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第15話 バスケットからの連想
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午前八時。
バスケット二つを両手に持ち、やって来たドクトルの住むこの医院。二階建てのコンクリートの箱。
その診察室に持って来たものを置いて、あたし達はとりあえず待機、ということになっていた。
「おーいロッテ、今のうちにお茶、呑んでおこーぜ」
この日は普段使われていない簡易キッチンが大活躍する珍しい日らしい。
普段は、と言えば、お茶にしても、マスターはドクトルに魔法瓶に一杯、コーヒーを作って朝、持たせてやる。無論その時には、ランチを入れたバスケットも一緒だ。
……ただそれが三つも四つもあるとは思ってなかった。
そのバスケットについては、少し思い出すことがある。
*
「あーちょっと待て! 忘れ物」
とある朝、マスターはそう言いながら、ドクトルを引き止め、バスケットの中にぴっしりと蓋を閉めたミルクパックを一つ入れた。
「……何だ一体」
「絶対に、入れろよ! コーヒーの時には、半分はミルクだ。暖めるのが厄介なら、マイクロウエーブにコーヒーとミルクを半々に入れたカップを入れてスイッチを入れろ」
……何って事細かな説明だ。あたしはそれを聞いた時、思わず凍った。
ドクトルはそれを聞くと、ひどく嫌そうな顔になった。あたしは見たことの無い表情に今度は陰からそっと歯をむいた。
「……薄いだろ」
「薄かろーが何だろーが!」
するとマスターはぴ、と指を突き付けた。
「あんたはそーしないと、ブラックの煮詰まった奴でも見境い無く呑んで、結局胃を壊すんだからな! 医者の不養生って言葉、知ってるか?」
「別にコーヒーが全て胃を荒らす訳ではないのだが……」
「じゃあこないだのは何だよ。それにあんた最近、カルシウム不足だぜ?」
「根拠は?」
「あんたのとこから帰りにウチに寄ってく患者さん達が、最近先生は苛々して怖い、って漏らしてたぜ」
「……そんなこと彼等は言ってたか?」
「言ってた。そんで、あんたが怖いから、俺のとこ言ってくるんだよ。全く。とばっちりは俺に来るんだからな!」
「……判った」
と、ドクトルは素直にミルクパックを入れたバスケットを締め直した。よし、とマスターは腕組をしながら、にこにこと笑っていた。
うーん、とうなりながらあたしはその様子を黙って眺めていたが、その反面、こんなことも考えていた。
……果たしてうちのママだったら、あのひとに対して、ああいう風にできただろうか?
ママの言う「パパ」は大人で恰好良くて、しっかりしたひとだった。……少なくとも、年下の男に機関銃トークされて、黙って言うことを聞くひとではなかった。
でも目の前のひとは「そういうひと」だ。クルト・ケルデンの顔をしたひとは「そういうひと」なのだ。
すると、あたしのモットーたる「批判的精神」がもぞもぞと動き出す。
―――本当にママは、パパを知っていたんだろうか?
ママとの生活は、ここ三ヶ月ばかりの忙しさの中で、次第に優しい記憶として、ふるいにかけられてきた。そもそもママがあの時点まで戻ってしまったのなら、あたしが忘れられてしまったのは当然なのだ。
ともあれ、記憶の中のママは、マスターの様に言葉は多く無かった。言うべきことをばしばしと露骨に言うこともなかった。
だからこそ、あたしが逆にそういうことは言う様になってしまったとも言える。
例えばたまの休みに用も無いのにやって来るセールス。
ママはアパートの扉をつい開けてしまっては、どう断ろうか、と曖昧に笑ったまま、そのままずるずると商品を買わされそうになることが多かった。
あたしがそんなママを見かねて、セールスを口で追い返したのは、まだ六つの頃だ。
「ロッテって凄いわねえ」
と後ろでその様子を見ながら、彼女は本気で驚いていた。あたしはそんな彼女に念を押す様に言ったものだ。
「これからはあたしが出るから、ママは来たひとは全部確かめて、セールスの奴らしかったら絶対に出ないで!」
彼女はそんなことも経験が少ないお嬢さん育ちだった。あたしとは違うのだ。
それ以来、あたしはママの代わりに業者を撃退してきた。
話の矛盾をつくのが大好きな性格をしていたあたしだが、当時は基礎学校に居たこともあり、教師受けも考え、その性格を思う存分発揮できなかった。そんなあたしにとって、彼等はいい鬱憤晴らしになった。
ママはそんなあたしを見て感心していた。
そしてそのママの口から出る「パパ」は、言うべきことをきちんという、男らしいひとだった。
でも考えてみれば、そう思っていたのは、ママだけだったかもしれない。
おじーちゃんは、パパを嫌っていた。
その理由を考えるのは止していた。単純に自分達を残して死んでしまったから、彼の予定が狂ったから、娘を哀しませたから、娘も自分達も見捨てて、下手な活動に加わったから、と。
そう考えてきた。そう考えようとしてきた。
だけど本当にそれだけだろうか?
