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13 善は急げ
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初のダンジョンは、世間知らずな私がホイホイと人を信じてついていった結果、装備品狙いだったと言う嫌な思い出だったな。
だが、ヴェルジュの知り合いだったノアと言うハーフエルフの女の子と知り合いになれたし、ヴェルジュが迎えに来てくれたしで、終わり良ければ総て良しって感じ。
お金も入ったし、まだ当分ダンクの宿屋で泊まれます。
お金が入ったからと言っても、ちゃんと冒険者ギルドへ行って、依頼を達成しないといけない。
または、魔物や魔獣を倒して素材の換金だ。
自分自身のレベルアップをし、ブロンズカードへとステップアップも課題です。
広いギルドホール内に貼られている依頼用紙を見る。
「おはようカーラ」
「ノア。昨日はありがとう」
「それはこっちのセリフ」
キラキラとブロンズカードが、彼女の胸で光る。
チェーンをつけて、首からぶら下げているのだ。
私はロイ印のウエストポーチの中です。
彼女がとても嬉しいのだとわかりますが、ちゃんと服の下に入れておこうよ。
そうおもいつつも、ブロンズカードを見せてもらう。
桜色で綺麗だ。
D-1とランクの所に記入されていた。
それは十段階の下。
Dー10になれば、Cランクに王手らしい。
「青銅のカードの時はなかったでど、分かりやすいよね」
これも魔法のある世界の不思議だろうか?
魔石とかも奥が深いわ~。
同じブロンズカードでも、細かいランクがあるのだと知りました。
「そうそう、何でも青銅のカードとブロンズカードの者ならば、格安で借りれるアパートメントが出来るみたい。希望者は受付で名前を記入なんだって」
「よく知っているね」
「入口に書いていたわ」
見なかった。
もっとちゃんと見なければ。
「私はもう記入したわ」
情報は早いし、行動も早いノアに感心しながら、受付に行くと、殺伐としている。
限定グッズ販売の光景を思い出す。
早い者勝ち!
「早くカーラも行かなくちゃ。」
「うん! 善は急げってことね」
良いと思ったら、すぐ行動!
いざーーーっ!
突っ込むが、跳ね返された。
もう一度チャレンジするが、今度は肘鉄をくらった。
ぐはぁ!
「魔物や魔獣よりも恐ろしい・・さすが人間世界だわ」
こうなれば奥の手を使うしかない。
「ドローシーーーっジャンプ!」
鎖を天井の太い柱に絡ませた跳躍だ。
人の頭上を飛び越えてカウンターに着地成功!
「応募希望します!」
「ちゃんと並んでください。多ければ抽選ですから」
受付嬢の顔が、とても怖かったです。
すごすごと、カウンターから下りて並んだ。
「抽選か・・。そりゃそうだよね」
「うん。自分の運にかけるしかない。これも冒険者の資質」
「そうなの?」
「そうよ! 運なくして、冒険者が務まるかって。運も実力のうちなの」
ノアは胸を張って言う。
ブロンズカードへとステップアップした彼女は、昨日よりも自信に満ちている。
青銅のカードとブロンズカードの違いを一つ知りました。
改めて思った事は、青銅のカードの多い事。
それにも増してブロンズカードの方々が多いです。
年齢もバラバラ。
年若い青銅のカードの子も多くいる。
皆、質素な装備で、私の装備が・・。
お嬢様とかお姫様と言われるはずだ。
だけど、脱ぎません。
やっと順番になり名前を記入する。
「どんなボロボロでも、雨露しのげたらいいわ」
「そうだよ。住む家があったら、サブ職も取りやすい」
そんな貧乏冒険者達の声が聞こえた。
そうだろう。
格安で貸してくれるなんて、ボロボロアパートか、廃墟のような感じかも。
だけど、贅沢はできない。
ダンクの宿屋は居心地は良いけど、一日五千ジオンは、今の私にはキツイから。
身分相応って言葉があるんだよ。
「さて、私は行きます。」
「どんなクエスト?」
ノアは、私が手にした依頼書を覗き込んだ。
「蜂蜜採取ね。私と組まない?」
「組む?」
「うん。カーラは信頼できる。白の聖女様の娘さんでしょ?」
娘さん・・。
ではヴェルジュが母親。
育ての親で彼の血で育った。
間違いない。
「ヴェルジュは私を、育ててくれた。シグルーンとロイ爺さんも。娘さんって言われて・・嬉しい」
「とてもステキな笑顔。改めて私と一緒にパーティーを組んでください。」
「こちらこそ。」
二人は握手を交わした。
初めての冒険者仲間だ。
お互いのカードを重ねると、淡く光る。
これで二人はパーティーを組んだことになる。
協力してモンスターを倒す。
今ならノアがとどめを刺すが、私にもレベルアップポイントが入るのだ。
昨日は、そんなことをしていなかった。
だからノアに全てはいり、彼女はブロンズカードへ昇進した。
ノアの弓矢の実力は確認済です。
最小限の傷しかつけずに、急所を仕留める。
だから換金率も高いのだ。
動くものはダメダメと、本人は言っているが、経験を積んでいけば、凄いハンターになる!
