和田慎二マンガについて~パパと恵子から亜里沙や神恭一郎やサキとかアマリリスとか

江戸川ばた散歩

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3.別冊マーガレット時代③

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・「恵子とパパ」シリーズ

 ……これがまあ、コミクスの同時収録で見たけど本誌では見てないな、というのが多いんですな。
 雑誌で読んだのは「白い学生服」。
 当初はまあぐれてたこの白い学生服キャラが、結局最後にはパパの書生になって、恵子にいい様に使われるギャグキャラになるんですがね……
 ちなみにここに出てくる飼い猫が1号、2号、V3、そしてメスのアマゾンって辺りが時代ー。
 なんつーか数居るとライダーにするのは昭和特撮を愛する者の癖ななんですよねえ。

・「エコと兄貴サマ」シリーズ

 これは二作あって「私と兄貴のアップルパイ」「キャベツ畑でつまずいて」なんですが。
 兄貴サマ=岩田慎二(ガンさん)はその後いろーんな作品に出てきますな。
 神恭一郎と知り合いということで出てくるし、朱雀~でも当人ではないけど出てくるとか、そんでアマリリスにも出てくるという。
 スターシステムを渡り歩く一人。 
 個人的には趣味満載の「キャベツ畑」が滅茶苦茶好きでした。
 いや何つーたって、帰り道遅くなったエコちゃんとばったりキャベツ畑の辺りで会った兄貴サマ、突然時計もったウサギを見つけて追いかけたら、はちゃめちゃアリス世界に来てしまったという。
 ハンプティダンプティよりチェスが下手な兄貴サマと、あっさり勝ってしまうエコの対比とか、アリス好きでルイス・キャロルについて熱く語る兄貴サマに「ロリータ・コンプレックス」と肘打ち食らわせるのが。
 そんで色々あったあげく(はちゃめちゃなのに破綻が無い!)膨れすぎて浮いてしまうキャベツに乗っていったら元の世界に戻ったよー、という。
 いやこれは本気で楽しかった話。

・わが友フランケンシュタイン
 これはこれで3~4本話があったのかな。
 それぞれフランケンシュタインをめぐるオムニバスなんだけど、口をきけない少女との交流話が心に残るわー。
 水に長時間潜るのが得意な少女がフランケンシュタインを見つけてそれ以来言葉の無い交流をする、という。
 けど湖底の宝を見つけてしまったことで少女は無理矢理それを何度も潜らされて取らされて。
 身体に限界が来てとうとう息を引き取った時、少女のために捕まったままになってたフランケンシュタインが鎖を引きちぎり復讐するという。

・「クマさんの四季」シリーズ

 衣装がね!
 何というかロシアとか北欧的なそれで、まあ頭が動物な、人間みたいなー。メルヘンどす。
 これはちょっと「毎日小学生新聞」に掲載されていた「うおどめ村」という作品がこのキャラを勝手に出したということでいきなり連載中止になったのにびっくりしたという記憶が。
 作者近況とかで「太陽の王子ホルス」のヒルダを常に出す作者なんで、メルヘンやファンタジーも好きだったんだろうなあ、と。
 ほら後にピグマリオ。

・「超少女明日香」シリーズ(別マ版)

 ちなみにこの第一作の予告カットではまだ変身後明日香の髪がうねってませんでした。
 いやあ、当時「超能力」もの憧れましたねー。
 ジュブナイルで超能力ものが出てきて憧れましたから!
 明日香の場合、大自然の友、と最初の話から言ってましたが、やっぱり傍から見れば超能力ですから!
 高圧電流を流した門握った時変身してにこっと笑ってそれを思いっきりへし折った後に超能力無双して、その後分身(これはあまり後にも無いですねー全部人格あるというのは)して~という。
 この時一見ボロ猫のミックまでもシャープで怖いのに変身するというのがまた良い。
 何せミック、拳銃の弾丸受け止めますもん。
 なお第一作はコマ割りが細かすぎるとこが当時ありまして。
 翌年の「明日香ふたたび」と「ふたりの明日香」ではその辺りがずいぶん変わっております。
 「ふたたび」では胸を打ち抜かれても自然の力で治癒してしまうというのが初めて出てきますが。
 何というか当時一作一回明日香のヌードというのがサービスで出てきたんですが、対象誰なんですかねえ。
 この「ふたりの明日香」で実は双子だったんじゃないか? の葵今日子(変身後の明日香そっくり)が「お色気歌手」と同時に役者もやってるんですが、ここで「スケバン刑事」やってるんですよねー。
 当時はもう並行してましたから。
 で、今日子もサキも同じ顔という訳ですな。
 ただ和田慎二の芸能界観はやっぱり何処かやや古めのとこがありましたね。
 これは後でアイドル活動満載の「アマリリス」の時にも思いましたが。
 ちなみに「アマリリス」でこの一作目を「映画」として描き直ししているのも面白く。
 それができるというのが、まあ当時のあの方の立ち位置だったのだろうな、と。

 というのが別冊マーガレット時代。 
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