ここに来てから、その疑問は仕事のすき間を縫う様にして浮上してきた。
一方、おばーちゃんはどんな時でも中立だった。悪くも良くも言わなかった。これはあたしに大きな影響を与えた。時々はパパの思い出も話してくれた。ただやはり彼女らしく、曖昧な言い方だった。
優しいひとに見えたよ。
男らしいひとに見えたね。
頼れるひとに見えたよ。
見えた、見えた、見えた。
それはあくまで主観の問題で、本当にそうだとは限らない。彼女はあたしに無意識にそう語りかけていた。
娘には決して言わなかっただろう、そのことは。
「あんたのママは、パパを本当に愛していたからねえ」
だから、言えなかった。
ママの前では、そんな感想一つ言わないどころか、ママが楽しそうに語るパパの記憶をいちいち「そうだね」と笑顔でうなづいていたものだ。あたしはそのたびに「何でおばーちゃんは嘘を言うのだろう」と思っていた。
するとおばーちゃんは、後であたしをそっと呼び寄せては、お菓子をくれた。そして「ロッテは賢い子だね」とつぶやいた。
おばーちゃんが帰ってから、それが懐柔か脅迫の類だということに気付いた。あたしはママにそんなことは漏らしてはいけない、表情一つでも。そんな意味が、口にした甘ったるいお菓子の中には含まれていた。
正直、それ以来、「優しい」おばーちゃんを何処かで怖がっていた様な気もする。
だから正直、彼女達夫婦がテロによって亡くなった時、哀しかったと同時にほっとしたことも事実だ。
そう思ってしまう自分がやや情けない、と思うことはあった。
だが少なくとも今後彼女から無言の懐柔を受けることは無く、おじーちゃんからも、むっとした視線を投げられることも無いというのは、あたしをずいぶんと気楽にさせた。
ママは哀しんだ。だけどしっかりしていた。錯乱することもなく、淡々とお葬式の喪主を務めていた。
「二人っきりになってしまったわねえ」
とママは言った。あたしは彼女の手を握ったまま、黙ってうなづいた。そして
「でもいいわ、あなたが居るから」
とも言った。あたしは嬉しかったが、その言葉の意味を問うことは怖くてできなかった。
それはあなたがあたしのことを好きだからですか?
それとも、あなたにとって、あたしがパパの子供だからですか?
聞きたくて、絶対聞けないことだった。
バスケット二つを両手に持ち、やって来たドクトルの住むこの医院。二階建てのコンクリートの箱。
その診察室に持って来たものを置いて、あたし達はとりあえず待機、ということになっていた。
「おーいロッテ、今のうちにお茶、呑んでおこーぜ」
この日は普段使われていない簡易キッチンが大活躍する珍しい日らしい。
普段は、と言えば、お茶にしても、マスターはドクトルに魔法瓶に一杯、コーヒーを作って朝、持たせてやる。無論その時には、ランチを入れたバスケットも一緒だ。
……ただそれが三つも四つもあるとは思ってなかった。
そのバスケットについては、少し思い出すことがある。
*
「あーちょっと待て! 忘れ物」
とある朝、マスターはそう言いながら、ドクトルを引き止め、バスケットの中にぴっしりと蓋を閉めたミルクパックを一つ入れた。
「……何だ一体」
「絶対に、入れろよ! コーヒーの時には、半分はミルクだ。暖めるのが厄介なら、マイクロウエーブにコーヒーとミルクを半々に入れたカップを入れてスイッチを入れろ」
……何って事細かな説明だ。あたしはそれを聞いた時、思わず凍った。
ドクトルはそれを聞くと、ひどく嫌そうな顔になった。あたしは見たことの無い表情に今度は陰からそっと歯をむいた。
「……薄いだろ」
「薄かろーが何だろーが!」
するとマスターはぴ、と指を突き付けた。
「あんたはそーしないと、ブラックの煮詰まった奴でも見境い無く呑んで、結局胃を壊すんだからな! 医者の不養生って言葉、知ってるか?」
「別にコーヒーが全て胃を荒らす訳ではないのだが……」
「じゃあこないだのは何だよ。それにあんた最近、カルシウム不足だぜ?」
「根拠は?」
「あんたのとこから帰りにウチに寄ってく患者さん達が、最近先生は苛々して怖い、って漏らしてたぜ」
「……そんなこと彼等は言ってたか?」
「言ってた。そんで、あんたが怖いから、俺のとこ言ってくるんだよ。全く。とばっちりは俺に来るんだからな!」
「……判った」
と、ドクトルは素直にミルクパックを入れたバスケットを締め直した。よし、とマスターは腕組をしながら、にこにこと笑っていた。
うーん、とうなりながらあたしはその様子を黙って眺めていたが、その反面、こんなことも考えていた。
……果たしてうちのママだったら、あのひとに対して、ああいう風にできただろうか?