私も捕縛の性能を上げて、出来るだけ傷つけないように獲物をしとめれば、ブロンズカードへの道に繋がる。
だから、ノアの狩りをよく見て学ぶ。
二人でなら欠点を補い合いながら良いコンビになれると思う。
プラス思考です。
ノアは必ず換金したお金は半分くれる。
仕留めたのは彼女だが、捕らえたのは私。
私が捕らえたから、彼女の矢が命中する。
「互いに補い合いながらだよ」
「そして互いに成長し合う。私も光と風の精霊魔法で、カーラみたいに矢にまとわせる訓練をするわ」
「私も獲物の急所を覚えます」
矢は物理攻撃で、アンデット系には不向き。
プラトーダンジョンの地下にはアンデット系モンスターが多いと言う。
アンデット系のモンスターは、良質な魔石を落とす。
物理攻撃でなく魔法攻撃が有効。
私の浄化魔法の出番だと思うが、何処まで通用するかはわかりません。
アンデット系のモンスターは見たことがないし。
だったら、ノアの矢に光の精霊魔法をまとわせたならば、効果ありだろう。
「きゃぁ~! ウール様よ」
「仮面が邪魔だが、きっとスゲー美人だぜ」
「颯爽と歩く姿がかっこいいよな」
「無口で、どことなく品があって、それでいて見事な肉体美。」
皆が見る二階に上がる広い階段を見ると、一日でゴールドカードを得た、ベルセルクのウールが、長身で細身のプリーストを連れて降りてくる。
二人共仮面をつけているので顔は、わからない。
聖職ギルドから派遣されているプリーストはフードを深く被っています。
「憧れるわ」
ノアが、キラキラと目を輝かせていた。
彼女達は、これからクエストなのだろう。
入口近くにいた私に近づいてきた。
どどどーっとウールファン達が押す。
その感覚は、あの時のようで、ぎゅと目をきつく閉じた。
一歩前に足がでた。
ドンと当る感触は硬い。
大丈夫・・
電車じゃない。
「・・気を抜くな・・。」
目を開くと、それはウール様だった。
彼女はガシッと頭を掴んだが、ポンポンと私の頭に軽く触れ、またまた颯爽とギルドの扉を開けて出ていった。
「カーラ! ウール様にポンポンってーっ。」
興奮しているノアと、呆けている私。
「懐かしい・・シグルーンかと思った」
「シグルーンって育ての親の?」
「うん。私に戦い方や、身体強化の特訓をしてくれた師匠。カーラと名付けてくれた名付け親です。」
そう思えばとても彼女に会いたくなる。
「会いたいな~。」
「お婿さん探しの旅にでたんだよね」
「うん。自由奔放に旅をしているんだろうな」
「じゃ、私達も頑張ってウール様のように、強くなってさ、旅に出よう。所で、カーラってどんな由来? 私は胡桃って意味なんだ。」
「由来は言いたくない・・です。黒歴史なので」
「そ・・そう。」
荒れ狂う者って意味だが、うんち君まみれでそうなったとは言えません。
さぁ!
コツコツと今日のクエストをこなしていくぞーぉ!
