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夫であった侯爵は語る
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私、ダグ・セブンスが妻であったあれと出会ったのは、まだあれが母の実家である子爵家の家庭教師をしていた時だった。
決して美人という訳ではないが、決して勉強や作法を学ぶのが好きではない従姉妹達に対して、実に根気よく接していた姿が好ましかったのだ。
私は当時まだ侯爵ではなかった。結婚後しばらくして、私達の様子に安心した両親が引退を決めたことで継いだようなものである。
その頃もまだ子供は居なかったが、父方の親戚に男子は多かったので、いざとなったら出来の良いのを養子にすればいい、という考えは今と変わっていない。
というより、そもそもこの家自体がそうやって跡取りを繋いできたのだ。
それは実子がどうにもならない出来であった時にも適用された。
私はそれを知っていたこともあり、跡取りとしての息子としては一人きりであっても一生懸命勉学も、身体を鍛えることも努力した。
外見、風采に関してだけはどうにもならなかったが、そこはもう諦めていた。
元々異性にもてようという気持ちもそう強くはなかったのも良かった。
私は淡々と、自分の役割を子供の頃からこなしてきた。そしてそれに満足していた。
とは言え、年頃ともなると、嫁取りの話が出てくる。
……はずなのだが、ともかく私には来手がなかった。
一応釣書はばらまいていた、と母は言っていた。だが相手にしてくれる令嬢がいないとのことだった。
「どういうことでしょうねえ」
母は困った顔をしていたが、私はよく判っていた。
自分は決して絵姿から会ってみたいと思われる姿でない。
父方の従兄弟達は、嫁を取るなり婿に行くなり、次々とその辺りは成立していった様だった。
家格はそう変わらないなら、やはり見栄えの良い方が売れるのだな、と父の商売を見ていたことからやはり淡々と考えていた。
まあいざとなったら独身でも構わない、とまでその頃の私は思っていた。
そんな折りの彼女との出会いである。
決して美人という訳ではないが、決して勉強や作法を学ぶのが好きではない従姉妹達に対して、実に根気よく接していた姿が好ましかったのだ。
私は当時まだ侯爵ではなかった。結婚後しばらくして、私達の様子に安心した両親が引退を決めたことで継いだようなものである。
その頃もまだ子供は居なかったが、父方の親戚に男子は多かったので、いざとなったら出来の良いのを養子にすればいい、という考えは今と変わっていない。
というより、そもそもこの家自体がそうやって跡取りを繋いできたのだ。
それは実子がどうにもならない出来であった時にも適用された。
私はそれを知っていたこともあり、跡取りとしての息子としては一人きりであっても一生懸命勉学も、身体を鍛えることも努力した。
外見、風采に関してだけはどうにもならなかったが、そこはもう諦めていた。
元々異性にもてようという気持ちもそう強くはなかったのも良かった。
私は淡々と、自分の役割を子供の頃からこなしてきた。そしてそれに満足していた。
とは言え、年頃ともなると、嫁取りの話が出てくる。
……はずなのだが、ともかく私には来手がなかった。
一応釣書はばらまいていた、と母は言っていた。だが相手にしてくれる令嬢がいないとのことだった。
「どういうことでしょうねえ」
母は困った顔をしていたが、私はよく判っていた。
自分は決して絵姿から会ってみたいと思われる姿でない。
父方の従兄弟達は、嫁を取るなり婿に行くなり、次々とその辺りは成立していった様だった。
家格はそう変わらないなら、やはり見栄えの良い方が売れるのだな、と父の商売を見ていたことからやはり淡々と考えていた。
まあいざとなったら独身でも構わない、とまでその頃の私は思っていた。
そんな折りの彼女との出会いである。
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