ママの言う「パパ」は大人で恰好良くて、しっかりしたひとだった。……少なくとも、年下の男に機関銃トークされて、黙って言うことを聞くひとではなかった。
でも目の前のひとは「そういうひと」だ。クルト・ケルデンの顔をしたひとは「そういうひと」なのだ。
すると、あたしのモットーたる「批判的精神」がもぞもぞと動き出す。
―――本当にママは、パパを知っていたんだろうか?
ママとの生活は、ここ三ヶ月ばかりの忙しさの中で、次第に優しい記憶として、ふるいにかけられてきた。そもそもママがあの時点まで戻ってしまったのなら、あたしが忘れられてしまったのは当然なのだ。
ともあれ、記憶の中のママは、マスターの様に言葉は多く無かった。言うべきことをばしばしと露骨に言うこともなかった。
だからこそ、あたしが逆にそういうことは言う様になってしまったとも言える。
例えばたまの休みに用も無いのにやって来るセールス。
ママはアパートの扉をつい開けてしまっては、どう断ろうか、と曖昧に笑ったまま、そのままずるずると商品を買わされそうになることが多かった。
あたしがそんなママを見かねて、セールスを口で追い返したのは、まだ六つの頃だ。
「ロッテって凄いわねえ」
と後ろでその様子を見ながら、彼女は本気で驚いていた。あたしはそんな彼女に念を押す様に言ったものだ。
「これからはあたしが出るから、ママは来たひとは全部確かめて、セールスの奴らしかったら絶対に出ないで!」
彼女はそんなことも経験が少ないお嬢さん育ちだった。あたしとは違うのだ。
それ以来、あたしはママの代わりに業者を撃退してきた。
話の矛盾をつくのが大好きな性格をしていたあたしだが、当時は基礎学校に居たこともあり、教師受けも考え、その性格を思う存分発揮できなかった。そんなあたしにとって、彼等はいい鬱憤晴らしになった。
ママはそんなあたしを見て感心していた。
そしてそのママの口から出る「パパ」は、言うべきことをきちんという、男らしいひとだった。
でも考えてみれば、そう思っていたのは、ママだけだったかもしれない。
おじーちゃんは、パパを嫌っていた。
その理由を考えるのは止していた。単純に自分達を残して死んでしまったから、彼の予定が狂ったから、娘を哀しませたから、娘も自分達も見捨てて、下手な活動に加わったから、と。
そう考えてきた。そう考えようとしてきた。
だけど本当にそれだけだろうか?
ここに来てから、その疑問は仕事のすき間を縫う様にして浮上してきた。
一方、おばーちゃんはどんな時でも中立だった。悪くも良くも言わなかった。これはあたしに大きな影響を与えた。時々はパパの思い出も話してくれた。ただやはり彼女らしく、曖昧な言い方だった。
優しいひとに見えたよ。
男らしいひとに見えたね。
頼れるひとに見えたよ。
見えた、見えた、見えた。
それはあくまで主観の問題で、本当にそうだとは限らない。彼女はあたしに無意識にそう語りかけていた。
娘には決して言わなかっただろう、そのことは。
「あんたのママは、パパを本当に愛していたからねえ」
だから、言えなかった。
ママの前では、そんな感想一つ言わないどころか、ママが楽しそうに語るパパの記憶をいちいち「そうだね」と笑顔でうなづいていたものだ。あたしはそのたびに「何でおばーちゃんは嘘を言うのだろう」と思っていた。
するとおばーちゃんは、後であたしをそっと呼び寄せては、お菓子をくれた。そして「ロッテは賢い子だね」とつぶやいた。
おばーちゃんが帰ってから、それが懐柔か脅迫の類だということに気付いた。あたしはママにそんなことは漏らしてはいけない、表情一つでも。そんな意味が、口にした甘ったるいお菓子の中には含まれていた。
正直、それ以来、「優しい」おばーちゃんを何処かで怖がっていた様な気もする。
だから正直、彼女達夫婦がテロによって亡くなった時、哀しかったと同時にほっとしたことも事実だ。
そう思ってしまう自分がやや情けない、と思うことはあった。
だが少なくとも今後彼女から無言の懐柔を受けることは無く、おじーちゃんからも、むっとした視線を投げられることも無いというのは、あたしをずいぶんと気楽にさせた。
ママは哀しんだ。だけどしっかりしていた。錯乱することもなく、淡々とお葬式の喪主を務めていた。
「二人っきりになってしまったわねえ」
とママは言った。あたしは彼女の手を握ったまま、黙ってうなづいた。そして
「でもいいわ、あなたが居るから」
とも言った。あたしは嬉しかったが、その言葉の意味を問うことは怖くてできなかった。
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