アパートメントの当選発表。
「なんでぇぇぇ・・」
「そんなぁぁぁ・・」
美少女二人は、床に膝を付きうなだれた。
その周りには、喜ぶ者と、二人と同じく力なく落ち込む者達。
それは、高校の合格発表のようだ。
「運がなかったんだ・・」
「仕方がないよ。頑張って稼ごう」
ノアを励ます。
が、ショックは私も相当受けている。
「皆さん、オーナー様から、第二棟を作って下さると言うお知らせがあります。今回、当選された方々は、急を要するのです。」
そう言われたら、まだ私達はすっからかんではない。
二人でなら、何とか稼いでいる。
「よっしゃーーーっ!」
ノアが復活した。
「お金を貯めて旅資金にしたいし、オーナー様に認められたら依頼に困らない。あのアパートメントに入居できるかで、目標も現実的になるのよ」
「そうなの?」
「そうよ!」
安い家賃。
期間の条件はあるが、ちゃんと依頼を受け、こなし、そして獲物を狩る。
お金は貯まるし、その間に住所が必要なギルドに登録し、サブ職を会得したら、またまた広がる世界がある。
「私、今すぐ応募してくる」
「カーラ! 私も~ぉ」
今度こそはと、受付カウンターに一番乗り。
「応募します!」
「前回の応募書類は有効ですから。」
鼻息荒くそう言ったが、受付嬢に速攻で返答されちゃいました。
===============
ロイ爺は、出来上がったアパートメントを前に、まずまずの満足顔だ。
「ロイ爺さん~。何でも今回、カーラは抽選に落ちたそうですね。」
「うむ。切羽詰まった者が優先じゃ。だが、第二棟を作る。カーラには、ワシの依頼をこなしてもらわねばならん。強くなって、ここの管理もしてもらいたい。」
一生ジジイの為に働いてもらうぞと言った。
「ふふっ。ロイ爺さんも甘いですね~。」
「ふん! お前らと違い厳しくこき使うでな。」
そう言いながらも、第二棟の設計図を見せてもらうヴェルジュは、一部屋だけ、他と違う事に気付いた。
その部屋は、他の一人部屋四つ分くらいあるだろう。
「これだけ広いですね」
「まぁな。その内、婿もできるだろうし、子も産まれるやもしれんしな」
「・・・・爺バカですか~?」
「ほけほけ竜にだけは言われたくないわぁ!」
ロイ爺は設計図を握りしめて、第二棟の建設現場へと向かった。
そこには、大勢のドワーフ仲間達が、仕事を始めていた。
「よし! このアパートメントが、住みたい住居ナンバーワンにしてやるぞ!」
職人の根性をみせてやると、燃えるロイ爺だ。
だが、ヴェルジュの知り合いだったノアと言うハーフエルフの女の子と知り合いになれたし、ヴェルジュが迎えに来てくれたしで、終わり良ければ総て良しって感じ。
お金も入ったし、まだ当分ダンクの宿屋で泊まれます。
お金が入ったからと言っても、ちゃんと冒険者ギルドへ行って、依頼を達成しないといけない。
または、魔物や魔獣を倒して素材の換金だ。
自分自身のレベルアップをし、ブロンズカードへとステップアップも課題です。
広いギルドホール内に貼られている依頼用紙を見る。
「おはようカーラ」
「ノア。昨日はありがとう」
「それはこっちのセリフ」
キラキラとブロンズカードが、彼女の胸で光る。
チェーンをつけて、首からぶら下げているのだ。
私はロイ印のウエストポーチの中です。
彼女がとても嬉しいのだとわかりますが、ちゃんと服の下に入れておこうよ。
そうおもいつつも、ブロンズカードを見せてもらう。
桜色で綺麗だ。
D-1とランクの所に記入されていた。
それは十段階の下。
Dー10になれば、Cランクに王手らしい。
「青銅のカードの時はなかったでど、分かりやすいよね」
これも魔法のある世界の不思議だろうか?
魔石とかも奥が深いわ~。
同じブロンズカードでも、細かいランクがあるのだと知りました。
「そうそう、何でも青銅のカードとブロンズカードの者ならば、格安で借りれるアパートメントが出来るみたい。希望者は受付で名前を記入なんだって」
「よく知っているね」
「入口に書いていたわ」
見なかった。
もっとちゃんと見なければ。
「私はもう記入したわ」
情報は早いし、行動も早いノアに感心しながら、受付に行くと、殺伐としている。
限定グッズ販売の光景を思い出す。
早い者勝ち!
「早くカーラも行かなくちゃ。」
「うん! 善は急げってことね」
良いと思ったら、すぐ行動!
いざーーーっ!
