉体からは芳しい香りが立ち昇り、史郎の脳髄を痺れさせる。

「――っそ」

「え?」

「ゴム。やっぱ、備えが必要だな」

 イタズラするだけで終わらせようと思っていたが、あまりにも可愛らしい聖の反応に、史郎の男根は雄々しく勃ち上がってしまっていた。

 一刻も早く聖の中に入り込みたいと、それは透明な先走りを滴らせている。

 しかし、疲労の蓄積している状態の聖に中出しするのはさすがに可哀想だと、今日は何とか我慢に徹していたが。

(ゴムなんて、普段は使わんからな。もっとストックしとけばよかった)

 だが、隈の浮いた顔で気だるげな様相をしている聖を前にして、やはり今から本番・・は無体だと思い直す。

「……オレも、大人になったもんだ」

 そう独り言を口にしたところ、聖がクッと失笑した。

「誰が大人だって? あんたはいつだって、そこらの小僧よりもよっぽど質の悪いガキだよ」

「ガキだと? オレが?」

「ああ、そうだよ」
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