突っ込むが、跳ね返された。
もう一度チャレンジするが、今度は肘鉄をくらった。
ぐはぁ!
「魔物や魔獣よりも恐ろしい・・さすが人間世界だわ」
こうなれば奥の手を使うしかない。
「ドローシーーーっジャンプ!」
鎖を天井の太い柱に絡ませた跳躍だ。
人の頭上を飛び越えてカウンターに着地成功!
「応募希望します!」
「ちゃんと並んでください。多ければ抽選ですから」
受付嬢の顔が、とても怖かったです。
すごすごと、カウンターから下りて並んだ。
「抽選か・・。そりゃそうだよね」
「うん。自分の運にかけるしかない。これも冒険者の資質」
「そうなの?」
「そうよ! 運なくして、冒険者が務まるかって。運も実力のうちなの」
ノアは胸を張って言う。
ブロンズカードへとステップアップした彼女は、昨日よりも自信に満ちている。
青銅のカードとブロンズカードの違いを一つ知りました。
改めて思った事は、青銅のカードの多い事。
それにも増してブロンズカードの方々が多いです。
年齢もバラバラ。
年若い青銅のカードの子も多くいる。
皆、質素な装備で、私の装備が・・。
お嬢様とかお姫様と言われるはずだ。
だけど、脱ぎません。
やっと順番になり名前を記入する。
「どんなボロボロでも、雨露しのげたらいいわ」
「そうだよ。住む家があったら、サブ職も取りやすい」
そんな貧乏冒険者達の声が聞こえた。
そうだろう。
格安で貸してくれるなんて、ボロボロアパートか、廃墟のような感じかも。
だけど、贅沢はできない。
ダンクの宿屋は居心地は良いけど、一日五千ジオンは、今の私にはキツイから。
身分相応って言葉があるんだよ。
「さて、私は行きます。」
「どんなクエスト?」
ノアは、私が手にした依頼書を覗き込んだ。
「蜂蜜採取ね。私と組まない?」
「組む?」
「うん。カーラは信頼できる。白の聖女様の娘さんでしょ?」
娘さん・・。
ではヴェルジュが母親。
育ての親で彼の血で育った。
間違いない。
「ヴェルジュは私を、育ててくれた。シグルーンとロイ爺さんも。娘さんって言われて・・嬉しい」
「とてもステキな笑顔。改めて私と一緒にパーティーを組んでください。」
「こちらこそ。」
二人は握手を交わした。
初めての冒険者仲間だ。
お互いのカードを重ねると、淡く光る。
これで二人はパーティーを組んだことになる。
協力してモンスターを倒す。
今ならノアがとどめを刺すが、私にもレベルアップポイントが入るのだ。
昨日は、そんなことをしていなかった。
だからノアに全てはいり、彼女はブロンズカードへ昇進した。
ノアの弓矢の実力は確認済です。
最小限の傷しかつけずに、急所を仕留める。
だから換金率も高いのだ。
動くものはダメダメと、本人は言っているが、経験を積んでいけば、凄いハンターになる!
私も捕縛の性能を上げて、出来るだけ傷つけないように獲物をしとめれば、ブロンズカードへの道に繋がる。
だから、ノアの狩りをよく見て学ぶ。
二人でなら欠点を補い合いながら良いコンビになれると思う。
プラス思考です。
ノアは必ず換金したお金は半分くれる。
仕留めたのは彼女だが、捕らえたのは私。
私が捕らえたから、彼女の矢が命中する。
「互いに補い合いながらだよ」
「そして互いに成長し合う。私も光と風の精霊魔法で、カーラみたいに矢にまとわせる訓練をするわ」
「私も獲物の急所を覚えます」
矢は物理攻撃で、アンデット系には不向き。
プラトーダンジョンの地下にはアンデット系モンスターが多いと言う。
アンデット系のモンスターは、良質な魔石を落とす。
物理攻撃でなく魔法攻撃が有効。
私の浄化魔法の出番だと思うが、何処まで通用するかはわかりません。
アンデット系のモンスターは見たことがないし。
だったら、ノアの矢に光の精霊魔法をまとわせたならば、効果ありだろう。
「きゃぁ~! ウール様よ」
「仮面が邪魔だが、きっとスゲー美人だぜ」
「颯爽と歩く姿がかっこいいよな」
「無口で、どことなく品があって、それでいて見事な肉体美。」
皆が見る二階に上がる広い階段を見ると、一日でゴールドカードを得た、ベルセルクのウールが、長身で細身のプリーストを連れて降りてくる。
二人共仮面をつけているので顔は、わからない。
聖職ギルドから派遣されているプリーストはフードを深く被っています。
「憧れるわ」
ノアが、キラキラと目を輝かせていた。
彼女達は、これからクエストなのだろう。
入口近くにいた私に近づいてきた。
どどどーっとウールファン達が押す。
その感覚は、あの時のようで、ぎゅと目をきつく閉じた。
一歩前に足がでた。
ドンと当る感触は硬い。
大丈夫・・
電車じゃない。
「・・気を抜くな・・。」
目を開くと、それはウール様だった。
彼女はガシッと頭を掴んだが、ポンポンと私の頭に軽く触れ、またまた颯爽とギルドの扉を開けて出ていった。
「カーラ! ウール様にポンポンってーっ。」
興奮しているノアと、呆けている私。
「懐かしい・・シグルーンかと思った」
「シグルーンって育ての親の?」
「うん。私に戦い方や、身体強化の特訓をしてくれた師匠。カーラと名付けてくれた名付け親です。」
そう思えばとても彼女に会いたくなる。
「会いたいな~。」
「お婿さん探しの旅にでたんだよね」
「うん。自由奔放に旅をしているんだろうな」
「じゃ、私達も頑張ってウール様のように、強くなってさ、旅に出よう。所で、カーラってどんな由来? 私は胡桃って意味なんだ。」
「由来は言いたくない・・です。黒歴史なので」
「そ・・そう。」
荒れ狂う者って意味だが、うんち君まみれでそうなったとは言えません。
さぁ!
コツコツと今日のクエストをこなしていくぞーぉ!
アパートメントの当選発表。
「なんでぇぇぇ・・」
「そんなぁぁぁ・・」
美少女二人は、床に膝を付きうなだれた。
その周りには、喜ぶ者と、二人と同じく力なく落ち込む者達。
それは、高校の合格発表のようだ。
「運がなかったんだ・・」
「仕方がないよ。頑張って稼ごう」
ノアを励ます。
が、ショックは私も相当受けている。
「皆さん、オーナー様から、第二棟を作って下さると言うお知らせがあります。今回、当選された方々は、急を要するのです。」
そう言われたら、まだ私達はすっからかんではない。
二人でなら、何とか稼いでいる。
「よっしゃーーーっ!」
ノアが復活した。
「お金を貯めて旅資金にしたいし、オーナー様に認められたら依頼に困らない。あのアパートメントに入居できるかで、目標も現実的になるのよ」
「そうなの?」
「そうよ!」
安い家賃。
期間の条件はあるが、ちゃんと依頼を受け、こなし、そして獲物を狩る。
お金は貯まるし、その間に住所が必要なギルドに登録し、サブ職を会得したら、またまた広がる世界がある。
「私、今すぐ応募してくる」
「カーラ! 私も~ぉ」
今度こそはと、受付カウンターに一番乗り。
「応募します!」
「前回の応募書類は有効ですから。」
鼻息荒くそう言ったが、受付嬢に速攻で返答されちゃいました。
===============
ロイ爺は、出来上がったアパートメントを前に、まずまずの満足顔だ。
「ロイ爺さん~。何でも今回、カーラは抽選に落ちたそうですね。」
「うむ。切羽詰まった者が優先じゃ。だが、第二棟を作る。カーラには、ワシの依頼をこなしてもらわねばならん。強くなって、ここの管理もしてもらいたい。」
一生ジジイの為に働いてもらうぞと言った。
「ふふっ。ロイ爺さんも甘いですね~。」
「ふん! お前らと違い厳しくこき使うでな。」
そう言いながらも、第二棟の設計図を見せてもらうヴェルジュは、一部屋だけ、他と違う事に気付いた。
その部屋は、他の一人部屋四つ分くらいあるだろう。
「これだけ広いですね」
「まぁな。その内、婿もできるだろうし、子も産まれるやもしれんしな」
「・・・・爺バカですか~?」
「ほけほけ竜にだけは言われたくないわぁ!」
ロイ爺は設計図を握りしめて、第二棟の建設現場へと向かった。
そこには、大勢のドワーフ仲間達が、仕事を始めていた。
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